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異世界でも恋愛は出来ますか?  作者: 香坂 悟
花の章
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83、ロッソの異変 (1)

私はルークに当たらない様にゆっくりと起き上がって、クロエの話を聞く事にした。


「実はその・・・出たんです。」

「出た?・・・えっと、幽霊かな?」

「ちょっとルークさん、もしかしてジェシカさんに話したんですかっ!?」


うん?何の事だろうか?

お約束の返しをしたつもりだったんだけど、急に顔を真っ赤にしてクロエがルークに尋ねている。


「え、あぁ・・・黙っていてほしいって言っていましたから、黙っていましたよ。」


約束は守っていますよという表情のルークに、困惑するクロエ。


「じゃあ、何で・・・。」

「クロエが出たなんて言うからだよ。それ以外に思いつかなかったから。何か幽霊で恥ずかしい事でもあったの?気になってきたんだけど。」

「うぅ・・・。笑わないでくださいね。」


恥ずかしがるクロエは話が進まなくなる事を気にしてか、私に耳打ちをする。

以前、私達がロッソを訪れる前にセレスティナ城で幽霊騒ぎがあったらしく、その犯人がクロエだった。

幽霊騒動の解決でルークが城に訪れて、真相が発覚・・・ロッソの冒険者であるクロエが犯人だった事もあって、ギルドマスターからかなりの大目玉をくらったそうだ。

青の勇者が出た頃から青の勇者に会う為に毎夜ソフィアに変身して待っていたというくらいだから、かなり気合の入った事やったなぁと私は笑うどころかむしろ感心していた。


「えっと、何かごめんね。」

「あわわ・・・だから、ジェシカさんには知られたくなかったんですよ~。・・・っと、それは仕方ないとして、出たんですよ。黒龍が・・・って驚かないんですね。」

「それはね、分かってはいた事だし。」


朧月の塔で戦ったモンスターに黒龍がいる時点で、ロッソの周辺に潜んでいる事は分かっていた。

それにしても、どうしてこの時期に大きく動き出したのか?そこは疑問があった。


「被害は出ているの?」

「幸い、冒険者がいたおかげで軽傷者出た程度に抑えられています。」

「そっか・・・じゃあ、私達も手伝うよ。用件も済んだし、クロエ達が困っているならそれを何とかするのも勇者の役目だからね。」

「ありがとうございます。」


私達は早速、黒龍の対策本部になっている区役所へと向かった。

以前あったロッソ防衛戦と同様に、ロッソの冒険者ギルドと連携して黒龍の対策に乗り出していた。


「クロエ、ご苦労でした。ルークさん、ジェシカさん偶然とはいえ勇者様達がこちらに来ていただいていた事とご協力に感謝いたします。」

「そんな、頭を上げてください。現状の黒龍はどうでしょうか?」

「今の所、大きな動きがあったのは3種類ですね。最近になって各地で見られる宵闇龍と腕が発達した個体と頭の角が発達した個体・・・あと、関係ないかもしれませんがダークマターが目撃されています。」

「ダークマター?」


私もそれなりに冒険者はしているけど聞いた事のないモンスターだった。


「極めて珍しい黒透明な体を持つスライムです。本来なら臆病な性格で逃げていくのですが、目撃者によると、逃げる事なく宵闇龍にまとわりついていたと。」

「そんなモンスターもいるんですね。」

「はい。私達も最近になって知ったのです。何分ここは夜に包まれた街なので生態系に関しては不透明な所も多く・・・。」


ロッソ周辺の変化はユキも驚いていたっけ。

予想以上に黒龍のロッソ浸食は根深いのかもしれない。


「黒龍はどのあたりで見かけられているのですか?」

「はい、それについてはこちらを見ていていただけますか。」


区長はロッソ周辺の地図を広げた。

地図に×が付いていたのが黒龍の目撃場所でロッソ周辺から北東に向かって×印が伸びている。


「目撃されているのは主にロッソ周辺ですね。ただ、私達に対して襲い掛かってきたのは一部で残りの個体についてはそのまま北東へ向かっていました。ちょうど×印が消えているこの場所・・・ここに洞窟があります。」

「洞窟ですか。」


初めて黒龍と戦った時も黒龍は洞窟に潜んでいた。

もしかしたら、暗い所を好むのかもしれないけど・・・私達は王城の資料を読む前にロッソへ行った為に情報はなく、王都の資料を読んでおくべきだったと少し後悔した。


「ここは洞窟というより大空洞になっている事は確認できました。黒龍の数体も目撃されており、大きな黒龍の巣と化していました。中でも問題と思えるのが腕の発達した個体と頭の角が発達した個体です。」


取っていたスケッチを私達は見た。

腕の発達した個体はとても大きな腕を持ち、殴ってきたらとても痛そうではある。


「腕の発達した腕で岩を掴んで投げてくる事もあるそうなので気を付けてください。頭の角が発達した個体につきましては、見た目はとても貧弱そうに見えますが口から光線の様なものを吐き出してきたとの証言があります。」


見た目は宵闇龍の様な飛べない黒い龍で、頭に大きな角が2本と周囲に無数の角が生えているだけの体格も強そうには見えなかったが・・・


「口から光線の様なものを・・・」

「はい。最初に接触した冒険者は脚をやられてしまいましたので油断は出来ません。そして、宵闇龍につきましてはルークさんやジェシカさんの方が詳しいでしょうから割愛いたします。」


今回、宵闇龍についてはそこまで警戒する必要はなかった。

その理由が2つあって、ルークにしても私やユキ、ウィルも連携しながら討伐出来ている事と宵闇龍の特徴でもある闇もある程度広い大空洞や障害物がある所では有効になるものの、ロッソ周辺は主に平原になっている為に大空洞の様に音が反響できない場所では脅威にはならなかった。


「ありがとうございます。早速黒龍の調査をして、可能であれば討伐してきます。」

「よろしくお願いします。」


区長は頭を下げて私達を見送った。

目指すのはロッソから北東数キロ先にある大空洞。そこに何かがある・・・


(続く)

最後まで見ていただきありがとうございます。

クロエから聞いたのはロッソに黒龍が出てきたという事だった。

黒龍の情報を入手したジェシカ達はロッソの北東にある大空洞へと向かいます。


ストーリー分岐:黒龍の巣へ

雪の章、月の章とロッソを満たす魔力を無効化させる事で攻略がスムーズに進むのですが、花の章では情報のみでの攻略になります。

リィナやアオイの太陽属性の魔法がない状態でジェシカ達はどう攻略するのか不安要素が残ります。

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