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序章2話 『昔話-オスタルト村-』

続きました2話目です!

今回は少し昔話をします。


主人公にとっての"始まりの物語"ですね。

「俺の名前はアスラ。アスラ・アルスタイドだ。」


人に自己紹介するのって緊張するな……

いつまでもなれない……。


「アルスタイド……?はてどこかで……」


スミスさんは俺の名前を聞いて

何やら考えこんでいる。


やっぱりフルネームはまずかったかな。

名前だけにしておくべきだったか……?

いや、それもどうだろう……



「お主……年はいくつじゃ?」

「俺か?俺は、先月で20になったが、それが?」



ええ、先月、誕生日迎えたばかりですよ……。


だが、俺の記念すべき誕生日は

誰にも祝われることは無かっのであった。


……チクショウ。


「やはりそうか!お主レスタの所の!」

「スミスさん、親父を知っているのか!?」


スミスさんが語った名前……。

レスタ……。


それは俺の親父の名前だ……。


こんな所で親父の名前が出てくるとは……

以外と狭いな世界って。



「そうじゃな、ワシは元は、お主と同じ村……つまり、オスタルト村の出身なんじゃよ。して、お主の父はワシの弟子のようなもんじゃな。」


スミスさんの口から

衝撃の事実が飛び出した。


まさか

同じ村出身で

親父のお師匠様だったとは……。


やっぱり世界って狭い……。


そうだ!親父の師匠ってことは……。


「それじゃあ!スミスさんは、親父の居場所について、何か知らないか!?」


スミスさんが親父の師匠なら

もしかしたら

親父の居場所を知っているかも知れない……

母さんと俺を捨てた……

あの、クソ親父を……。


「いや、お主が産まれてすぐに引っ越したから分らんが……まさか、あやつ、家庭を持ってもまだ治ってなかったのか……?」


「……と、言うと?」


「いやな、あやつは12の頃からワシの元で魔法の修業をしておったんじゃが……すぐに居なくなるんじゃ……して、数ヶ月後また戻ってくるんじゃ……。」


「……。」


「ワシは何度も破門しようと思ったんじゃが……そのたび土下座されて、の……おまけに一晩中動かないと来た……じゃから最終的にワシが折れて……の」


重症だ……

子供の頃からだったのか……


俺や母さんの前でも何時もそうだった……

「世界が俺を呼んでいる!」とか

「父さんは発掘家になるぞ!古代の財宝を

見付け出して、お前らを幸せにしてやる!!」とか

急に言い出しては、突然居なくなってり数ヶ月で

戻ってきてはそのつど、母さんに土下座していた……

そんなんだから……アイツとは

マトモに会話した覚えも無い……。

あの時もアイツさえ家に居れば……。


「申し訳ない……。」


そしてまさか、俺や母さんだけではなく。

俺の知らない所で他人にまで迷惑を

かけていたとは思わなかった……。


「いや、いいんじゃ……息子のお主に非は無い。

むしろ師としてちゃんと躾出来なかったワシの責任じゃ……。」


本当に申し訳無い……。


よし、あのクソ親父

見つけたらボコるの決定。


「ところで、お主の母、アイシャさんは元気かのう?久し振りに会いたくなったわい。」



「……母さんは……死んだよ……。」




母さんは死んだ……。

6年前あの日に……。






      『6年前 オスタルト村』


俺は当時14歳だった。

この世界では15歳で成人式を迎え

正式に大人の仲間入りを果たす。


俺は成人式まで

残り4ヶ月に控えていた。


母さんも村の人達も

今年度、成人になる若者達を祝うため

日々準備に勤しんでいた。


俺はその日……

使い古されたオカリナをポケットに入れ

近所の丘へと向かい畦道あぜみちを歩いていた。


丘は村が一望できる場所にあり。


村で行事があったり、祭があったり

誰かが出産したなどの祝いごとがあれば

村のみんなが集まる、いこいの場所になっている。


季節が来れば辺りいちめんに

花が咲き乱れ、大変見事な景色が見られる

村で唯一場所だ。


そして、俺も好きな場所で

暇さえあればこうして笛を持っては

その丘へと足運ばせていた。


因みにこの笛

5歳の誕生日に、母から貰ったお下がりの笛で

少し古くてガタが来ているが、今では愛着が湧き

自分でも結構気に入っている大事な笛だ。




そして丘へと繋がる畦道歩いていると

前方から歩いてくる人影が見えた。


(あれは……)


