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虚空断片、時裂の淵へ  作者: 作者KK
第一章:異世界の黎明

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9/11

第8話:夢の中で世界線が交錯──両世界で同時に陸が観測される

陸は眠っていた。

アストラル都市の光のベッド。

だが意識は、活動を止めていなかった。


夢──それは、観測が最も曖昧になる瞬間。


そして、観測が“二重化”された瞬間でもあった。


 


──東京。

──神田川沿い。

──交差点。

──地下研究室。EVE。


それらの風景が、陸の夢に“生々しく”現れる。

だが、これは単なる記憶の再生ではない。


なぜならその夢の中で──“もう一人の自分”が、彼を見つめていたから。


 


「……俺……?」


夢の中、交差点に立つ男。

黒いコート。白衣。

5日前の自分。


しかし、そいつは静かに笑っていた。

まるで──“今の陸”を、観測しているかのように。


そして言う。


「君は、まだ完全には“観測されていない”」

「でも、今ならわかるよな。

 観測されてないのは、怖いことじゃない」

「“自分が自分を観測すれば、存在は消えない”んだ」


──“夢の中で自己を観測する”

それは哲学ではなく、構造そのものへのアクセスだった。


そして、そのとき。


現実のEVE装置が、再び陸の波形を捉えた。


【DUAL OBSERVATION DETECTED】

【PHASE COLLISION:STARTING】

【ZETA LAYER × EARTH LAYER】


朝霧が叫ぶ。


「来る……! 世界線が──“重なろうとしてる”!」


そして、全モニタが真白に染まった。


伊波が呆然と口にする。


「おい……EVEが──“観測されてる”……向こう側から……」


夢の中で、陸はすべてを“見て”いた。


「俺は、ここにいる」

「そして、向こうにもいる」

「だから──もう、どちらでもない。

 俺は、“世界線の中間”に、存在している」


 


彼が観測する限り、

彼が観測される限り、

存在は消えない。


次回!第一章クライマックス!

次回もよろしくお願いします!

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