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初仕事 3

「────あれ? ここは……?」



 気が付くと俺は、老夫婦と花梨ちゃんが住む、青い屋根の家の門の前に立っていた。


 おかしいな……。さっきまで確かに、花梨ちゃんの部屋にいた筈なのに。

 ふと横を見ると、周囲を探るようにきょろきょろと首を回していた狐っ子モードのツンデレイラと目が合った。


 そして睨まれて舌打ちされた。喧嘩売ってんのか!



(────ファミチキください。もしもーし。二人とも、聞こえとるかー?)



 と、ここで脳内に九十九さんの声が響く。

 コイツ、直接脳内に……っ!?



(こっからは、ワイが念話で二人をサポートするでー。んで、お察しの通りそこはもう花梨ちゃんの夢の中や。肝心の花梨ちゃんやけど、おそらくその家の中におる。多分亡くなったはずのご両親もそこにおる筈や)



 ……ほう。何となく読めてきたぞ。これって悪魔が幸せな夢を見せているパターンだ。

 優しい夢でつらい現実を忘れさせて、花梨ちゃん自身が夢の中に居続けることを選び続けているんだろう。


 で、彼女を目覚めさせるには、酷な話だが彼女に現実を受け入れさせるしかない……と、そんな所か。



(ご名答! なんや犬飼クン、初心者とは思えん名推理やな)


「いや、まあ、ちょくちょくTRPGのシナリオ作ったりしてるんで、俺ならそうするなーって思っただけっす。つーか当たり前のように人の思考読まないでくれません?」


「精神防壁張ればいいじゃないの。えっ? まさかできないの? うーわザッコ!」


「は、はぁ!? で、できるし! 楽勝だし!」



 クソッ。こいつ、さっきの事まだ根に持ってるな? 心の狭い女だ。

 どうやら人としての器のデカさと、胸の大きさは比例するらしい。



(ぶふっ! ……くくくっ! 犬飼クン、そらあんまりやわ。くくくっ……)



 あ、くそっ、また勝手に読まれた。これじゃおちおち考え事もできねぇぞ。

 とにかく、ああ言った以上はすぐにでも習得しないと恰好がつかない。


 精神防壁って言うくらいだから、要するに心の防壁だよな。


 となると、パソコンのセキュリティみたいなイメージか?

 有害なアクセスだけはブロックして、中からの情報の流出は防ぐ、みたいな。


 うーむ、防壁、防壁……。オーラを固くする感じか?



 まず密度を……


 それをこうして……


 ああして……


 あとはなんかこう、いい感じに、ふわっと…………こんなもんでどうだ?



【スキル『精神防壁Lv四』習得】



 よし、できた。俺天才!


(あれ、なんか急にノイズが……。まさかホントにもう習得したんか!?)


「は、はぁ!? 幾らなんでも早すぎでしょ。キモッ!」


「なんで言い出しっぺにディスられなきゃいけないんですかねぇ!?」


(それ、本来ならどんなに早くても覚えるのに一ヵ月は掛かるんやで? 天才って理不尽やわぁ)



 ふっふっふ。もっと褒めてくれてもええんやで?



「……チッ」


「うーわ、感じ悪っ!? やっぱ胸が平らだと心も狭いのな」


「もういいコイツここでぶっ殺すわ!」



 やっべ、心の声が漏れた。



(こらこら、喧嘩すなて! なんやもう、犬猿の仲もそこまで行くと夫婦漫才みたいやんな)


「「だれが夫婦だ!」」


(息ぴったりやん。いつまでもじゃれあっとらんで、ちゃっちゃと始めるで)


 ケッ! 誰がこんなやつ好きになるかよ!


(まずは普通に玄関から入ってくれ。設定は自分らでうまい事考えてや。あと、責めるような言葉は厳禁やで? 余計に閉じこもってまうからな。あとはアドリブで乗り切れ!)



