第5話
「引き返そう!食べられちまう!」
「は?何よあんなザコ相手にビビっちゃって。情けない」
「正直普通サイズでもてこずるよぉっ!」
「ほらほら、馬鹿言ってないで早く倒すわよ」
「ムキ―!バカっつった!?バカって言った方がバカなんだこのバカ―!」
2人が不毛な争いをしている間に巨大ネズミは迫ってくる。
それを察しルビーは魔剣の姿に戻る。
「はら、とっとと焼き上げちゃいなさい」
「またかぁ…。ていうか、前から思ってたけど君、その状態でどうやってしゃべってんの?」
「んなこたぁ今どうだっていいでしょう!早くしろって!」
はいはい、と魔剣を振るうマホロ。
すると今度は大きな火球が出る。
その火球に十数匹のネズミ全てが焼き払われた。
「うわぁ…。ていうか、これも前から思ってたけど君、オーバーキルが過ぎないか?」
「いいじゃない、この方がカッコいいでしょ?」
「もしかして本当にバカなんじゃないの…?」
「黙らっしゃい。さ、早く先に進むわよ」
しばらく進むと
キーキー!!!
「うわぁ~…。今度はコウモリがいるよぉ~。大きいよぉ~」
「どうやらもうビビらなくなったようねぇ」
「いや、あきれてるんだよ。何?いちいち大きくなきゃ気が済まないのか?ダンジョンってーのは」
「そらそうよ。普通サイズだったらそりゃもう普通の洞窟だわ」
「タシカニ―…」
マホロはまた剣を振るいコウモリたちを倒した。
うだうだ言いながらこんなようなやり取りをしばらく繰り返す。
すると
チュウ…!!
「またネズミかぁ…。もういい加減にして欲しい!…でも今度は声が1つだなぁ」
ズシズシ、と声の主が姿を現す。
「な、なんだこりゃ…」
マホロは驚くその先には先ほどより3倍大きなネズミがいた。
「フロアボスって奴ね」
ルビーが言う。
「フロアボスってこんな普通ににうろついてるもん?」
「確かにね…」
「は、早く倒しちゃおう…!」
と、マホロがまた剣を振るう。
また火球が出る。しかし、巨大ネズミはそれをかわした。
「なにぃ!?あの巨体でぇっ!?」
物凄いスピードで突進してくるネズミ。
マホロは慌てふためき火球を連発するがどれもかわされる。
ネズミがあと3メートルというところに迫ろうとしていた。
「はぁ、まったく。下手ねぇ。ほら、私(剣)を地面に刺しなさい」
「へ?わ、分かったよ!」
マホロは言われたとおりに剣を地面に刺す。するとマホロの周囲の地面から半径10メートルほど炎が噴き出す。
チュウー…!!!
ネズミはその炎に焼かれたのだった。
「はぁ~…、助かった…」
マホロはホッとする。
「そんな、一層目のフロアボスを倒したくらいで大げさな」
「いやぁ!マジで死ぬかと思ったんだから!」
「はいはい。じゃあ次行ってみよー」
「もう…馬鹿か…?」
「バカって言った方がバカなのよ。おバカさん」
ネズミが焼き払われたところに2階層へのワープの魔法陣が現れた。
そんなこんなで、マホロたちは次の階層にワープしていった。




