旅に出ることになったよ
ニリとんです。
やっと旅に出ることになります。
短いです。
時間ないや、どうしよう。
「そうだ!おにーたんのことが分かるかもしれないの思い付いた!」
突然、真珠が言った。自分よりも従兄、というブラコンぶりは相変わらずである。だがッ、それが可愛い(真珠以外のブラコンキャラに限る)!
「鑑定とか、あいてのことを調べる能力とかってない?あったら、おにーたんを鑑定してみてよ」
な、なるほど、流石ファンタジー好き。鑑定ってよくある神スキルだよね。鑑定さえあればお宝鑑定とかでいろいろ稼げそうだしな。鑑定さえあれば。無かったとき、その金稼ぎ計画は塵と化す。もしくはそれが一般的能力だった場合。
「そう言われればそうだな………よし、俺が鑑定する。ちょうど鑑定スキル持ちだからな」
魔王様最高やな。人当たりも良いし、優しいし、ナイスガイだし。何かあってもすぐに対応するし………。信仰対象として最適だな。ってか鑑定スキルはあったのね。スキル、でいいのか。
「…………ん?これは………………。………そうなのか…………」
僕を見て唸るフォーカスさん。実際は鑑定した結果を見ているのだろう。でもさ、じっと見られながらぶつぶつ言われると何か冷や汗をかいちゃう。いや、覗きとかがバレて先生に追い詰められてるみたいじゃなくていやだからそんなこと中1でやったことなんえないしいやらからそにょ………。
「鑑定、終わったぞ」
終わったらしい。ていうかさっきのは気にしないでね?本当にやったことなんえないし。目が泳いでる?へっへっへっへっへっへっ、ななななんのことかな。
「………すまんな、俺にも分からなかった。種族の所が文字化けしていた。ちなみに言うと、ステータス、って言うやつか、体力とかの値は全部平均より少し上、ぐらいだったぞ」
やったぞ、ちょっと凄い人だったんだな。あはは、はっはっはっはっはっはっ、はっはっはっ……………(泣)
『まあ、それはおいおい調べるということとしていただきたい。堕天使共を食い止めるのは一刻も早く』
「あはい了解しましたーすぐやりますー」
「シンジュ君、大丈夫か………?俺には君の目の焦点が合っていないように見えるんだが………」
気合いだ気合い。悲しくても耐えるのが男の子なんだ。与えられたことをとにかくやろう。そうすれば、きっと傷の存在を忘れる。忘れた頃には分かっていると良いな。
何はともあれ、こんな感じで僕らの旅は始まった。
勇者を説得して、堕天使を倒す、この異世界のための旅である。
……………あと、僕の正体。
次回、旅での神樹のトレーニングです。
とりあえず鍛えないと神とか悪魔(身内)にゃ勝てませんね。
ちまちまと進めますが、暖かい心で見守って頂ければ幸いです。