夢の途中 ep19
布団に入ってからなかなか寝付けずにいて、エゴサーチをしたら意外と視聴者がコメントを発信してくれていたのを見て読み込んでいるうちに、カーテンの隙間から差し込む光が見えて夜通しエゴサをしていた事に気づいた。時計を見ると6時を少し過ぎていたので、だるい身体に力を入れ起きる準備をする。今日は礼奈と一緒で1日フリーの日だ。
だから、礼奈の朝食を作ったら仮眠をとろうかなと考えていた。朝はパン派の礼奈のためにトースターにパンを二枚入れて焼いてその間に目玉焼きを作っていく。黄身の硬さ気にしないタイプなのだが、基本は半熟にする。フライパンに油を垂らしパチパチと音が鳴り卵を落とす。焼ける音を聞きながら、少量の水を入れ蓋押して蒸らしていると礼奈の部屋のドアが開いた。
「おは〜・・・・・」
「おはよう、よく眠れた?・・・ってちょっと、なんて格好で出てきてるのよ。」
「まあまあかな〜。眠いっちゃ眠いけど。起きたら短パンどっかいった。別に減るもんでもないし、気にしない気にしない。」
手をプラプラさせながら、いつものダボダボなTシャツだけの姿で登場してきた礼奈に言うが基本取り合わない。相変わらずズボラな所がある上に、小さい事は気にしない性格だ。自分の見てくれに頓着しないからたまに洋服を買いに行く時は鈴花が着いて行くことにしている。
「もうわかったわよ。早く顔とうがいしてきてもうちょいでできるから。」
「ずかちゃんは相変わらずきっちりしてるね〜。・・んん?・・・んん~〜・・・」
通り過ぎてこちらをチラ見したかと思ったら急に止まり、私の顔を見てきた。あ、これは寝てないのがバレたかもしれない。私が礼奈から視線を外すと案の定「寝てないでしょ。」と言われてしまった。
「今日の販売で私達の今後の進退がある程度決まるのよ。気になってエゴサしてたら朝になっちゃったのよ。」
「気持ちは分かるけど、今回は先にCD販売で後日DL販売を展開するから気にするだけ無駄よ。朝食作ったら少しでも仮眠したら。」
目玉焼きをお皿に乗っけながらそのつもりだからと言うと、「了解、昼はテキトーに食べるわね。」そう言って洗面台の方に行ってしまった。目玉焼きの横にレタスとコーンを散らしてドレッシングを置いておく。パンも2枚別皿に乗っける。ジャムはイチゴとチョコ、礼奈の好物の2つをテーブルに並べる。
「じゃあ、少しだけ寝るから。何かあったら起こしてね〜。」
洗面台にいる礼奈に声を掛けると歯を磨いているのか「わはっはーおはふひー」と何を言ってるのかかろうじてわかり、微笑んでおやすみと言って自室に戻った。
ベッドに腰かけてスマホを見る。何もないのを確認をしてから布団に包まり、程よい疲れからか直ぐに眠くなってきた。私達の曲・・・・少しでも売れると良いな〜。そんな淡い想いを胸に秘めながら瞬く間に鈴花は可愛らしい寝息を立てていた。




