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異世界でも恋愛は出来ますか?  作者: 香坂 悟
月の章
130/309

28、その心は悪なのか? (4)

仁君が何かに襲われた日・・・


私は教会で祈っていた。

教会の仕事と言っても雑務的な物は他の人達がやってくれるから、私の仕事というのは教会のマスコット・・・そんな仕事だった。


勇者に教会の後ろ盾があるのもこの仕事がある訳で、一概に否定は出来ない。

だから、仕事の間は私は教会で祈る事しか出来なかった。


仁君・・・


そんな私に何かの声が聞こえる。


“あなたの願いを叶えよう・・・”


その甘い言葉に私は耳を貸してしまう・・・


ーーー


私はアオイ?の事についてジンに話をする。

寄り道はせずに、ジンの病室に入るとメロンに似た果物を食べていた・・・


「ジン、今日も来たよ。」

「よう、ジェシカ。ん?今日も見舞いか?ありがとうな。どうしたんだ?俺をじっと見て・・・えっと、食うか?甘さの中に酸味とは違った爽やかさがあって美味いぞ。」

「あ、私が食べたいって事じゃなくて、果物が好きなのかなぁってね。」


私の言葉にジンは満面の笑みを浮かべる。


「そうだな、結構好きだぞ。こっちには珍しい果物もあって興味が尽きないし。うん、美味いな・・・そうだ、王様から少し多めに貰ったからお前たちもどうだ?果物嫌いじゃないだろう?」

「今日、襲撃に遭ってね・・・」

「そうか・・・って・・・・・・ゴホッ、ゴホッ・・・お、お前なぁ・・・そういう事はもう少し雰囲気を作ってくれないか?あまりにも唐突過ぎるぞ。」

「ごめん。急すぎたね。」


急に違う話を振った私にジンが少しむせていた。


「じゃあ・・・真面目な話なんだけど、その前に・・・」

「どうした?何か言いにくそうだが・・・」

「ジン、あなたが襲撃された時・・・何か襲撃者から聞いてない?」

「どうしてだ?全部話したはずだが・・・どうしてそう思う?」


おそらく、ジンにとっては話しづらい事かもしれない。ただ、アオイ?の存在は私に向けた殺意ならジンに向けたものは何だったのだろうか?というのは知っておくべきだと思った。


「私が戦った時、アオイに似た何かは確実に殺意を向けてきたんだ・・・泥棒猫とか返してって言われたんだよ。」

「!!」

「・・・やっぱり、ジンは思い当たる事があるんだね。」

「まぁ・・・話さないといけないだろうな。」


ジンは溜息をついて、私に話してくれた。


「王都外壁の近くの森で俺が襲撃を受けた時は一瞬だった。本当に何も出来なかった。そこにアオイに似た悪魔はこう言った・・・『どうして、ジェシカちゃんなの・・・どうして、私じゃないの?ジン君』ってな。そう言い残し、飛び立っていった。」

「え?何でそこで私が出てくるの??」


ジンの口から出た言葉は私にとって疑問だった。


「俺とアオイとアキラはいつも一緒だった。だから、どこかで距離をおいてしまったんだろうな。だが、そんな事はいつまでも続く事はない。ここに来ていなかったら、俺はアオイの事を幼馴染ではなく・・・」

「いや、だから・・・何でそこで私が出てくるの??」


話を続けるジンだが、私の疑問は払拭されない訳で・・・


「そりゃあ、俺がお前の事を好きになったからな。」

「・・・え?」

「『え?』じゃない。全部話してくれと言ったのはジェシカ、お前だからな。」

「えっ・・・ええっ・・・」


こんな形で告白されるとは思わなかったので、私は凄く戸惑った。


「まぁ、ここでは俺の気持ちを伝えただけだ。だから、すぐに返答はしなくていい。それに・・・」


ジンが言いにくそうにしている、どうも歯切れが悪い。


「それに?」

「俺は今、白の勇者なんだ。この世界の危機にこの世界の女性に対して好きだというのはあまりにもフェアじゃないだろう。何か脅迫しているみたいな・・・だから、俺が魔王を倒した時にでも教えてくれ。」

「・・・いいの?それで。」

「まぁな。俺にもきちんと整理する時間は必要だから丁度いいんじゃないか?」


・・・あぁ、そういう事か。

私としてはジンの事は嫌いでは無ければむしろ好意的なので、ここで答えても問題はなかった。

でも、それは私だけの事でジンの事を考えれば、きちんと魔王を倒してから答えた方が良いと思った。


「そっか・・・ジンがね・・・。」

「何かとんでもない事を口走ったかもな。・・・と、今は保留にしておいてくれ。では、ジェシカの話を聞かせてもらうぞ。」

「分かったよ。」


私は森で起こった事をジンに話をした。その話をしたジンは少し考え事をする。


「・・・なるほど、アオイに似た存在の件だが、王都に飛んでいったそうだな。」

「うん。」

「今のお前にはグラースがいるから、嗅覚を利用した調査をするなら範囲を狭める必要があるんだったな。」

「そうだね。」


以前に話をしたグラースの嗅覚を利用した調査の事だった。

王都も広いので、ある程度幅を狭めておく必要があったのだが・・・突然、病室のドアが開いた。


「ジンさん、お見舞いに来ましたよ!!・・・って、元気ですね。」

「そうだ、ルーク。お前がいたじゃないかっ!」

「え?いや、どうしたんですかジンさん???」


お見舞いに来たルークの肩を掴んで喜んでいるジン。


「ジン、何か名案でもあるの?」

「おう。ルークにしかお願いできない事があってな。ちょっと頼みたい事があるんだよ。」

「あの・・・お二人で盛り上がっている所悪いんですけど、詳しい事情を話してもらっていいですか?」

「すまないな。実はこういう事があってな・・・」


ジンはルークに今までのいきさつを話した。


「そういう事でしたか、もちろん大丈夫ですよ。」


そう言って、ルークは自信ありげにジンに返した。


(続く)

最後まで見ていただきありがとうございます。

ジンに話を聞きに行ったジェシカはそこでジンの思いを知る事になります。

そして、ルークも合流してアオイ?を探す行動に移ります。

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