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夢見た転生のその先は。  作者: 空静
第2章 まどろみの学園生活
15/22

2.自己紹介




「えっと、自己紹介でも…しますか?」

「そうだね、初対面ですし」


おずおずと小さなけもみみの子が言ったので同意する。

自己紹介なんて前世以来だ。と言っても前世でも名前とよろしくお願いします、くらいしか言っていないけれども。


「どう順番にするん?」

「寮に着いた順、とかどう?順番が分かりやすいし」


と提案するとじゃあわたくしから、と茶髪の子が手をあげた。


「わたくしはエリナ。種族的には人間ですが、土属性の精霊体質ですの。年は15ですわ。よろしくおねがいいたしますわね」


そう言ってふんわりと笑う彼女に、何故か前世の親友の面影を見た。

ああ、そうか。親友の名前もエリナだったっけ。死んだあの日、じゃあねと別れて二度と会えなくなった、大切な友達。

大学生になったらこうしよう、ああしようって未来のことを何度も何度も語って笑い合っていた、その日々が永遠にこないことを思い出してしまった。


「急に泣かれて、どうなさったんですの…?」

「ああ、ごめんなさい。会えなくなった知人に似ていて」


そうだ、落ち着け私。エリナさんは絵里奈じゃないんだから。と気持ちを整理することに成功した。


「それにしても精霊体質なんて珍しいもんやなぁ。精霊みたいに魔法を無尽蔵に使えるんやろ?」

「世界に5人しかいないですからね。といっても他は普通の人間とは変わりませんわ。空を飛べるわけでもありませんし」


と少し残念そうに言っていた。





「僕は、シルディ・ロロエです。13歳の獣人で、えっと…山に引きこもってる種族出身です。よろしくお願いします」


ぴょこんと揺れるけもみみ。ふわふわの尻尾。身長はおそらく140センチほど。そして僕っ子。


「かわいいなこのわんこ…」

「僕は狼ですっ!」


ムッと口を尖らせている様子もとてもかわいい。


「ちっちゃいは正義…?」

「お言葉ですか僕よりあなたの方が小さいと思います」


…だって私、まだ11歳だもの。まだまだ成長の余地あるもん。





「うちは九重桜。14歳や。シルディはんとおんなじで獣人で見ての通り狐や、よろしゅう」


糸目でにっと笑った桜さん。なんというか胡散臭い商人みたい。


「壺は…買わないから…」

「なんの話や?」



「私は…キリエ・シュバルツ。14歳。種族は…幽鬼族。別に…仲良くしにきたわけじゃないから…最低限の関わりだけでいい」

「ゆ、幽鬼族?!それってうちらが唯一出店をしていない『暗黒大陸』の…」

「暗黒大陸なんかじゃない!鬼灯国というきちんとした国名が」


あまりの迫力に桜さんは気圧された。

いや、桜さんだけじゃない。全員、その圧力に恐れを抱いた。


そして私は直感的に感じた。この人は自分よりも強いと。


「っっっ、すまんなぁ。堪忍してや」

「別に…どうだっていい」


再び興味がなさそうな顔に戻ると桜さんは少しほっとしたようだ。

逆鱗は放置するのが1番だ。




「私はココオン・フォン・アコルデ。11歳です。こっちは契約精霊のサラです」

「よろしくー」


さて、自己紹介が済んだ…

「いやいやいや?!待ってくれへんか?!」

「アコルデってシステル王国のですわよね…?武のアコルデの」

「すごいんですか?」

「すごいも何も、世界最大規模の王国の公爵様やで?学園もシステル王国の王都にあるように発言力は相当や。それの武力の一切を司ってるんやで?やろうと思えば世界とだって戦争できる、そんな恐ろしい家やで…」

「システル王国は自衛しかしない主義なんだけど…」

「でもやろうと思えばやれるやろ?」

「うーん…そうだなぁ…」


システル王国は確かに規模がでかい。つまり人口も多い。すると兵士も多い。戦争において数はそれだけで有利だ。お父様がそれで死んだように。


「まあできなくは…ないと思うけど」

「ほらな!言うたやろ!恐ろしいわぁ」



精霊体質の子に、世間知らずの子、謎に関西弁の子と幽鬼族の子。

この部屋、ものすごくキャラ濃いな…。


「ココオンさんには言われたくないなぁ」


お読みいただきありがとうございます、よければ下記より評価を入れていただけると嬉しいです


一気に人が増えました。寮の同室の皆さんです。

種族に関しては今後説明を入れる予定です。


新キャラの自己紹介簡潔版

エリナ

お嬢様口調の子。土属性の魔法なら無限に使える。

シルディ

敬語の僕っ子。狼で低身長。

関西弁の子。糸目で胡散臭い。

キリエ

異常に…が多い子。とてもつよい。

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