 結局全部アドリブかよ!?

 ……まあいい、TRPGで鍛えたアドリブ力を見せてやる。


 覚悟を決めて門の横のインターホンを押す。


 この辺の中学校っていうと、夜鳥羽東中か。ほんの数ヵ月前までは俺も中学生だったんだ。いけるいける。

 しばらくするとインターホンから幼い女の子の声が聞こえてきた。



『はい、どちら様でしょうか?』


「あ、俺たち夜鳥羽東中の学級委員なんですけど、倉敷花梨さんはご在宅でしょうか?」


『あれ……? でも……えっと……ちょっと待ってて』



 そう待たずして、現実よりも随分幼く見える、亜麻色の髪をツインテールにした可愛らしい女の子がドアの隙間から顔を出した。花梨ちゃん……だよな?



「えっと……お兄ちゃんたち、誰?」


「初めまして、俺は犬飼晃弘。んで、こっちが……」


土御門(つちみかど)麗羅(れいら)よ」


「俺たち三年の学級委員でさ、クラス替えで倉敷さんと同じクラスになったから、その挨拶っていうかお見舞いっていうか、先生から様子を見てこい、みたいな? まあ、そんな感じなんだけど……」


「えっ……? でも私、まだ小学生だよ?」



 おっと、そうきたか。

 精神防壁のセキュリティを一時的に解除して、九十九さんに助言を請う。


(……だそうですけど、どうすればいいっすか)


(ここはこのまま押し切れ。さっきの設定で彼女が出てきたっちゅー事は、無意識の内に自分が中学生だと自覚しとる筈や。まずは夢と現実の齟齬そごを突きつけて、ここが夢の中だと彼女に自覚させたれ)


(了解っす)



 心のセキュリティを元に戻し、再び話に戻る。



「いいや、君は今年の春から中学三年生になったんだ」


「そ、そんなはずないよ。だって私、今日もちゃんと学校行ったもん!」


「よく思い出して? 本来のあなたは、そんなに幼くないでしょう?」


「違うもん! 変な事言わないで! 私は私だもん!」


「そうだね。花梨ちゃんは花梨ちゃんだ。……でも、いつまでも子供のまま。毎日変わらない平穏な日常なんて、変だとは思わないかい?」


「い、いつかは大人になるもん……」



 おっ、今ちょっと揺らいだな。突破口はこの辺にありそうだ。



「そう、誰でもいつかは大人になる。そうやって誰もが歳をとって……いつかは死んでいく。悲しいけど、それはごく当たり前の自然の摂理なんだ」


「嫌……っ、やめて……! パパもママもまだ生きてるもん! ここにいるもん!」



 花梨ちゃんの顔が青ざめてゆき、耳を塞いでうずくまる。

 するとドアが勝手に少しずつ閉じていく。

 やはりあのドアは花梨ちゃんの心のドアだと思って間違いなさそうだ。

 つらい事を思い出させるようで心苦しいが、ここは彼女を助けるために心を鬼にしなければ。



「そうね。でもそれはあなたがそう望んだからここにあるだけのただの幻。幸せだった過去をなぞるだけの、夢に過ぎないわ」


「だからここでは君の予想外の事は起きないし、嫌な事も起こり得ない。だって夢なんだから」


「違う……。違う違う違うっ! ここは夢なんかじゃない! ここが現実なの! 優しいパパとママがいて、幸せで……!」


「花梨ちゃんのおじいちゃんとおばあちゃんは、君が目覚めるのをずっと待っているよ。花梨ちゃんは、そんな二人の思いを否定してしまうのかい?」


「そ、それは…………」



 もう殆ど閉じかけていたドアがギリギリのところで止まる。

 やはり彼女の心を開く鍵はおじいさんとおばあさんか。



 九十九さん、二人の声を花梨ちゃんに届ける事ってできます?



