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妹妖怪冒険録

作者: ラタ

これは、博麗の巫女と普通の魔法使いと戦い、紅魔館の外の世界に興味を持った吸血鬼(妹)のお話。


レミリア「ねぇフラン」

フラン「どうしたの?お姉様」

レミリア「私たちはこの屋敷ごと幻想郷っていう場所に行くわ」

フラン「幻想郷?」

レミリア「私たち吸血鬼も、パチェのような魔法使いも、それに、美鈴や咲夜も受け入れてくれるような場所だそうよ」

フラン「へぇ。そんなところが」

レミリア「きっと……フランも自由に外に出れるような場所よ。だから……」

フラン「うん、それまではここにいるね」

レミリア「ごめんね」

フラン「ううん、大丈夫。ここも快適だから」

レミリア「楽しみにしててね。きっと気に入る場所だから」


そう、お姉様と話したのはいつだっただろうか。お姉様はこの部屋に私を閉じ込めていることを申し訳なさそうにしていたが、正直ここの中でも十分だ。お人形だってあるし、パチュリーから本を借りたりだってできる。それに、興味がなかったから、外に出たいとも思わなかった。


……そして


お姉様は幻想郷を赤い霧で覆った。私たち吸血鬼が何時でも外に出られるようにするために。そして、それを阻止したのは人間だった。お姉様がただの人間に負けた。あのお姉様がだ。


そして、その人間にはやっぱり、私も勝てなかった。でも面白かった。あの時屋敷に来た魔法使いの人間、霧雨魔理沙。魔理沙は私が外に出ることを拒まなかった。それどころか……


フラン「私も人間と言うものが見たくなって、外に出ようとしたの」

魔理沙「良かったじゃないか。ほれほれ、思う存分見るが良い」


そう言ってくれた。外に出ることを止めなかった。それどころか私と遊んでくれた。それに、同じ小説を読んだことがあったらしく、あの時の会話は楽しかった……


フラン「〜〜〜!!!」


魔理沙にまた会いたい。今度は弾幕ごっこだけじゃなくてお話もしたい。魔理沙達がいつも見ている幻想郷を見てみたい。


フラン「あぁ〜魔理沙来ないかな〜」


そんなありえないようなことを口にした。……その時だった。突然部屋の扉が開き、白黒の魔法使いが入ってきた。勢いよく扉が閉まる音が部屋中に響いた。


魔理沙「やべぇ……パチュリーに捕まるところだった」

フラン「魔理沙!?」

魔理沙「ん?あ、ここお前の部屋かよ。随分と地下にあるんだな。そりゃあ最初に紅魔館に来た時に気が付かないわけだ」

フラン「で、ま、魔理沙はなんでここに?」

魔理沙「あ?パチュリーのところの本を借りに来たんだが……前に借りた本を返しに来い!って怒鳴られてさ……ちゃんと期限は守ってるんだがな……」

フラン「その期限ってのは?」

魔理沙「死ぬまでに返す」

フラン「そんなの永遠に借りてるのと一緒じゃん……」

魔理沙「わたしゃ人間だよ……」

フラン「どっちにしてもそれはアウトでしょ……」

魔理沙「ま、そういうわけで今パチュリーから逃げてるってわけだ。匿ってくれ」

フラン「ん〜……あ」


その時、私のインテリな頭に名案が降りてきた。


フラン「せっかくだからさ。このまま私と紅魔館の外にいかない?そうしたら魔理沙はパチュリーからも逃げられるし、私は魔理沙と遊べるし!」

魔理沙「いや、ここから出たらパチュリーに見つかるんだが」

フラン「ご心配なく!この部屋から直接外に出られるように隠し通路を作っておきました!」

魔理沙「はぁ!?」

フラン「ここからならバレずに外に行けるよ!」

魔理沙「お前すげぇな……」

フラン「ちゃんと日傘も用意してるから太陽も問題なし」

魔理沙「まあ、パチュリーからも逃げられるしお互いWinWinの関係ってやつだ」

フラン「じゃあ行こう!」

魔理沙「ちょいまち……これをこうしてと」

フラン「あ、私も私も」

魔理沙「よし、行こうか」

フラン「うん!」


そうして、私と魔理沙は紅魔館の外へと出発したのだ。つまり、魔理沙とデートだ!




