1 プロローグ
どこかのネット小説家がダンジョンのTSものが増えないかな~とか言っていたので書きました(えへん!)
なお第一話は説明編のため読み飛ばしてもOKです
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<ダン>
<ダン>
<ダン>
見事なヘッドショットがオーガに決まった
「一体なんだんだよ!」
腰を抜かした要救助者が叫ぶ
「通りすがりの(救助人)スイーパーです」
そう決め台詞を言った幼女
・・・決まったと思ってドヤ顔していましたがあまり受けなかったです
話を少し戻しましょう
日本に、いえ世界中にダンジョンが発生して30年が経ちました
初期の頃には日本という極東で発生したオタク文化のせいだとの説がありました
望んだので神様が出現させたなどという新興宗教が出来たほどでした
・・・なぜできたのかは不毛なのでさておきましょうね
最初にダンジョンに入ってモンスターを倒して得られるドロップ品を売って生計を立てる冒険者という職業が出来ました
ところがハイリスクハイリターンなこともあって大昔のUtuberのように数年ですたれる事態となりました
まあ順当な所ですね
誰だって命は惜しいですからね
ところがそれで終わらないのが企業というものです
ドロップ品の中にはどんな病をも癒す薬だとかダイヤモンドよりも固い金属だとかがあるのです
欲の皮の突っ張った大人が諦めるはずがありませんでした
するとどうなるか?
ニートだとかプータローだとかホームレスだとかの社会的弱者を借金でがんじがらめにしてダンジョンに送り込む人間が現れました
現代の蟹工船ですね
人は自分が可愛いモノ
犠牲になるのが自分でなければ、と大部分の人間が黙認しました
働かない人間が減れば治安だってよくなるだとか経済が回るだとかの暴論まで出てきましたが多数決により黙殺されました
そうして出来たのがダンジョンマップとランク制です
ダンジョンに見合った人間の入場しか認めないということで安全が確保されるようになりました
マップにより危険でない場所でモンスターを狩れることができるようになりました
実にローリスクハイリターンな経済モデルの出来上がりです
そうすると人間なんて現金なものでお化け屋敷のノリで見に行くお調子者の人間が出てきます
そしてその動画を配信しました
人間誰もが危険を冒したくはないけど危険な現場を見たいという欲求を持っています
そんなニーズに見事にマッチしたダンジョン動画投稿者
一夜にして大金持ちになる人間が出る始末
大ダンジョン時代の始まりです
これはそんな無謀な人間を助けるお仕事の人間の物語です