夢への階段 ep20
鈴花が肉うどんを作っている間、礼奈の指揮のもとでハンバーガー屋をオープンしたが早々に後輩の4人は嘆いていた。それもそのはず、礼奈は基本効率を最小化した動きをしていてついていくのがやっとだからだ。
「渚、注文票なんてものは60〜120fpsで見なさい!ニコはポテトを上げるの早すぎる。もう十数秒置いて!佳穂、ドライブスルーの梱包袋が切れてるじゃない、ドライブスルー受付の近くで並べておきなさい。みこ!トレーに伝票乗ってないじゃない!ちゃんと乗っけて、出ないと注文出せないでしょ!!」
「60〜120fpsって2秒しかないじゃないですか!?無理ですよ!!」
「ポテトの揚がり時間見えてないのに何でわかるんですか。厨房の真反対にいるのに!!」
佳穂とみこに至っては首が回らないのか、喋るこを忘れて仕事に没頭。それについても礼奈は口を出していく。
「はいはい、さっきずかちゃんが出来ていたんだからあんたらもやりなさい!佳穂とみこ、配信してるのに黙らない。口動かしながらでも手は動くでしょ!」
渚とニコがギャーギャー言ってるが取り合わない礼奈、それでも指揮は飛んでくるのであたふたと動いている2人を視聴者は合掌のスタンプが大量に押されていた。
そんな格闘が30分程して、部屋に入って来た鈴花と礼奈が交代でヘッドホンを付けて画面を見るも、キャラ達は動いておらず、ヘッドホンからは何でか息切れてる声が聞こえてくる。
「どうしたの?すごく疲れたみたいだけど。配信ここでやめとく?ご飯食べてくる?」
「あ、いえ・・・少し待って下さい。流石に疲れてますがやる気はあります。」
「今帰るほうが、後のことを考えると怖いので・・・」
渚とニコの良くわからない言葉に首をかしげる。佳穂と峰子は苦笑するも理由は話さない。リスナーに聞いても、連帯責任だからとしか言わない。
連帯責任がなんの事を指しているのかが分からなかったが気を取り直した渚とニコの2人が鈴花に聞きたいことががあると言っていた。
「ずか先輩がオペレーターしながらやってる時に注文あまり見てなかったですよね?いつ見てたんですか?」
「え?チラッと見れば記憶できるし、何度も見ると間違えそうになるからだよ。それがどうしたの?」
なんてことのないように言う鈴花に渚が絶句しているのがわかる。普通のことをしてるだけだと思うんだけど、何か違うのかな?と、思っている鈴花にニコがパテについて聞いてくる。
「パテやポテトの時間はいつ調べたんですか?」
「見てる時になんとなくこのくらいの秒数はかかるのをインストールしてる時の画面共有で見てるし。それに最初のパテに回された時にタイマーで測ったからで、他の事をしながらでも出来るからヘルプにまわったんだけど。火力の強い弱いなかったから、楽だよね。」
なぜ他の子たちまで絶句しているのか。しかもコメントに書き込んでる視聴者まで「神降臨」「さっき指摘されてた事全てが出来ている有能」などのコメントが流れるが、鈴花はイマイチ状況が理解できていなかった。
少し雑談しつつ、礼奈もログインしてきたので6人で店を切り盛りしたがオペレーターを務めていたのが鈴花だったため、先ほどの怒号が聞こえることはなかった。
終始、鈴花が楽しそうにオペレーターを務めながらやりきった。