「あら、アスラくんこんにちは、何処かへお出かけ?」

「レシアさんこんにちは、これからちょっと丘にね。」


そこに居たのはレシアさんだった。


レシアさんは

3つ年下の幼馴染みの

"アリシア"のお母さんだ。


レシアさんは

うち母さんとも幼馴染みの関係で


うちの家族とは

家族ぐるみの付き合いになる。


因みにレシアさんは

村では一二を争うほどに美人だ。


もう一人はうちの母さんらしいが

息子としては……

正直よく解らない。


それにしてもレシアさんは美人だ……

うん美人だ。


「あら、そう、気をつけて行ってらっしゃいね。」

「あれ?レシアさん、アリシアは?」


俺は、ふと、その違和感に気がついた。


レシアさんの隣には

いつもアリシアが引っついているが。


しかし今日は、珍しく

そのアリシアが見当たらない。


「あぁ、あの子なら……。」

「こらっ!アスラ!!」


後ろから声が聞こえる。

その声はなぜだか怒ったような声で

俺の名前を呼んだ。


(この声は……。)


「よお、アリシア。」


おそるおそる振り返るとそこには

赤い髪をツインテールに束ねている

小柄な少女……

アリシアが怒った様子で立っていた。


腰に手を当てて仁王立ちしている。


(……俺なんかしたっけ?)



アリシア「よお、アリシア。じゃ無いわよ!」


顔をひょっとこのようにして

俺のセリフを繰り返すアリシア。


(今のは俺の真似か……?

俺そんな間抜け顔してねぇぞ、コンチキショウ。)


「今日は行商が来る日だから、一緒に買い物に行く約束だったでしょうが!!」


そうか今日は行商の日だったか。


顎に手を当てながら

少し記憶の中を探ってみた。


……うん、そんな話をした記憶はする。


あれ?

……したっけ?


「しかも、次の行商の時に「何でも好きな物買ってやるよ。」とか言ってたのは、どこのどいつよ!!」


そう言われて俺は

もう一度記憶の中を探ってみる。


……そんな事、言ったような

……言ってないような。


「言ったっけ?」

「言ったわよ……この、バカ!!!」


キーン

(耳が……!)


余りの声の大きさに耳を塞ぐ……。

鼓膜が破けるかと思った……。


(み、耳が痛い……

助けてレシアさん……。)


「そんな顔してもダメよ、女の約束を忘れるようなダメ男はしっかり反省しなさい。」

「……はい。」


大変だ

味方がいない。

誰か助けてくれ!


「だいたいいつもあんたはね!!!----(ペチャクチャペチャクチャ)」


あああああ、誰か助けて……。


「ちょっと!!聴いてるの!?そんなんだから、あんたは----(ペチャクチャ、ペチャクチャ)」




アスラは目の前が真っ暗になった……。

----


「解った!?返事!!」

「イエス!マム!!」


や……

やっと終わった……


俺は正座をしたまま

30分ほどみっちり叱られた……。


ジーン……


あ……

足が痛い……。

完全に痺れてしまっている……。



「解ったならよろしい、速く支度してきなさい!」

「アイアイサー!!」


うぅ……

耳が痛い……

耳が……

ついてるよね?

取れてないよね?


レシアさんは、いつの間にか

集まって来ていた野次馬達と

お茶会開いてるし……。



「災難だったなー、色男!」


ふらふらな足取りで

帰ろうとした所……

友人のエリオットが茶化してきた……。


「うっせい!」


うっせいやい!!


他人事だと思ってからに……。

ニヤニヤしやがって……

この天パー野郎!!



----


バタン


「ただいまー。」

「あら、お帰りなさい。どうしたの森に行くんじゃなかったの?」

「いやちょっとね……。」


やっと家に帰ってこれた……。


あれから家に帰るまでの

あいだも、野次馬達に

茶化されて大変だった……。


おお、マイ・マザー貴方はやっぱり美しいです。


「ちょっと、ねぇ……女の子との約束すっぽかそうと、したのがちょっと?」

「見てたのかよ!」

「見てたわよー、女の約束忘れるような、おバカ息子をねー。」


ガクッ……

まさか、野次馬の中にいたとは……

前言撤回、やっぱり美しくなんかねぇやい!


「ふふっ、ほら速く支度しなさい、また怒られるわよ。」

「そうだった!」



俺は母さんに言われて慌てる。


遅れたら……

おお、恐い……。


----

「行ってきまーす!」

「はい、行ってらっしゃーい。」


一通り支度を済ませ、家をでる。


ヤバイ

野次馬の相手してたから遅くなったぞ。

急がなければ……。


「お待たせ!アリシア!」

「遅いのよ!」


やべ……

ちょっと遅すぎた……

また怒っていらっしゃる。


「ごめん、ごめん。お詫びに奮発するからさ!」

「絶対よ!?後で忘れたとか言ったら、承知しないからね!?」

「はい、存じ上げております、はい。」



拝啓お母様。

お小遣いの前借りありがとう!


