流れるように模擬戦へと移る(よくある)
次回からヴァトルフェイズ。サクサク進んでいきましょう。
今回はメイの狂気が少し出てきます。
肉欲に溺れる悪魔は、世界を踏み潰す。
(予定)
世界の現状の説明をして、フォーカスさんの現状とかも伝えた後。僕達は色んな人から質問をされた。
「神樹君だったね、フォーカスは元気なのかね?」
「そうですね、元気そうでしたよ。僕達のことも心配してくれたり、色々な物資を支援してくれたりもしてくださいました。フォーカスさんには感謝しかありませんよ」
「そうか…、そうか。あの若造も立派になったのか…。おお、私はサコッツォ、フォーカスの師だ。剣を指導したりしたのだが、良ければ君にも教えさせて貰いたい」
「そうなんですか…。剣に関しては、自分はよく分かってないんです。武器も決まってなくて…」
「そうか、ならば今度私も付き合うから武器商の所に言ってみんか?」
「お、良いですね!是非!」
とか。
「えっと、神樹、君?君の従魔…もしかしたらペットか家族なのかもしれないけど。その狼はどんな種族なの?新種?見たことない!あ、私テイマーのマカヤ。でその狼は!?」
「えっ、あっ、えっあのえっとちょっまってちかい」
「なになになになになになになになに!?」
「ロウはウチの子なので、その…本人に聞いてほしい、です」
「ふぇえあぁあ!?喋れるの!?ロウって言うんだね!ありがとう!」
「ロウ、ごめんな…」
とか。ちなみにロウはめちゃくちゃに撫で繰り回された。ごめんなさい。
ていうか誰も真珠と美星に話しかけないんだな!そりゃ聖なるオーラを纏っていたり不思議と畏怖するようなオーラを纏っていたりする美少女って怖いよな!絶対なんかあるよな!
そしてその夜。僕達は一緒にお食事をした。僕なんかが王様と同じ席に座るなんて…明日死ぬんちゃう?ぬうぅん。
そしてだがペガは当然のように僕の膝に座っていた。いや食べにくいのなんの。可愛いけど。柔らかいけど。こーらペガ、降りなさい。
柔らかく注意すると、ペガはほっぺたを膨らませるが、降りようとはしない。最後まで降りようとしなかった。こらぁ。
その姿を微笑ましく見ていた人は多かった。しかし、数人がこちらを睨んでいたのは僕は知らなかった。
そして現在、真夜中。
「…めー」
僕の近くで羊が鳴いた。その声は暗闇から聞こえてきた。奴ですな。
「なんだ、クソヒツジ」
「めぇぇえええっ」
身体を掻き抱き、メイはそのまま白目を向く。変態は帰れ。空気が腐るから。
一瞬ビクンと痙攣すると、スッキリした顔でこちらに向き直る。
「で?何の用だ?」
「めーめめめめ、めーめーめめーめめめー」
「は?」
「ごめめなさい」
アサシンみたいに現れて、やることは発情羊。メイはおふざけを一通り終わらすと、真剣な目でこちらを見る。
「さっきの食事、数人がご主人様に非難するかのような視線を向けてました。恐らく何者かがフォーカス氏に良くない感情を持っていて、隙あれば襲ってきそうだったのでよヴぁ、もとい、夜這いなんでもない、用心棒しに来ました」
「てめぇジンギスカンにするぞ」
「めぇー」
うわこいつ仕事できる…って思っていたらこれだよ。エロ羊は出荷すらさせねぇぞ。
メイはそのまま僕に言ってくる。
「で、です。良ければメイに暗躍させてほしーなー、と」
「暗躍?具体的には?」
「メイちゃんがご主人様の羊になって関係者を洗いざらい捜査します。めめめのめーでサクッと終わらせます」
「なるほど、理解はしたがお前の理性が分からん」
「めぇー」
犬なら分かるが羊ってなんだよ。クソヒツジ蹴り飛ばすぞ。まあ、仕事はできそうだし任せてもいいかな。
メイの肩を叩き、任務を言い渡す。
「完遂条件は、敵対心を持つ者の捜査、及び情報の収集の完了。できるな?」
「勿論ですぅ!」
「よし、じゃあ、」
「報酬はご主人様のご主人様ですね、了解です」
「ざけんなクソヒツジ」
「めめめのめー」
ダメだな。僕達の常識人枠、ロウにもお手伝いしてもらえ。報酬は終わってからだ。それまで待ってろ。
「そうだな、報酬は完遂状況によるな。できるだけ早く、かつできるだけ多くやれば相応のご褒美をやろう」
「ソレってナニですかね?」
「は?消し飛ばすぞ?」
「ごめめなさい」
本当に、こいつと一緒にいると疲れる。メイが闇に消えていくと同時に部屋のベッドに倒れ込み、泥のように寝た。
その時、小さな呟きが聞こえたような気がするが、気のせいだろう。
「さて、悪魔乃時間かな。《劵族召喚》めめめのめ、っと」
<メイside>
ご主人様にお仕事を貰った。重要なお仕事。うーむむむ。これは…やりきらないとね。やったら、ご褒美。…。ヤるしかないめー!めっめめー!
