一話
4000字くらい書いたお。
ぜひさいごまで読んでくれなーんだお
最近貴族に転生して無双するー。
みたいなのが溢れてるけど舐めてんの?
あんなの妄想だけにしてほしいよね。
これは貴族に転生した者による
そういう系統に疎くて騙されてる人のための
物語である!
さあ、本編いきますよー。イクイク
"俺の名前はマーズ・イキシア。
公爵家の嫡男だ。
現在6歳で、両親はハンサムイケメンの親父に超絶美女の母がいる。
そして、俺は超絶イケメンである。
つまり、転生前からこれなら良かったってことだ。
つまり、俺は転生者だ。
貴族って辛いよ。
休みなんて無いし、
親なんて常に家にはいないし、
家の中はなんかメイドとか執事とかが部屋の前で見張ってて抜け出せそうにも無いし、
勉強の範囲なんて頭おかしいし、
剣と魔術の鍛錬半日なんてもう限界だよ。
そんな俺の日常を教えるそういう物語だ。
よろしく"
"というわけでまずは俺の生い立ちから話そうか。
あ、転生前だぞ。
俺は鹿児島の福岡で生まれた。
名前は勇と言った。
ま、全然勇ましく無いしどちらかと言ったら陰キャって奴だ。
顔は普通だが勉強はそれなりにできて、
かわいい幼馴染もいて、
それから両親から寵愛を受けて育った。
陰キャに育った理由なんて俺が知りたくなるほど整った環境だよ。
幼馴染とは結局結ばれなかったさ…
だって俺イケメンなことして死んだから、
ま、実質結婚してるみたなところあるよね。
何をしたかというと転生トラックに吹っ飛ばされた。
なんとか、幼馴染は救えたけど。
ね?
イケメンでしょ?
これをイケメンと言わずして何というのでしょうか?
ま、それは置いといて、俺はそうやって死んだ。
高校二年の秋の夕暮れ時だった。
そして、転生トラックは俺をこの世界に運んだ。
剣と魔法の世界ミオゾティスだ。
この世界には魔力があって、
魔力を術式を媒介に具現化させたものが魔術だ。
魔術とはこの世の真理だ。
魔術の祖アゲラタムはこの世の真理を突き止めたとされている。
「魔術とはこの世の深淵に足を踏み入れるためものだ。」
という言葉を残していったからだ。
彼は魔術を深淵に足を踏み入れる、つまりこの世の真実を突き止めるためだけに使ったのだが、ある事が起こり完全に武力としての使われ方が一般化したのだ。
魔術は使える人間は少なくその人間も迫害されてきた歴史がある。
だが、その魔術に目をつけた時の帝国は魔術が使える人間を保護して魔術について研究した。
それによって魔術の原理はほとんど解明された。
そのためこの世界の殆どの人間は魔術が使える。
使えない人も少しはいるのだがとても少数派だ。
因みに攻撃系魔術は殆どが貴族皇族などの間で秘匿されている。
平民が反乱を起こした時危険度が増すからだ。
そのため生活魔法という魔法だけが民衆の中で使われている。
しかし、民衆の中でもアゲラタム魔術学園というのに通えば魔術を学ぶことができる。
まぁ、ここ数十年は平民が入ったことはなく完全に貴族のためのものとなっているのが現状だ。
まぁ、しょうがないところはある。
それは置いといてだ、俺には魔術の才がある。
ん?何でわかるかだって?
そんなの啓示に決まってるじゃ無いか。
この世界には啓示という要素があり、
貴族は5歳の誕生日、平民は一律で教会で啓示をうける。
啓示をうけ魔術の才がある貴族は魔術学園に9歳から通うのだ。
因みに神官が伝えるので嘘はつける。
平民は残念ながらその存在を危険視されているため伝えられないのだ。
よほど才能が有れば学んでなくても使うことがあるため入学させるのだが、平民は魔力自体が少ないこともありなかなかそのような例が上がらないのだ。
まぁ、それは置いといて俺にはとてつもない魔術の才があり、大いに期待されている。
まぁ、敷かれたレールがあるのなら大手を振って歩こうと思っている。
せっかく先祖が敷いてくれたレールを無碍にするなんて失礼ってものだ。
まぁ、地球でいうところの慶應義塾幼稚舎から始まって大学に自動的に入れる的な奴だ。
せっかくお金を出してくれてるんなら期待どうり行きたいってものだ。
それはそうと今俺は家庭教師と共にこの国の歴史と俺の家の歴史を学んでいる。
この話が特に興味深くて、
この国は戦争を何度もドラマのような勝ち方をしているのだ。
'例えばレヴィテームの戦い'というのがある。
これは獣人の国ヘカスプリアスと戦った時に圧倒的に不利な状況、詳しくいうと地理的な不利で、初戦では大勝だったのだが、それで調子に乗って獣人の本拠地であるバースに攻め込んでしまったのだが、手痛い反撃を喰らってしまい瀕死のところをイキシア家の祖先であるターム・イキシアが戦略で敵を誘い出し挟撃で殲滅、大勝を収めたというのが有名なのだが、戦闘後には一切捕虜やその他獣人に対し一切最低な行為をせず、
王に「何故貴様の軍はそれほどまでに規律が整っているのだ?」
と、聞いたときタームは
「それは人としての尊厳を守るためで御座います。私たちが陵辱などしようものなら反感をくらい、我が軍は誇りもないような人間の集まりだということになります。」
と、答えた。
これ以来王国軍の規律を整えるようにという御触れが出された。
という話だった。
これは子孫として非常に鼻が高い。
他にもイキシア家はさまざまな戦いで功績を挙げて公爵家になり、序列が王の次に高くなったのだ。
だからこそのハードな勉強に鍛錬を積んで先祖に顔向けできるようにするのですよ。
と、家庭教師は言った。
まぁ、その通りである。
今後俺が権力に物を言わせたことなどやってみたら家は落ちぶれたらとみなされ、
両親やその他大切な人たちは恥をかくことになるし、
序列1位の座からは落ちないとしても、
躾すらできてないような家だと思われて、俺は廃嫡されて平民になっちゃう。
まぁ、そんな冗談は置いといて、先祖の築いてきた物を崩すというのは絶対にダメなことなんのだ。
そして、講義が終わると昼食を取った。
そう、朝からあれなのだ。
たしかに話は面白いし、教え方も上手いのだが…ね?