そして俺たちは村の門へと歩いていった。



「お、デートか?ヒューヒュー。」

(最悪だ……まだコイツが居たか。)


行商はこの村ではなく少し離れた場所に

ある隣村に来て居るので、一度

門を抜け、街道を歩く必要が有ったのだが。


盲点だった。

門番のエラントが居たか……。


(ここに来てまで茶化されるのか……。)


ほら、アリシアも真っ赤になってるやん。


「うっせ!!ハゲ!!」

「ハゲですが何か?ハッハッハッハッハッー!」

「開き直るなよ……。」


----


「あっ!アスラ!みてみて!あれ可愛い!!」

「キャー!あっちのも良い!!」

「みてみて、あの着ぐるみ可愛いー!!」


俺達は露店を順番に見回っていた。

アリシアが金切り声を上げてはしゃいでいる。

主にあれ可愛いこれ可愛いばかりだ。


普段は男勝りなアリシアだが

こういう所を見るとやっぱり

女の子なんだなと、思う。


「可愛いのはお前だって(ボソ」


「アスラ何か言ったー?」

「い、いいや!何にも!?」

「……そう?」


危ない危ない

聞かれる所だったぜ。

ヤバイヤバイ。


(にしても今日はなんだか)


「どうしたの?」

立ち止まってキュロキョロ

している俺の顔をアリシアが

不思議そうな顔で覗き込んできた。


「いやー、なんか今日はやけに店が多いなーと思ってな。」


そう、今日はやけに露店の数が多い。

いつもの行商の時は、5か8店舗ぐらい

露店が出ていれば良いくらいだが

今日はいつもとは違い、ズラリと

30店舗ぐらいの、露店が立ち並んでいた。


食べ物の屋台や

アクセサリーの店

服の店や

化粧水の店


更には着ぐるみを着て

呼び込みをしている店まである。



それと、よく解らない……なんだこれ?

置物のような何か……まで様々ある。


より取り緑だ。

まるで今日は、祭みたいだ。


「今日って祭りだっけ?」

「なに言っての? 次の行商は、隣村と合同の大きな成人式を記念して盛大に行商団が来るって、前に言ってたじゃないのよ?」


そんな話もしてたか?

どうも最近物忘れが激しいな。


「……歳かな?」

「まだ14じゃないのよ!」


「ははは。」

「……もうっ!」


「あ、あれ可愛い!!……良いなー……。」


----

夕暮れ


俺達は一通り露店を見終わった後

村へと帰る道を歩いていた。


日が落ちてきて

気持ちのいい風が街道に吹いている。


「よかったのか?さっきの妖精の髪飾り買わなくて。気に入ったんだろ?」


俺達は

食べ物の店

服の店

アクセサリーの店


色々な露店を見て回ったが結局

屋台の食べ物を数個買った程度でしか

買い物をしていなかった。


先程アリシアが、余程気に入ったのか

食い入るように妖精の髪飾りを見ていたが

しばらく見た後、別の店舗へと行っていた。


「いいのよ、流石にあんな高いの、あんたに買って貰えないわよ。」

「いいのか?」


お母様に前借りしていたから

少しは余裕有るんだけどなー。

(遠慮しなくても良かったのに……。)


「いいの、見てるだけで満足!!」


嘘だー

めっちゃ虚しそうな顔してるやん。


……仕方ないなー。


「……ほらよ。」

「え……これって……。」


俺は懐から

先程の髪飾りを取り出してアリシアの頭に付ける。


そう、実は先程アリシアが店から離れた後

こっそり買っておいたのだ。


お陰で小遣いはほとんど底を尽きたが……。

まあ、いいでしょう。


我小遣いに一片の悔い無し。



「うん、似合ってるよ。」

「……ありがと……。」

「おう……。」


ツッ///

なにこれめっちゃ恥ずかしい!!

なに嬉しそうに笑ってるのよ!!

なに頬を染めちゃってんのよ!!

恥ずかしい、あー恥ずかしい!!


----


「ふんふんふーん♪」

「ご機嫌だな?」

「え?そう?えへへー。」


あれからアリシアの機嫌は凄く良い。

いつもこのくらい素直なら良いんだがなー。

余程嬉しいんだろうな、スキップまでしてるし。



「こけるなよー。」

「大丈夫よー♪」


うん、余計に心配♪

転けて泣いても知らないZe♪


「ねぇ、アスラ……。」

「ん、どうした?」


スキップしていたアリシアが

急に立ち止まり、こちらを振り向く。


何故だかほほを赤くし、ソワソワしている。


「あのね、アスラ? アスラはさ、誰か好きな人っている?」

「……どうした急に?」


急に何を言い出すかと思えば

なんだ、そりゃ。


「あ!いや!あなたって結構モテるじゃん!?

