第2話
「で?どうしてアンタみたいな子供が私の封印を解けたわけ?」
人化した魔剣が不機嫌そうに聞く。
「ど、どうしてだろうなぁ~…?…運、とか…?」
「はぁ!?」
魔剣は半分怒鳴ったように言った。
「ち、違うんだよ、僕は本当に運が良くて…」
「あのねぇ、この封印は運なんかで解けるような代物じゃないの。なんかの間違いだわ」
「間違えったって実際解けてますし…」
「はぁ…」
今度は落胆交じりに言う。
「確かに、それもそうね」
そうすると魔剣はマホロの方をじっと見た。
「封印は解けたわ。さて、それじゃあ私の復讐に付き合ってもらおうかしら」
「復讐…?どういうこと…?」
「察しが悪いわねぇ。私を封印した奴に復讐するの!」
「え?お1人で、どうぞ」
「は?」
「な、何?まるで意味が分からないみたいに。ぼ、僕は付き合わないよ?」
当然だとばかりに言う。
「ま、それもそうね…。分かったわ。あなたの願い1つだけ叶えてあげる。もちろん、力づくでなんとかなることだけど」
魔剣は提案してきた。
「ま、間に合ってるよ。なにぶん運はいいんだ。叶ってきたんだ。それに復讐なんて、何の興味もない。いいことでもないし」
「はぁ。まともなこと言えばいいと思って」
魔剣は急に怖い顔になる。
「アンタを今ここで消し炭にしてもいいのよ?さもなくば、従いなさい!」
「うわぁ…。あれ?でもちょっと待てよ。そんなもん最初から1人でやればいいよね?」
そう言われると、魔剣の顔は少しひきつる。
「それができないってことは…。ひょっとして君、僕なしじゃ動けない?」
「うっ…」
魔剣は明らかに動揺している。
「そういうことか…」
マホロはおっかなさもあったがにやりと笑った。
「つまり君は僕に逆らえないんだね?封印を解いた特典みたいなものなのかな?」
「ふ~ん!アンタ、とことん運がいいわね!クソッ…」
魔剣は諦めたように言った。
「それはそうと…。なんか僕たちさっきから囲まれてない?」
気付けば、2人は町の人とは違う何者か達によって囲まれていた。
「こ、これは何?ひょっとして君のお友達か何か…?すっごく怖いんだけど…」
「どうやらそのようね。私を封印した奴の手下がもう来たみたいね」
そいつらは武器を持っている。今にも襲い掛かってきそうだ。
「どうする?私を使ってこの場を切り抜ける?それとも何もせずに、死ぬ?」
「そ、それは困るよぉ~…。でも復讐なんてよくないし…。けどここで死にたくはないし…」
マホロは決断を迫られた。
「さぁ、どうするの?」
「うぇ~ん!僕全く悪くないのに!君のせいなのにぃ~!…分かったよ!で?どうすればいい!?」
「そう来なくっちゃ!じゃ、私を一振りしてみなさい!」
そう言って魔剣は刀の姿に戻る。
「え?ちょ。こんな大剣僕に振れるわけが…。あれ?以外とそんなに重くない。まぁいいや。エイッ!」
マホロは魔剣を振った。
すると、周囲の温度は一気に上昇。景色は赤に染まり、敵のすべては炎に包まれた。後には巨大な火柱が立つ。
「な、なんだこれ…」
マホロは驚愕していた。
「ま、1回目にしては上出来ね」
いつの間にか人化していた魔剣が言った。
「私の名前はルべライト。よろしく」
「あ、あぁ…。僕はマホロ…。よろしくね…」
辺りは焦げ臭いにおいに包まれていた。




