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第8話 アスカのスはサキュバスのス

 と、その時。

「お嬢様!」

 見たこともないドレス――いや、よく見たらメイド服に似ている――を来た銀髪の長い髪をたなびかせ、少女が現れた。頭から角……いや、違う。とんがった耳の先が出ていいる。胸はCカップくらい。ほどよい大きさだ。


「な、なんてお姿! やめてください! 魔王家の娘に、何をなさっているんですか!」

 銀髪ちゃんは怒ってデヴィに言った。

「ふん! 誰、あなた? これは私とリジーの問題、いえ、カバデル家とディオロニス家の王権を巡る戦いなのよ!」

 えらく話が膨らんだな。

「カバデル家? ……デヴィ・カバデル様? 貴族の?」

「そうよ。1万年前まで魔王国を統治していたカバデル家の末裔よ! あなたのそのとんがった耳……低級魔族の淫の血統(サキュバス)ね。低級魔族風情が口を挟まないで!」


「デ・カスト・セクサロス! 催淫です!」

 銀髪ちゃんがデヴィを指差し、呪文を唱えた。

「!」

 デヴィの顔が真っ赤になる。

「デヴィ様、どうですか? こういうの、お好みでしょ?」

「ちょ……や……やめなさい……ん……んはぁ」

 デヴィの息が荒い。膝がガクガクしている。

「あら? どうしましたの?」

「こ……これくらい……なんとも……ない……んっ!」

 銀髪ちゃんはじっとデヴィを見つめている。

「あら。そうなんですか? ではこういう殿方の、こういう部分が、こう……あなた様のあそこに迫ってきたら?」

 銀髪ちゃんが指をススッと動かす。


「あう……ん……んあ……はっ、だ、だめ、私そんなこと好きじゃない……そんな太いの、無理……い、嫌!」

 デヴィが股間を抑えた。が、すぐにその手をリジーに戻す。

「あうッ! あああ!」

「嫌という割には腰が動いてますけど。……そろそろ本気出しますね」

 銀髪ちゃんが笑った。指をぐいっと動かす。

「ひゃ! んっ! んんぬああ! ……だ、だめ! ああああ! 入ってくる!」

 我慢で出来ず、デヴィは両手をリジーから離し、自分の股間へ持ってくる。

 頬を桜色に染め、ゆっくり、その手を股間で動かし出す。


「今です、リジー様!」

「うん!」

 リジーは地面に落ちていたパンツとスカートを拾った。

 魔法で修復し、着用する。そして走ってこちらへ逃げてきた。

「たすかったわ、アスカ!」

「いえいえ。さて、仕上げに入りますわ」

 アスカという名の銀髪ちゃんが淫靡な笑みを浮かべてデヴィを見る。


「あ……ん……んあ……ひゃう……」

 地面に座り込んだデヴィ。股間に手を当て恍惚とした表情で腰を前後に動かす。

 おお、これまたエロい。オカズにせねば。

「デヴィ様のような旧王家の末裔が、絶頂の瞬間を公衆の面前でさらすのはお恥ずかしいことですわよね? でも、それって興奮しませんか?」

「し……しない! んっ! ひ、ひゃう、あうううう!」

「するくせに。では、そろそろ奥の方まで……あら、もっと太い方がお好み? では……」

「嫌!」

 デヴィが叫ぶ。

「お……覚えてなさい! こんな屈辱! ああん、だめ、あ、あ、あーっ! デ・カスト・カバデルっ! んんっあ、もう……」

 デヴィが消えた。十八番おはこの瞬間移動だ。かろうじて絶頂の瞬間をさらすのは回避できたようだ。


 くそう。


「エリザベスお嬢様!」

「リジー!」

 銀髪ちゃんとドラゴンがリジーに駆け寄った。

「リジー、大丈夫かい?」

 とドラゴン。

「おかわいそうに、こんな……こんな辱めを受けるだなんて!」

 銀髪ちゃんが俺を睨む。

「あなた……あなたですね、黒幕は! この人間族め! カバデル家と結託して、エリザベスお嬢様に、よくも、よくもこんな屈辱を! 許さないんだから!」

「いや、まて、それは違う!」

「違わない! 嬉しそうにお嬢様の裸を見ていたくせに!」

「いや、違うんだアスカ、あの人間は味方だ。ボクの話も聞いて!」

 ドラゴンが銀髪ちゃんに話しかけるが、怒りに狂ったアスカは聞く耳を持たない。


「デ・カスト・セクサロス! 淫夢で果てなさい!」

 アスカの目から俺の目に光線が放射された。

 思わず俺は目を瞑る。それを見てアスカが笑った。

「目を瞑っても無駄ですのよ。うふ。淫夢へようこそ。好きにしていいのよ。思う存分、私の中に出してください。今まで味わったことのない最高の快楽が得られますのよ。でもね、出したが最後、あなたは恥ずかしい痴態を公衆の面前でさらすのよ……そう、とても恥ずかしい姿をね」

 淫靡な顔のアスカ。目はずっと光ったままだ。


「ごめん、本当に眩しいんだ」

「え?」

 アスカが真顔になる。

「デ・カスト・セクサロス!」

「ねー、アスカ、無駄だからやめたら?」

 着衣の乱れを直したリジーがアスカに話しかけた。

「どういうことですか?」

「お兄ちゃんはね、魔法力無効(キャンセレーション)固有技能(スキル)を持ってるの」

魔法力無効(キャンセレーション)? お兄いちゃん?」

 アスカの目から光が消えた。

「そう。お兄ちゃんはね、人間族だけどなぜか魔法力無効(キャンセレーション)固有技能(スキル)を持っているのよ」

 アスカが不思議そうに俺を見た。

「エリザベスお嬢様のお兄様は、偉大なるクリストファ様では?」

「うん、本当のお兄様は、親愛なるクリストファお兄様、だけどね。ほら、妹姫いもうとひめのお話あるじゃない?」

「ええ」

「あれだよあれ! 海の底の宮殿からお姫様が逃げるでしょ、で庶民の家にやって来て、優しい漁師さんがお姫様を妹にする話」

「ありますわ」

「それ。そのお兄さん的なお兄ちゃんが、このお兄ちゃんなの!」

 リジーが俺を指差した。

「漁師さんですの?」

 とアスカ。

「ううん。高校生」

 リジーが答える。

「どうして魔法力無効(キャンセレーション)固有技能(スキル)を持っているのですか?」

「さあ?」

 ドラゴンが口を挟んだ。

「うん、それは全くもって謎なんだ。だけど、最強レベルの魔法力無効(キャンセレーション)なんだよ。だから、アスカの催淫魔法全く効果なかったでしょ?」

「確かに……」

 アスカが俺をじーっと見た。

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