夢への階段 ep19
そんなこんなで鈴花が入った事により店の切り盛りが安定した。コメントもスゲーなどのコメントで溢れ、見入っていてコメントできなかった人が多発していた。
鈴花が声を出して指示を飛ばし、自分はその間にパテとポテトを並行しながら作っていく。ゲームに熱中しすぎていたのが、礼奈が部屋に入ってきたのも分からないほどであった。
「ニコちゃん、こっち終わったよ持って行っちゃって。渚ちゃんアイスクリームはバニラ1にチョコ2でお願い、佳穂ちゃんはドリンク入れて、店3ドライブスルー2ね。みこちゃ・・冷たっ!!」
「ハロハロー、視聴者の皆さん。れいだよ〜。」
急に指示が飛び、何事かと思い作業が止まるが鈴花が止まっちゃったらお客さん帰っちゃうから動いてねとお願いして作業を再開した。
「ずかちゃん、飲み物無しでオペレーターは流石にきついでしょ。それと・・・・流石にお腹が空いたわ。」
飲み物を受け取り、時間を見ると夜の7時を過ぎていた。意外にも3時間も配信をしていた事に驚くも、一息入れてから今日の献立を考えていた。
「うーん、私もこのゲーム楽しいからもう少し続けたいかな。料理してくる間、れいちゃんやってくれない?」
「作り終えてまだやるようならあたしの方にもインストールしておくから。ごめんね、ご飯作って。じゃあ、ちょっとパソコン起動してインストールだけしてきちゃうね。」
そう言って部屋から出ていき、数分で戻ってきた礼奈とバトンタッチする時に今日の献立は消化しやすい肉うどんで良いか鈴花が聞くと、OKと言われたので視聴者に別れをすませて部屋から出て行った。
部屋から出ていくのを見送ったのを確認すると礼奈はシスターズの面々に声をかけた。
「妹達、良かったわね〜。相手がずかちゃんで、本人は貴方達の配信を最初っから観ていないから。でもあたしは確認したし。特に渚とニコ!あんた達企んでいたのは視聴していたから。そして間接的にもみこが電話して外堀埋めてたわよね。佳穂は最後まで抗っていたけど、この際連帯責任です。この手のゲームは好きな方なの、ずかちゃんより厳し目で行かせてもらうわよ。」
全てバレていたことに驚く4人は知らなかった。鈴花は基本、歌の動画などは見ているがそれもながら聞いているため、ほとんど見ていないのと変わらない。だが礼奈は妹達の配信はマメにチェックしている。理由を挙げれば、凸待ち配信や逆凸配信をかましているのを見ているせいでこちらにも来る可能性があると見ていたからだ。
その予想は当たり、事前連絡はあるものの急な凸配信に巻き込んだ鈴花の事を心配して今回、最初から配信を見ていたら案の定巻き込んだ配信だった。そのため、キリの良い所で部屋に押し入るつもりだったのだが・・・・
鈴花が思いの外、善戦していて指揮をこなしほぼワンオペでの完封勝利状態を見ていて自室で笑っていたら時間が過ぎていたからだった。
「先輩に舐めたことしてくれたんだから、やられる覚悟はもちろん出来ているよね?」
怒っている礼奈のセリフにコメント欄では「南無」という文字で埋め尽くされていた。