(すでに準備済みや。ほんならお二人とも、お願いします)


 

 九十九さんの合図の後、空間全体に響き渡るように、お爺さんとお婆さんの声がどこからともなく聞こえてくる。



『花梨ちゃん、聞こえているかい? おじいちゃんだよ。元気になったら、また一緒にピクニックに行こう』


『またおばあちゃんと一緒にお弁当作りましょう? 花梨ちゃんが一緒なら、とても楽しい時間になるわ』



 お爺さんとお婆さんの言葉に、ほんの僅かだが、ドアが開いた。



「でもそこにはきっと、パパとママはいない……」


「……そうだね。それは確かに、とても辛くて悲しい事だ。でもだからといって、それで君の楽しい未来が全て消えてしまった訳では無いんだよ」


「あなたにはこんなにもあなたの事を思ってくれる人がいる。支えてくれる人が二人もいるんだもの、どんな辛い事だってきっと乗り越えられるはずよ」



 俺たちの言葉に、また少しドアが開く。これでようやく半開き。

 だが、肝心の花梨ちゃんはまだ俯いたままだ。



「……でも、起きたらまた悪夢を見ちゃう。そしたら、今度はおじいちゃんとおばあちゃんも……! そんなの嫌! もう誰も死なせたくない……」


「大丈夫。予知夢を封じる手段ならあるわ」


「ほ、本当に……?」


「ええ。だって私はそのためにここに来たんですもの。安心していいわ。私が助けると言った以上、あなたは助かる。これは決定事項よ」



 レイラが花梨ちゃんに向けて自信に満ちた笑顔ではっきりと言い放つ。

 顔が良いのもあって、堂々としたその仕草はまさしく舞台俳優のようだ。


 コイツいい所全部持っていきやがった。

 でも……カッコイイじゃねぇか。悔しいが認めざるを得ない。

 暗く濁っていた花梨ちゃんの瞳に微かに希望の光が宿り、ドアがまた少し開く。



「本当に、本当? もう、あの変な夢を見なくて済むの? 誰も死ななくても、いいの?」


「ええ、本当よ」



 レイラが優しい笑顔で花梨ちゃんに手を差し伸べる。

 お前、そんな顔も出来たのかよ。



「さあ、一緒に行きましょう花梨ちゃん! おじいさんとおばあさんも、あなたが目覚めるのを待ってるわ!」


「わ、私……」



 花梨ちゃんが開きかけたドアの前で立ち止まる。

 やはり両親が死んだという現実を受け入れるのは怖いのだろう。


 この夢の世界が優しい場所であればあるほど、前に進もうとする彼女の意思を鈍らせる。

 だけどこればっかりは本人の意思の力で乗り越えなきゃいけない問題だ。

 だから俺にできることは、ここからエールを送るくらいしかない。



「勇気を出すんだ花梨ちゃん! ご両親だって君がずっと眠ったままの人生を送ることなんて望んでいるはずがない!」


「ご両親のためにも前を向いて生きて行かなきゃ!」


『お願い! 目を覚まして花梨ちゃん……っ!』


『おじいちゃんとおばあちゃんには、もう君しかいないんだ! だからどうか、どうか目を覚ましておくれ……っ』


「おじいちゃん……おばあちゃん……」



 場の空気を読んだ九十九さんの的確なフォローにより、再びお爺さんとお婆さんの声が夢の世界に届く。

 その声が最後の後押しになったのか、ついにドアは完全に開かれ、花梨ちゃんは戸惑いつつもドアの向こうに手を伸ばそうと────



【騙されてはいけないよ】



 甘く囁くような声が辺りに響く。それはまさに、耳から脳髄を蕩けさせ、人を甘美な堕落へと導く悪魔の言葉。

 家の中から花梨ちゃんの両親が現れ、彼女を引き留めるようにその両脇へと並び立った。


 世界の輪郭がぼやけて(ほど)け、花梨ちゃんの幸せな記憶をなぞるように、世界が早送りのように再構築されていく。

 ようやくお出ましか……ッ!