パチュリー「むきゅう……魔理沙が見つからない……あ、レミィ」

レミリア「あれ?パチェ、魔理沙は?」

パチュリー「見つからない……あと見ていないのはフランの部屋だけね」

レミリア「あら、そうなの?ちょうど私もフランのところに行こうとしていたし、一緒に行きましょ?」


レミリアとパチュリーはフランの部屋へと向かったが……


レミリア「え?だ、誰もいない……」

パチュリー「レミィ、こんなものが」


パチュリーの手には2枚の手紙のようなものがあった。


レミリア「えーっとなになに?」


そこにはこう書いてあった。


『永遠に紅き幼い月 レミリア・スカーレットへ。貴女の妹君は頂いた。返して欲しくば 引きこもり魔法使いの怒りを鎮めたまえ』

『She went on a date and then there were none...』


レミリア「ど、ど……ドロボウだぁぁぁあ!!!」

パチュリー「多分あの二人が残したものだろうけど」

レミリア「ん?え?ちょっと待って?この英文の筆記、フランよね?え?は?」

パチュリー「デート……ねぇ」

レミリア「許さない……私の可愛い妹を攫うだけでなくそんなことまで……フランに手を出すやつは許さん!!!」

パチュリー「とりあえず落ち着けレミィ」

レミリア「そ、そうね。まずは2人がどこに向かうか推理しないと」

パチュリー「そうね」

レミパチェ「「とりあえず博麗神社行っとくか」」




魔理沙「すげぇ、本当に外に出ちまった」

フラン「えっへへ〜すごいでしょ?ねぇすごいでしょ?」

魔理沙「ああすごい。しかも、美鈴にも見つからないようなところに繋がってるとは……」

フラン「それは偶然なんだよね〜」

魔理沙「運いいな笑」

フラン「でで!まずはどこに行くの?」

魔理沙「そうさな……ならまずは霧の湖にするか。実はな、紅霧異変で紅魔館に行く前に霧の湖を通ったんだが、面白い妖精を見つけてな」

フラン「面白い妖精?」

魔理沙「ただの氷の妖精なんだけど、それにしては強かったんだよな」

フラン「妖精って強いっけ?うちのメイドとかそんなに強くないよ?」

魔理沙「あんなの比じゃないってレベルだったな」

フラン「ほぇ、どんなもんなんだろ?」

魔理沙「お!いたいた。ようチルノ、さっきぶりだな」

チルノ「ん?あ、魔理沙!その子は?」

魔理沙「こいつはフランだ」

フラン「フランドール・スカーレットだよ。よろしく」

魔理沙「フランはあそこの館の主の妹なんだ」

チルノ「ってことは強い?」

魔理沙「ああもちろん」

チルノ「なら小手調べっと」


チルノは氷の弾幕を発射した。


チルノ「これを全て避けてみな!」

フラン「避ける必要もなし!きゅっとしてドカーン!ってね」


フランは手を握り、その瞬間、周囲の氷塊は粉々に砕けた。


チルノ「え!?すご!?」

フラン「えっへへ〜。まあね〜」

魔理沙「mgmg、なかなかすごいじゃないか」

フラン「魔理沙何食べてるの?」

魔理沙「さっきお前が砕いた氷を集めてかき氷にして食ってただけだぜ」

チルノ「なんでそんな芸当できるのさ……」

魔理沙「私魔法使いだが?できるできる。魔法なんて余裕だぜ」

フラン「私魔法少女だよ?でもできないよ?魔法なんてしーらね」

魔理沙「魔法少女とは?」

チルノ「いやぁでもフランちゃんすごいね。あ、今度の神社でのお祭り一緒に屋台やらない?私いつもかき氷売ってるんだけど、一緒にやらない?」

フラン「お祭り?」

魔理沙「霊夢のところでよくやってんだよ。出店だったり、宴会だったり楽しいぞ」

フラン「面白そう!!!」

魔理沙「だろ?それこそ、咲夜やレミリアとかと一緒に行けば楽しめるだろ?」

フラン「確かに」

魔理沙「これから色んなところを見せてやるぜ。500年近く引きこもってたこと、後悔するくらいにはな」

フラン「えへへ、楽しみだなー」

魔理沙「よし、じゃあそろそろ別のところ行くか」

フラン「そだね。あ、チルノちゃん、今日はありがとね。今度のおまつり?楽しみにしてるね!」

チルノ「うん!あ、あと、今度はたくさんの妖精仲間も紹介するよ!」

フラン「わーい、全員キュッとして」

