7 報復しました
「おい、なぜ助けに来なかった!」
冒険者組合の建物に入るなり絡まれた
ああそういえば救助信号が出ていたな
そうするとさしずめ今日の救助対象者という訳だろう
たしか5人からなるパーティだったと思う
だが現在はその半分くらいしかいなかった
そりゃそうだ
救難信号を出してから救助隊が組織されてダンジョンから入るんだ
時間がかかる分、生存確率も下がるという訳だ
ご愁傷様だな
だが助けられる方としてはたまったものではない
同じダンジョンにいたんだから助けに来いよ!、ということだろう
でもね前回、かなりの出費をして助けたにも関わらず支払いがなかったんだよ
つまりは大赤字
もう助けるのを辞めても良くね?
それに冒険者というのは自己責任だ
生きるも死ぬのも全部自分のせい(おかげ)
苦情を言われる筋合いはない
「文句があるならか弱い少女である私にではなく踏み倒した大人のパーティに言え」
そう言ってやった
大体、救助費用を払わない人間がいても文句をいわなかったくせに自分が不利になると文句を付けてくるというのがおかしいんだよ
自分の行動が正しいと思うのならば支払いを踏み倒したパーティを諫めるのが筋というものだ
それをせずに自分に迷惑がかかったら人を責めるというのは間違いというものだ
そう言ってやったら無理やりニガウリを食べさせられたような顔をしていた
情けは人の為ならずという言葉がある
普段の行いの悪さが自分に帰って来ただけなんだよ
まあパーティメンバーが死んじゃったのには同情はするけどさ