【ここにはこの子が望む全てが揃っている】


【この子から優しい楽園を奪うお前らの方こそ悪魔だ】


【お前らは嘘つきだ。仮初の希望を与えてこの子の心を腐らせる。お前たちの方こそ真の悪魔だ】


【ここにお前たちの居場所は無い】


【さあ、家に戻ろう花梨。またママが花梨の好きなシチューを作ってあげますからね】


【さあ、家に戻ろう花梨。パパと一緒にお部屋でゲームをしよう】



 優しい言葉で花梨ちゃんの心を再び夢の世界へ引き留めようとする悪魔たち。

 花梨ちゃんは酷く混乱した様子でおろおろしている。やはり両親に逆らうのは抵抗があるのだろう。


 おのれ悪魔め、最後の最後で余計な事を!

 


【どうしたんだ花梨。パパの言う事が信じられないのかい?】


【悲しいわ花梨。ママの言う事を信じてくれないのね】


「そ、そんな! わた、私……!」


「花梨ちゃん! 耳を貸しては駄目! そいつらはあなたのご両親の姿を真似ただけの悪魔なのよ!?」


「そうだぞ花梨ちゃん! それに、君の幸せを願う本当のご両親なら、君をこんな偽りの世界にずっと閉じ込めておくはずがない! 悪魔の言葉に惑わされるな!」


「うぅ……うぅぅぅ……っ!?」



 とうとう花梨ちゃんは頭を抱えて蹲ってしまう。

 ここからだと射線が被って「波ぁッ!」できないッ!

 くそっ、どうにか悪魔と花梨ちゃんを引き離させねぇのか!?



(二人とも、そのまま黙って聞いてくれ。五秒後に一瞬だけ、ワイが外から強引に払魔の術を使う。その隙に二人で協力して花梨ちゃんを助け出せ。いくで! 五……)



 なっ!? そんないきなり言われても!

 だが、それ以外にいい案も浮かばないし……。ええい、やるしかねぇ!



(四……)



 隣に立つ貧乳狐とガンの飛ばし合い……もとい、アイコンタクト。

 おう、コラ。悪魔は俺がやるから、お前は花梨ちゃんをどうにかしろ! いいな!? 



(三……)



 小さく舌打ちで返事が返ってくる。ほんっと、感じ悪いなコイツ!

 花梨ちゃんに何かあったら泣いて謝るまでしばき倒してやるからな!



(二……)



 いつでも動けるように、呼吸を整え、霊力を練り始める。

 勝負は一瞬。全力全開でぶっ飛ばす―――――――!



(……一! GO!)



