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異世界でも恋愛は出来ますか?  作者: 香坂 悟
月の章
103/309

1、その出会いは唐突に (1)

私はジェシカ・・・街で冒険者をしているテイマーです。

冒険者とは街にある冒険者ギルドに登録された仕事をこなす職業で、テイマーとは冒険者ギルドに登録される際にランダムで与えられる役職と解釈していただければ結構です。


他の人と違う事といえば、私には違う世界から転生して来た異世界転生者という事。

私には前世の記憶があって・・・

両親にとても愛されていて、両親もお互いに愛し合っていたのいうのが娘の私にも分かっていて・・・

そんな両親はお互いに苦労しながらも結ばれたそうだ。


前世の両親は私にとって憧れであり、目標でした。

だから、前世の私は交通事故で亡くなって神様に『素敵な恋愛結婚』を望んだのです。


次の私の人生は・・・

貴族の生まれらしいけど、母は私を産んだ事で平民街に流される。

最初から転落した人生であっても、母との生活やパートナーのユキとの出会いもあって私はとても楽しかった。


だけど、数年前の流行病で母を亡くし私は生まれた土地に嫌気がさしてユキと一緒に新天地へと歩き出した。


新天地になる街ではお世話になっている冒険者ギルドや街の人達は良い人達だった。

冒険者ギルドで仕事をしながら宿屋生活も落ち着いてきて、私は前世で憧れていた『素敵な恋愛結婚』を望む様になったけど・・・

この世界では一人の女性を愛するという事はなく、男性が多くの女性との重婚やハーレムを作るのは当たり前の価値観が台頭していた。

一応フォローをすると、この世界では当たり前の様に人が魔力を持っていて出生率が低い事と今は3年ほど前に復活した魔王と魔王が従える四天王が指揮する魔王軍との戦争の影響もあると思います。


これは、そんな私が『素敵な恋愛結婚』を求めて四苦八苦する話・・・


ーーー


「はぁ・・・。」

「相変わらず、ジェシカはため息ばっかりだね。」


今日もギルドでの仕事を終えて、自分の部屋でベッドに座りため息を出す私にユキは呆れ顔で私の膝の上から見上げていた。


「それはね・・・それなりに生活も安定して来たし、この調子ならマイホームや結婚を考えても良いんじゃないかなぁってね。でも・・・」


求婚される事はあるけど、大抵はその人の何番目の妻かハーレムの1人になるお誘いで

私としては・・・ユキは私の言葉に繋げる。


「好きな人には自分だけを見てほしいって事だよね。逆にジェシカが多くの男性を侍らせるとか考えたりはしないの?」

「いや、無理無理。いい?男性女性に関わらず、1人で多人数と付き合うというのは甲斐性というのが必要なんだよ。私にそんなものあると思える?」


ユキは私の顔をじ~っと見てから一言。


「うん、無いね。」

「でしょ?それに私も1人で十分なんだよ。」

「ふーん、まぁ良い相手がいたら良いね。君の場合は出会ってからだと思うんだ。」


“君の場合は出会ってから”・・・ユキの言葉にはどこかに重さを感じていた。



次の日


「今日はジェシカさん指名で特別クエストが入っています。」

「どんなクエストですか?」

「勇者様のダンジョン攻略の手伝いですね。」


今、村に勇者パーティーが来ていてダンジョンの攻略をしているらしく

道中でスカウトが負傷したから私に依頼が来たそうだ。


「どうするのジェシカ?」


ユキが頭の上から私に声をかけて来る。うーん、どうしようか・・・


「やめておくよ。」

「え?勇者パーティーからのお誘いだけどいいの?」

「ん、良いんじゃない?私には荷が重そうだし。さ、今日も東の森の調査だ!!」

「・・・まぁ、ジェシカが乗り気じゃないから良いか。」


ユキの了承も得た事なので、受付の人にはお断りの話をする事にした。


「分かりました。白の勇者様にはお断りの旨を伝えておきますね。」

「白の勇者?」

「はい。4色の勇者の話はご存じないですか?魔王が復活した際に対抗する力として神様が4色の勇者を人々に召喚する術を与えたと言われています。初めに白の勇者が召喚されると白の勇者武器を持ち他の勇者を探す旅に出るそうですね。今は他の色の勇者を探す旅をしているそうですよ。」

「そうなんですね。」


私が感心をしていると、受付の人はハッとして


「もしかして、ジェシカさんが勇者なのではっ!?」

「いやいや、それはありえませんよ。私は単なるテイマーなんですから。」

「私はそんな気がしたんですけどね・・・」


受付の人は少しガッカリした表情をすると、私は笑いながら調査クエストを受ける事に


「高評価ありがとうございます。今日も東の森の調査をお願いします。」

「でしたら、こちらの調査依頼はどうですか・・・」


私は受付の人から調査クエストを受けて東の森へ行く。



東の森は今日も色々な音が聞こえる。


爽やかな風の音、揺れる木々の音、そして鳥の声・・・


「ゆき、今日は静かだねぇ。」

「うん、とても魔王軍と戦争をしているとは思えないよ。」


魔王軍との戦争とは言っているものの、基本は四天王が指揮している4軍から国や街を守る防衛戦が中心になっていて

人類側は4色の勇者が揃わない限りは攻勢に出られないらしい。


「戦争と言っても、きちんとルールがあるみたいだね。」

「だけど、この間・・・獣人国家のグランナディアが攻め込まれているから悠長には構えてられないよ。」


私達の住む王国の西に広がるのが獣人国家のグランナディア・・・

数十年前に王国と戦争があって、今は最低限の国交しか持たなくなった国だけど

魔王軍の防衛戦後は見直しがあったみたいで近々国家間での会合をするらしい。


「国同士で仲良くなれたらいいね・・・っと、仕事仕事っと。」

「今日はオブシディアンナーガの調査だっけ。」

「何か活発に行動しているみたいだから、調査をしてほしいんだって。」


私達はオブシディアンナーガの調査の為に森の奥へと進んでいった。


(続く)

最後まで見ていただきありがとうございます。

ユキルートで終わるかちょっと迷っていたのですが、今回からジンルートの話が始まります。

展開が若干変わるのですが、同じ世界観で進みますので違和感がない様に進めていくつもりです。

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