外に出てからメイは指を鳴らし、忠実な僕を召喚する。メイの命令しか聞かない、メイだけのゴミども。
異形の、私の作った悪魔どもにメイは命令する。
「ご主人様に危害を加えようとする奴を突き止めて、情報を纏め上げろ。絶対に、見つかるんじゃない。理解したら散れ、ゴミが」
命令を理解すると、ゴミは散開していく。そうだ。それでいい。メイの手足になれ。それでメイは褒めてもらえる。結果はメイのもの。全てはメイのもの。
悪魔なら、悪魔なりにやれることはある。
羊の皮を被り、明日もメイは道化を演じる。本能に従い、ご主人様を求める。
ご主人様にしてもらうことは、全てがご褒美なんだ、報酬なんだ。
そう思うと、下半身が濡れ、全身に甘美なる快感が浮かんでくる。
メイのご主人様。メイのご主人様。メイの支配者。メイの飼い主。メイのもの。
絶対に離しはしない。離れもしない。
愛するご主人様は、奪わせも、殺させもしない。
覚悟しろ、メイのチカラを。
冷静になった頭で、巨人乃悪魔は嗤い、闇に消えていった。
ソレを目撃したのは、何も無かった。
翌朝、再びお食事会をした。ごめんなさいごめんなさい…。本当に僕ですいません…。
すると、その席でサコッツォさんから提案があった。
「どうだね、代表戦みたいなことでもしてまないかね?」
お互いを知り合うために、という親善試合的な感じでやってみないか、ということだった。
ちなみにゴドーさんはニヤリと笑っていたが、楽しみなのかな?他の皆さんは騒然としてたけど。
「めぇー」
羊が鳴いた。とりあえず頷いて、先を促す。
「今、騒いでるフリをしているのが5人です。特定はできたので、情報収集してきます」
うい。頷く。
「め」
さりげなく太ももを触られた感触があったが、まあいい。順調に羊が動いてるみたいだからな、うむ。心配だけど。
そしてその日のお昼。
ゴドーさんの騎士団が訓練しているスペースを使わせてもらい、模擬戦を始めた。
ざっくりとしたルールは、相手が敗北を認めるまで。殺してもダメ。蘇生なんてできないらしいから。なんだか美星ならなんとかできそうではあるけど。あと、武器は刃を潰したりして殺傷力を下げた物を使用する。
代表として、3人が戦うことになった。んー、僕と美星、真珠はダメかな。多分ボッコボコになる。あ、僕のことね?それと2人の対戦相手のこと。多分オーヴァーキルするよね。
周りは人払いをしていて、関係者以外立ち入り禁止のアレである。国王様の権力かな。
ということでペガとコクカとロウの3人…?が代表になることになった。美星、真珠の天使とか悪魔はちょっと不味いと思うので消去法でこうなったよん。ごめん馬鹿でした。
それで相手の騎士団サイドは…。
「おう、俺だ。全力で来いよ!」
「うむ、老いたこの身体に全身全霊でかかってきなさい。加減はせぬぞ?」
「初めまして、騎士団序列3位、アンナです。よろしくお願いいたします」
ゴドーさんとサコッツォさん、そしてアンナさんだ。もしかしたらサコッツォさん、僕達と戦ってみたかっただけだよな?
「カッカッ、否定はせんよ」
認めちゃったな。
「審判は私がしよう。国王直々の審判だ、とても楽しい、素晴らしい試合を期待しているぞ」
審判は国王様が入りました。これでもう、準備は大丈夫だな。傍観者1名入りまーす。
「それでは、試合を始めよう。双方、構えて」
6人は構え、合図を待つ。
「では…始め!」
戦闘戦闘…(気合いを入れるニリとんの図)
ちょっとだけ、ペガとコクカ、ロウのチカラが発現します。メイは神樹の側で多分…うん。見えないって良いよね。
次回の視点はぐるぐる動きそうな予感。
お楽しみに(過度な期待はダメよ?)
ペガ「お膝お膝!」
コクカ「便乗してもいいかな?」
メイ「成る程お膝か、メイも同行しよう」
「「メ院」」