 瞬間、夢の世界に激震が走る。

 足元のアスファルトはおろか、晴れやかな空にまで亀裂が走り、固く閉ざされていた門が軋んで壊れた。



「きゃぁぁぁぁ────っ!?」


【くっ!? エクソシストか!?】


【花梨! 早くこっちへ!】


「させるかぁぁぁぁッ!」



 花梨ちゃんの悲鳴が響く中、彼女を家の中へと連れ戻そうとする悪魔。

 しかし、それを阻もうと門を飛び越えたレイラが、悪魔ママの顔面目掛けてドロップキックを仕掛ける。



【させぬわッ!】


「く……っ!?」



 だが、突然横合いからずるりと飛び出してきた触手によってその攻撃はブロックされ、逆にレイラが吹き飛ばされてしまう。

 空中で翻るように姿勢を戻したレイラが俺の隣に着地する。


 触手だと思ったソレは、真っ黒な鱗に覆われた悪魔の尻尾だった。

 花梨ちゃんの両親の姿に化けていた悪魔たちが、その本来の姿を取り戻していく。


 人の形がみるみる崩れていき、内側から弾けるようにして、大鎌の刃を重ねたような歪な翼が飛び出す。

 頭はそれぞれ三日月と星の形に代わり、身体も細く捻じれた針金のような姿に変化する。



 悪魔の変身に合わせるように夢の世界自体も揺らぎ、乱れ、閑静な住宅地が極彩色の砂嵐が吹き荒れる悪夢の砂漠へと書き換えられていく。



 星形の悪魔が不気味な単眼をギョロギョロさせながら、花梨ちゃんを強引に抱き寄せ、三日月の悪魔と一緒にふわりと宙に浮きあがって、俺たちを見下ろしながら叫ぶ。



【【貴様らは生かしては返さん! 我らが領域に踏み込んだ事を永遠に後悔させてくれるわ!】】



 悪魔の言葉に応じるように砂漠の砂が盛り上がり、鋭い牙を備えた猟犬が続々と姿を現す。

 二体の悪魔が腕を振り降ろすと、その動きに合わせて一斉に猟犬たちが四方八方から襲い掛かってきた。



 俺たちはそれぞれ、霊力弾と狐火を大量にばら撒いて猟犬の群れに応戦する。

 だが、猟犬たちは倒しても倒しても周囲の砂をかき集めて再生してしまい、一向に減る気配を見せない。


 それどころか、周囲の砂がどんどん形を変えて猟犬の数は増え続ける一方だ。


「くそっ! これじゃジリ貧だぞっ!?」


「わかってるわよそのくらい!」


「お前っ、どうにかアイツらに近づいて花梨ちゃんをかっさらってこい! そうすりゃ俺が全部纏めて消し飛ばしてやるっ!」


「指図しないで! ……でも、確かにそれが一番確実っぽいわね。3カウント後に辺り一帯に煙幕張りなさい! その隙にやるわ!」


「りょーかいっ!」



 互いに背中を預け、それぞれが準備に取り掛かる。


 三……二……一……今っ!



「波ぁぁぁッ!」



 霊力波を真下に向けてぶっ放す。

 瞬間、大量の砂が大気中に巻きあがり、辺り一帯が砂の煙幕の中に隠れた。


 煙幕の中を掻い潜り俺の首を狙いに来た猟犬の牙を紙一重で躱して拳を叩き込むと、両手からそれぞれ霊力波を放って周囲をぐるりと薙ぎ払う。


 視界が一切利かないため状況がさっぱり分からないが、作戦の成功を祈って一人で必死に持ちこたえた。



「きゃぁっ!?」


【なっ、何時の間に!?】


【おのれ小癪な! 娘を返せっ!】


「今よゴリ押しバカ!」



 上空から麗羅の声が聞こえてくる。

 上を見上げれば悪魔たちの位置を示すように麗羅の狐火がキラリと煌めいた。

 へっ、気が利くじゃねぇか!



「誰が馬鹿だっ、波ぁ────────ッッッ!!!!」



 オーラ全開。体内で練り上げていた霊力を一気に解放し、全てを出し切るつもりで両手を重ね、ありったけの霊力をぶっ放す!

 極太の霊光が全てを破壊しながら突き進み、二体の悪魔を破壊の奔流の中に捕らえた。



【ぐがぁぁぁぁぁぁぁッッ!? な、なんだ、この、パワーは!?】


【ぐ、ぐぎぎぎぎぎッッ!? ば、馬鹿な!? 我らが、押し負ける……だと!?】


「くーたーばーれぇぇぇぇぇぇ────────ッッ!!!!」



【【ギャァァァァァァァァァッッ……ァァァ………ァァ……ァ…………】】




 世界が光に包まれ、悪夢の砂漠がガラスのように崩落を始める。

 やがて夢の世界は粉々に砕け散り、立つべき足場を失った俺はそのまま深い闇の底へと落ちていった────────




【レベルが 一四 上がった】


【称号『デビルスレイヤー』獲得】


アドリブに定評のある主人公(こらそこっ! 行き当たりばったりって言わないのっ!)

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