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戦場の歌姫と守護戦士  作者: 鏡音 芽衣
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~Ⅱ章~それぞれの決意

クイーン『お疲れ、ゼロ』

                                      『お……お疲れ』ゼロ

クイーン『今日はありがとうm(_ _)m』

                                 『ど……どういたしまして』ゼロ

クイーン『明日もあの部屋に行きたい‼」

                                   『考えておいてやるよ』ゼロ

クイーン『( `・∀・´)ノヨロシク』

                                   『(。‐`ω´‐)うい』ゼロ

                         ※

 私にとって《ゼロ》は1番会いたかった人物だ。

 Twi〇terで見かけたときから会いたいと思っていた。

 DMまで送ってしまった……変な人とか思われてないよね……。

 そこまでして会いたかったのには理由が1つ……今では2つかな……ある。

 それは『私が別の世界の姫であるから』もう1つは


『ゼロ……いや、《加藤零》に恋をしてしまったから』かな


 私は『自分を守ってくれる戦士』を探しにこの世界に来た。

 その時に見つけたのが《ゼロ》だった。

 自分が持っている《あの能力》のおかげで彼のいる学校に転校という形で高校に入った。しかし、クラスはランダムで私も《ゼロ》に会えるかは分からなかった。

 クラスで《加藤零》に会い、学校を案内してもらったが正直どうでもよかった。

 でも、LINEを交換した時に気持ちが一転した。

 個人的に《零》として見た時は「いい人だなー」とは思っていた。

 だからだろうか。零と離れてこんなにも寂しく、そして零が恋しく感じてしまうのは……。

 そして、私は彼を《守護戦士》にすると決めた。

                     ※

 翌朝、あたしは、零君の後ろ姿を見つけた。

「おっはよー、零君」

零君は振り返ってくれた。

「朝っぱらから元気だな……」

「元気なのはいいことじゃん」

「空気は読めよ」

「はーい♪」

 あたしと零君は作家&イラストレーターの関係であって恋人ではない。

「零君、このイラストどう思う?」

 あたしは鞄から《セイント・オブ・スタート》の新キャライラストのラフを出した。

「んー……もう少し目をキリッとさせて、身長はもう少し低く、胸はもう少し大きくして」

「……厳しいね……」

「悪いな……でも、髪型と服のデザインはいいと思うぞ」

「そ……そうかな……」

 零君に褒められて顔が熱くなった……と思う。

「じゃあ、頑張れよ」

「あ、うん、じゃあね」

 毎回2人で登校するとこの2年6組の前で別れる。

 別れると寂しく思う。

 何にせよ、クラスで零君みたいに気軽に話ができる相手がいない。そもそも、そういう友達というのが作れない性格なのだ。クラスの中だとキャラを作っているけど本当は零君みたいに接していきたい……でも、コミュ障が出てしまう。

 そう考えたとき、姫ちゃんと話をしていた時はコミュ障が出てこなかったのはなんでだろう?

 あたしと同じような人種なのかな……

 あたしのシンキングタイムを終わらせたのは姫ちゃんからのLINEだった。

                       ※

 俺は姫に誘われて展示室にいくことになった。

 カードキーでロックを解除し中に入ると既に雪子がいた。

「あ、やっと来た……」

「すみません、雪子さん。ゼロを引っ張ってくるのに……」

「お……俺かよ!?」

「まあまあ、落ち着いて」

「「お前(雪子さん)のせいだ(ですよ)!!」」

「うわー、息ピッタリー」

「「あってない(です)!!」」

「……をい……」

「それで、話とは?」

「あー、それあたしも聞きたーい」

「あ、はい、それでは……話をさせていただきます」

 姫の顔が急に真面目になった。

「ゼロ……いや、加藤零さん、お願いがあります」

 お……おい、ここで「私、あなたのことが好きです‼」とかないよね。

「私と共に救ってくれませんか」

「へ!?」

「何……それ……」

俺と雪子はポカーンとなった。

「何の説明もなくお願いしてもダメですよね……」

まあそうだな、そうなるよな。

「では……【この言語が分かりますか?】」

「「さっぱり分からん!!」」

「今のは私の世界で使われている言語です」

……どこの国の言語だよ……その言語を使ってる国は……

「今も先ほどの言語を使っていますが皆さんには《ニホンゴ》……という言語にしか聞こえないと思います」

 何それ、言語自動変換機能とか超がつくほどハイテクじゃん!!

「じゃあ、姫にはこちらの言語がさっきの言語で聞こえるのか」

「さすが、零さん。理解が速いですね……話を進めますね。私は《スフレ》という国の次期女王なのですが、私の国では女王に《守護戦士》という人が1人つくのですが、今、国にはその戦士が居ないのです」

「国の兵士とかじゃダメなのか」

「残念ながら全員条件に合っていないのです」

「それ、俺で大丈夫なのか?」

「問題ないかと」

「…………」

 どーなってんだよ、その国……。

「べ……別に行ってもいいけどさ……《セイント・オブ・スタート》の続編出さないといけないし……」

「それについては問題ないです。いつでも帰ってこれますし、いつでも行けますから♪」

 そんなに気軽に行けるものなの、異世界って……今までの俺の苦労と憧れはなんなの……Why異世界people!おかしいでしょ!

「ちょ……ちょっと黒ゑ先生、行くとか言わないよね」

 雪子が心配そうな顔して聞いてきた。

「……行くよ、俺……異世界に」

「そっか……」

 雪子は寂しそうな顔をした。

 ……なんか悪いことしたかな……。

「なら、あたしも連れてってよ、姫ちゃん」

「「へ!?」」





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