しんどいよ…
朝からご飯も食べないでこれだったしさ、
まぁ、今日はちょっと早く終わって11時くらいだ。
だからまだなんとか耐えられた。
これが長引くと13時になることもあって、もう死ぬのだ。
止まるんじゃねぇーぞ…
そして栄養バランスの取れた高級フレンチのような食事を食べると、
すかさず、剣の鍛錬が始まる。
剣は木剣で素振りを100回と木の棒に打ち込むのを50本で
計150本だ。
木剣とはいえ6歳の身には難しい部分がある。
手の皮は剥けたりしてるところもあるし血豆が出来るところもあるが、
休めない。
この家は完全文武両道で優秀な剣士に魔術師に文官を出している。
文官ですら騎士団の小隊長クラスの力があるから本当に凄いことだ。
因みに騎士団について説明すると、完全なお坊ちゃんを預ける先として用意されてる団と
ガチガチの団があって、第一騎士団から第十一騎士団まである。
十以降は完全御坊ちゃま軍団でクソ雑魚なので王都で内務とは名ばかりで放蕩している。
正直ここに入るのは侯爵家のボンボンとか子爵家伯爵家くらいで、
魔術の際もないが剣の才もないみたいなやつが入れられる。
なんもしない癖に給料は高い。
何故なら序列の低い男爵家や準男爵などが前線で常に戦い。
手柄は全部序列の高いところに吸い取られる。
そういうのが出来てるから、序列が低い家はハードモードだ。
まぁ、公爵家は剣に魔術に勉学にと全部に精通していないといけないのだ。
まぁ、魔術に関してはところどころ許されてるところはある。
だけど剣に関してはもう死に物狂いでやらされて第三騎士団以上に入ってたりする。
因みに魔術師団もいてこれは戦争時以外には余り出ないが騎士団とのコンビネーションが抜群だ。
時々合同訓練も行われていてその度に素晴らしい結果を出している。
あと、非戦時中は魔術の研究をしていて、ポーション作成も仕事の一部となっている。
だいぶ話がずれたからの戻すぞ。
けい150本が終わると次は対人戦だ。
実力にあった騎士が練習に付き合ってくれる。
これは公爵家に媚を売っておくという意味もあってそういうところではうまく出来てるなぁとつくづく思う。
さぁ、話は変わって魔術だ。
魔術はまず生活魔法に慣れるところから始める。
これは基礎の基礎という感じで火種を起こす《トーチ》から飲み水を出す《ウォーター》などがある。
《トーチ》は攻撃魔法の劣化版のような物で術式は出力を上げるくらいしか変わらないようだ。
あとは発射の術式を加えたら完成といった感じで実は簡単なのだ。
だから頭の良い平民も時々使えるようになる事がある。
《ウォーター》も同じで術式に"出力を上げる"のに加えて"形状を作り出し放つ"という術式を追加で完成だ。
これが出来るか出来ないかは才能以前の問題で単純に努力さえすればできる事なので絶対に出来なきゃいけない事だ。
ただし、魔力が極端に少ないものも稀にいて出来ないということもあるそうだ。
しかし、魔力を消費すると魔力が増えるという性質がありそれによって増やすこともできる。
ただすごーく地味で恩恵は少ないとされている。
だがしかーし、俺は違う才能プラス魔力量のゴリ押しで最強を目指したいのでトレーニングを毎日夜遅くまでしている。
だから朝からのハードな授業もきついのだが、将来に関わる事だからと毎日欠かしていない。
まぁ、使う機会があるのかは不明なのだが…
今日は疲れたからこれくらいにしようかな、そう思い俺は魔力のトレーニングをやめて眠りについた。