モブの小学生時代、弐
アビリティホルダーになれる条件としてひとつ目は偶発的な覚醒。
危機が訪れた際に目覚めて使えるとかとか、ある日突然使えるようになる場合。
「君キャス」の主人公もこれに当てはまる。
確か、急に迷宮から出てきたモンスターにヒロインが襲われそうになった所、目覚めて覚醒していたはず。
しかしこれらはデメリットが大きすぎて急に目覚めたアビリティに振り回され亡くなる場合や闇落ちして同じアビリティホルダーに倒されたり、アビリティホルダー狩りとかいう組織などにやられる場合もある。
ふたつ目は、遺伝的な覚醒又は修行的覚醒。
これらは百五十年前にアビリティホルダーとして覚醒した人物の息子や娘、孫、子孫など代々アビリティを継承したりする方法、又は有名なアビリティホルダーと修行して覚醒する方法。
こちらは比較的デメリットが少なく覚醒できる。
しかし義務も発生する。
迷宮災害という迷宮の中でのトラブル解決や地上に出てくるモンスターや未知など対処、アビリティホルダー同士の問題発生に対してなどの処理などもしなくてはならない。
まぁ異世界風に言うギルド的な事をやらないといけない。
そしてみっつ目。
小学生の俺がアビリティホルダーとして覚醒するために取った方法、それが他人のアビリティホルダーの血液やアビリティ攻撃などを自身の身体に打ち込み強制的に目覚めさせる方法。
上記二つと違い一番デメリットが大きい。
まず八割方死ぬし、生き残っても後遺症が出る場合が大きい。
しかしその分、アビリティも強力になる可能性も高いってウェブに書いてありました。
そのぐらいしないとアビリティも目覚めないため、ひとまず死なない為にも筋トレやマラソンなど、出来うる限りの事を小学五年生まで続けた。
ちなみに転生したての時が小学二年生だったのでひとまずアビリティに覚醒しても後遺症とかでてもなんとか生き残れるぐらいの下地をつけた。
家族から心配な目で見られるし友達付き合いも悪いとか言われて変人扱いされるし、もうやめて普通にモブで過ごそうかと考えた時もあった。
だけど俺は止めなかった。
何故かって?
それは皆さんもわかるでしょう?
例えば手からビームが打てたりできればどうなると思う?
それでそこいらのモンスターなど倒せたらどう思う?
主人公的立場じゃなくても楽しいよね?
そうゆう事ですよ。
もちろん勉学もそれなりにやっています。
だって、頭悪くて両親に鍛える事を止められたら無駄な時間が増えるじゃないですか。
それに頭がある程度良ければ、インテリキャラとは言わない程でも機転が聞くようになるかもしれないので。
さて、それでは小学五年生となりアビリティホルダーとして覚醒をするためにまずはある場所に向かいます。