第伍話 修行の力
役逆ミニ紹介!
No.1 アルガァ・ナイト(二回目)
趣味 読書(特に魔導書)
得意魔法 光と精霊以外の全て
得意武器 片手剣
親友 サガ
魔王時代の一番の思い出
サガからお守りとしてネックレスを貰ったこと(今でもス
トレージの中で大事にしている)
容姿 黒髪、青黒い目、平均的な身長(大体170)、黒服
「狼達が居ない⁉︎す、凄い威力だッ…!」
魔法が消え、辺りを見渡したイルスはそう叫ぶ。
まあ、驚くのも無理はない。
上級魔法は限られた者しか使用出来ない。そのため、イルスのように上級魔法を知らない者も多数いるのだ。
「これは火の上級魔法<エクスプロージョン>だ。大抵の奴はこれで吹っ飛ばされるぞ。」
イルスは俺の説明を聞き、「なるほど」と言う声を漏らす。
で、俺を見ると、今度は近づいて来た。
「上級魔法が使えるなんて、流石だね。ますます敵にまわしたくないよ。」
イルスはそう言うと、俺の肩をパンッと叩いた。
「どうして、君は上級魔法が使えるんだい?」
彼は微笑みながら、俺に質問した。
…やはり来たな。
聞かれるのは予想していた。実際、魔族の民から何度も質問された。ただ一人を除いて。
もちろん、その一人とはサガのことだ。
彼とはずっと昔から親友だが、魔王時代、一回も俺の力について質問して来なかった。というより、あっちが勝手に調べてきたのだった。
「修行だ。」
俺はイルスに対して、魔族の民達の場合と同じ答えを言った。
すると、イルスは首を傾げた。
「でも、君はまだ子供だよ。それじゃ、そう簡単に上級魔法
は放てないはずだ。」
鋭いな…。こりゃ転生者ってことを話さなければならなそうだ。
「分かった。話すから、とりあえず何処かの街へ向かおう。
ここにいてもまた狼達が襲って来るからな。」
俺は街へ行くため、地べたに落ちている魔導書を仕舞ったり、さっきの戦闘(第三者から見るとアルの無双劇)の後片付けをする。
イルスも「やれやれ…。絶対に話して貰うからね…。」と言って俺の片付けを手伝う。
五分後、俺の木魔法と地魔法で戦場は元通りになった。
イルスは「アルは何者?」と呟きながら、魔法を凝視していた。
「さて、行くぞ…。といっても、何処へ行こうか。」
「決めてなかったんだ…。なら、僕が提案しようか。」
俺はイルスの考えに賛成すると、イルスは言った。
「僕は…僕は盗賊団の拠点へ行きたいんだ。」