魔理沙「やめろ、な?」

フラン「そ、そうだね」


チルノと別れた2人が向かったのは、皆さんご存知博麗神社。境内には掃除をしている霊夢の姿があった。


霊夢「うわ、魔理沙来た……」

魔理沙「私だけじゃないぜ〜。ほら」

霊夢「あ、あんたは!?」

フラン「どうも〜フランドールです!」

霊夢「来るなっつったでしょ!?」

フラン「魔理沙に連れてってもらいました!」

霊夢「魔理沙ぁ……」

魔理沙「ん?だってお前、あれ(紅霧異変)から紅魔館に行ってあげたか?」

霊夢「いや?」

魔理沙「フラン、霊夢は約束も守れないようなやつだが、本当は良い奴なんだ」

フラン「あーフランちゃん悲しいなぁ泣いちゃうなぁ」

霊夢「わかったわかった……今度行くから、ね?」

フラン「言質とりました、というわけで!」


フランは空に飛び上がり、弾幕を発射した。


フラン「この前の続き!魔理沙も一緒に!!!」

魔理沙「いいぜ!霊夢覚悟しろ!!!」

霊夢「ふざけるなぁあああ!!!」


それから博麗神社上空では弾幕が飛び交う危険地帯と化した。そして数時間後……


フラン「もう煙も出ません……」

魔理沙「へへっ、霊夢も満身創痍か?」

霊夢「あんたらが2対1仕掛けるからでしょ……」

フラン「でも楽しかった〜。ありがとね」

レミリア「はい、じゃあそろそろ帰りましょうねフーラーン?」

魔理沙、フラン「「あっ……」」


2人の後ろに立っていたのはレミリアだった。微笑んでいるのだが……その笑顔が怖い、そう思った2人だった。


魔理沙「よ、ようレミリア。何かようか?」

レミリア「私はもう用は済んだわ。可愛い妹がちゃーんと帰ってきたし」

魔理沙「な、なら」


そう言って箒にまたがろうとした魔理沙だったが、


魔理沙「あ、あれ?動けな」

霊夢「ふっ、二重結界笑」

魔理沙「霊夢貴様っ!?」

パチュリー「感謝するわ博麗の巫女」

霊夢「もう霊夢でいいわよ。どうせあんたでしょ?魔理沙に用があるのは」

パチュリー「御明答、さあ魔理沙!魔道書返しなさい!!!」

魔理沙「くっそー!ちっ、はい」

パチュリー「素直に返してくれるのね」

魔理沙「魔道書は今度また借りる。それに、今日はフランと遊べたしな」

フラン「魔理沙!」

魔理沙「どうした?」

フラン「また、遊びに来てね!」

魔理沙「……ああ、また行くぜ」

フラン「ありがとね、魔理沙!またね!」


そうしてフラン達は紅魔館へと帰った。博麗神社には霊夢と魔理沙が残っていた


霊夢「で、ちゃんと遊びに行くの?」

魔理沙「本借りに行くついでにな」

霊夢「はあ、またパチュリーに捕まるわよ」

魔理沙「ま。なんとかするさ。それに、約束はちゃんと守ってやらねぇとな」

霊夢「程々にね」




レミリア「で、フラン、魔理沙とのデート?はどうだった?」

フラン「楽しかったわよ。今度また色々案内してもらう約束もしたし!」

レミリア「そう。よかったわね」

フラン「今度おまつりっていうのをやるんだって!咲夜や美鈴、パチュリーもお姉様も皆で行きましょう?」

レミリア「……そうね。ちゃんと話しておかないとね」

パチュリー「私はパ……」

レミリア「パチェ?」

パチュリー「わかったわよ……行きます行きます」

レミリア「よろしい」

フラン「お姉様」

レミリア「何?」

フラン「ここ(幻想郷)は楽しいところだったわ。ありがとうお姉様、ここを選んでくれて」

初めまして!ラタです。ゆっくり茶番劇を作りたいな〜って思って台本とか作ったものの、動画編集の時間なんてねえよッ!!!ってことでここに投稿してみました。とはいえ、いつかこれを動画にしてyoutubeとかに投稿したいなぁとは思っているので、あくまでもここにあげる物はいつか世に出る茶番劇達の触りの部分、つまり、連載前の読み切りみたいなものだと思ってください。

このフランと魔理沙の話以外にもいくつかストーリーは考えているので、ぜひ、興味がありましたら読んでみてください……え?投稿間隔?ちょっとよくわからないですねアハハ

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