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夢の折り返し ep25

ホットサンドメーカーで作ったホットサンドは格別に美味しく出来上がり、2人でおかわりを作るぐらいにはハマった。明日違うタネでも作ってみようとなり、2人で収録後にスーパーに行くことが決まった。


少しコンディションが悪かった鈴花は礼奈にだるさが抜けきってないことを言って少しだけ仮眠をとると告げると、40分前には起こすからねと言われ頷いて食器を片付けてから部屋に戻っていった。


部屋に戻りアラームをセットして、開けたカーテンを閉め切り布団に潜りスマホを弄ろうと手を伸ばして手を止めた。


「危ない、またエゴサして眠れなくなところだった。流石に今日は歌を歌うため、少しでも不安要素は作っちゃだめよね。」


スマホに触ることなく、布団に包まり目を瞑りながらどんな歌詞ができたのかを想像する。前の曲、悪くはなかったけど何か物足りなさを感じた。それに作ってくれた曲に既視感をなぜ自分は感じているのか、それがもしかしたら今日分かるのかな?


新しい曲に対しての期待と、既視感の正体がわかるかもしれない不安を胸に鈴花は小さく寝息を立てていた。


それから11時と少し過ぎた辺りで礼奈に起こされた。寝る前に考えていたことなど忘れて寝ぼけ眼で着替えて、顔を洗いうがいをしてから2人で事務所に向かった。


朝方は晴れていたのに今は太陽に厚めの雲がかかり、少しだけどんよりとした雲行きだった。


「朝は晴れてたのに、なんだか雨が降りそうだね。」


「そうね、天気予報だと降らないと言っていたけど。余り信用できないわね。一応、折りたたみはあたしもずかちゃんも持ってるから問題ないけど。」


「うん、持ってきてるけど。秋口だけど、まだ暑いしもう少しだけでも早く涼しくなってほしいよね。降り始めたらやだから早く行こっか。」


他愛もない会話を続けて2人は雨が降り始めないことを祈りつつ、事務所に急いだ。


ビルのゲートを抜けて、玄関口で待っていた新井さんが出迎えてくれた。


「ずかちゃん、お疲れ様。いきなりのスケジュールでごめんね。何しろ急に今日レコーディングするとこになったものだから。」


「はい、大丈夫です。れいちゃんからカメレオンさんが完徹して作ったらしいとしか聞いてないのですが、歌詞がどのぐらい変わってるか分からないので覚えられるか少しだけ不安です。」


「まあ、ずかちゃんなら問題ないでしょ。新井さん、カメレオンはもう来てスタジオにいるんですよね?今日はあたしは付き添いみたいなものですから、気にしないで下さい。」


「わかったわ。カメレオンはもう来ているし、さっきまで社長と話していたからそろそろ収録スタジオに移動してるんじゃないかしら。私達も向かいましょう、余り待たせるものじゃないしね。」


そう言って3人で向かい、スタジオに入りスタッフに挨拶をして社長とカメレオン前に来て挨拶をした。


挨拶を済ませ、カメレオンから手書きの歌詞ノートを渡された。そのノートは鈴花が提出したノートだった。


「ずかさんの気持ちなどを綴ったものが見れて良かった。思いのほかいい出来になったから。折り目付いている所に歌詞が入っている。一度それを見て欲しい。」


「はい、わかりました。」


備え付けられてるソファに座り、礼奈と2人で歌詞を読み込もうと見る。歌詞を読み込んでいく鈴花は既視感を今まで以上に感じ、ある一人の人物が脳裏を過った。




「きー君?」


気づけばその人物の名を口に出していた。

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