第5話:アストラルシティ内部の核心──観測者としての役割と、「紗良」の登場
どうなる??
どうする
ネタがねぇ
都市の“音”が変わった。
それは、誰かが言葉を発したわけではない。
風が鳴ったわけでもない。
だが、陸の耳と皮膚と意識が、確かに「変化」を感じ取っていた。
アストラルシティは、観測されることで構造が“変位”する都市だった。
彼がこの世界に到着してからの数日間、それは断片的な現象として続いていた。
──彼が見る方向に建物が膨張する。
──彼が考える理論に合わせて、空気中の粒子密度が変化する。
──思考に応じて重力が微かに偏る。
まるでこの都市は、陸の“観測”によって調律されているようだった。
(いや……違う。
この世界のほうが、俺に合わせてくれている……)
彼はその正体を、都市の中心部で知ることになる。
◆ ◆ ◆
高位層──アストラルシティの「観測フレーム層」。
物理的な構造ではなく、“観測そのもの”を管理する空間。
そこへ案内されたのは、情報粒子が集積された光の回廊を通ってのことだった。
彼の目の前には、一人の少女が立っていた。
──少女の名前は紗良。
年齢は見た目では十五、十六歳前後。
薄く発光する長い髪、地に触れない素足。
瞳は明るく澄んだ碧で、内側に無数の“構造”が見えた。
彼女は、ただそこに立ち、空気を振動させた。
『あなたが──長谷川 陸。』
それは声ではなかった。
だが、彼の中に“完全な意味”として届いた。
陸はゆっくりと頷く。
「君は……誰だ?」
少女は一歩、彼に近づいた。
『私は、この都市の観測記録管理者。
あなたがこの世界に来てから、最初に“観測された”情報として、私は生まれました。』
その言葉の意味に、陸は凍る。
『私は、あなたの存在によって定義された“存在”。
逆に言えば、あなたがここに来なければ、私は“存在しなかった”。』
「……そんな……」
だが、思い返せば確かにそうだった。
彼がこの都市に到達し、観測者として登録された直後、
最初に現れたのがこの少女だった。
それは偶然ではない。
彼の“観測”が生んだ、最初の観測対象──それが、紗良だった。
『あなたは、この世界における“第一観測者”です。
この世界では、観測が存在を規定する。
それは現実世界の量子論と同じ──でも、もっと根源的。』
彼女の声に、“宇宙の構造”がにじんでいた。
陸はふと、問う。
「……じゃあ、俺がここにいる限り、この世界は“変わり続ける”ってことか?」
紗良はうなずく。
『ええ。あなたが見ることで、この世界は変化します。
それは、この都市だけでなく、“このレイヤーZETA全体”に影響を与えることになります。』
それはつまり──彼がこのまま生きていると、
この世界全体の構造が“地球型”へと変化していく可能性がある、ということだった。
「……この世界を、壊すことになる?」
『壊すかどうかは、あなたの選択次第。
でも……“観測の中心に立つ者”として、あなたには責任があります。』
『あなたが何を望み、何を見て、何を定義するか──
この世界は、それに従って形を選びます。』
それは、神に似た力だった。
だが陸の中には、恐れよりも深い“使命感”が芽生えつつあった。
(この世界が、俺を観測している。
そして俺が、それに答えている──)
紗良の瞳に、初めて“微笑み”が浮かぶ。
『それが“存在の双方向性”──あなたは、もう一人じゃない。』
◆ ◆ ◆
その瞬間、陸の意識が一瞬だけ“震えた”。
視界の端で、東京の夜景が、再び空に滲んでいた。
(伊波……朝霧……?)
この瞬間、**現実世界のEVEが“彼を再観測し始めた”**のだった。
そしてその影響は──予想外の形で、現れる。
今更ですがチェンソーマンレゼ篇見に行ってきました
滅茶苦茶物語が良かったのでなんか書きたくなってきた!