例えばさジョセフさん所にエリカちゃんとか

隣町のジュリアちゃんとかさ……あなたに気が

あるみたいだし……。」


「え!?そうなの!?」


アリシアが急に爆弾投下してきたぜ


なんだその話は……俺、初耳なんだけど。

(そうか、俺って以外とモテるのか……。)


「何ニヤケてるのよ!」


おっと、つい、ニヤケてしまった

いや、仕方ないんだよこればかりは……。

(だってエリカちゃんとか

ジュリアちゃんとか美人だしさ……。)


「……で、あなたはどうなの?」

「俺かー、俺は……。」



俺はアリシアの方を見る。


そんなの言わなくたって決まっている。

俺は今も昔もアリシア一筋なのだ……。


いや、確かにさっきはニヤケてたが

それは仕方ない……。

それが男のさが



……しかし、俺はアリシアが好きだが

アリシアは俺の事を本当の兄にように

思ってるだろうし、アリシアに

そんな感情は多分ないと思う。



「……もし、居ないなら……あたしと……(ボソ」


「え、なんだって?」


アリシアが何かつぶやいた。

急に声が小さくなるから聞き取れなかった。

……なんだって?


「あ、いや!何でもない!何でも!」


なんだ?

急に慌て出すアリシア。


顔を真っ赤にして

手をバタバタさせている。


「どうしたんだよー!」

「何でもないってー!」



なんだよ顔真っ赤にして!

気になるじゃんかよ!


急に走り出すアリシア。


「待てってー!転けるぞー!」


----


「流石にちょっと遅くなりすぎたか?」

「えー?大丈夫でしょー?ママ達も少しくらい遅くなるって解ってるわよ。」


いつしか

街道を照らしていた夕陽は沈み始め

外は、薄暗くなり始めていた。


日が沈み始め

街道に整備された外灯が一斉に灯り始める。



(大丈夫かな怒られないかな?)



「それにしてもやけに静かだな?」


俺は

門の近くまで来たところでふと思った。


可笑しいな?

いつもならここまで来れば

門でばか騒ぎしてるエラント達の

声が聞こえて来ても良い頃なのに?


「そうね、たしかに……。」


ドゴーン!!

「え!?なに!?爆発!?」

「おいおい!!まずいぞ!!」


突然爆発音が響いた……。


村からだ……。


(おいおい、冗談じゃないぞ!!)


----


タッタッタッ!

「なにこれ……。」

「……」


慌てて村まで駆けつけて見れば……

そこには、悲惨な光景が広がっていた……。


嘘だろ……

村が燃えてる……

なんだよこれ……


「イヤー!!エラントさん!!エラントさん!!」

「……」


俺が唖然として立ち尽くし中

アリシアはエラントを揺さぶっている……。


死んでいる……

さっきまで元気だったのに……。



「ッ!家は!?」



タッタッタッ!!


俺は

居ても経っても居られず

家へ向けて走り出した。


(……母さん無事でいてくれ。)


----


「母さん!!どこだ!?母さん!!」


燃える村を駆け抜ける中

回りを見渡して見れば目を

覆いたくなる光景が広がっている。


(嘘だろ……ふざけるなよ……。)


先程まで元気だった

知り合いの人達が何人も死んでいる。


まるでそこは

生まれ育った村じゃないような

無惨な姿に変わり果てていた……。


(……あれは!!)



「母さん!!」


居た……

家の近くまで

来たところで母さんを見つけた……。


嘘だろ……

血塗れになって倒れてる……。


……少し離れた場所には

レシアさんが倒れて居る……。


「……ママ……いやー!!いやー!!」


俺に遅れてアリシアもやって来た……

もう息がないであろうレシアさんを

必死に揺さぶって居る。


「……うぅ……」

「母さん!」


母さんが僅かに動いた。


俺は

とっさに手を取った……。


ああ、嘘だって言ってくれ……。

母さんの手が冷たい……。


「よか……った……無事……だったのね」

「母さん!喋らなくて良いから!!」


喋らなくて良いから!!

体力使うとまずいから!!


「……!!……に……げて……ア……スラ……。」


嘘だろ!!

おい!!

母さん!!

返事をしてくれっ!!


「母さーん!!!」


ブルルル!!


後ろを振り返ると

そこには猪型の魔者が

3体居た……。


3体の魔者は此方を見ているが動かない。


まるで

新たにやって来た

獲物を見定めるかのように……。


「なんで……なんで……こんな所に魔者が居るんだよ!!」


「いやー!!!」


アリシアの悲鳴が聞こえる。


俺は咄嗟に

悲鳴の聞こえた方へと首を向ける。


「アリシア!!」


そこには

別の場所から出現した2体の魔者が

アリシアを取り囲んでいた。


そして

俺の後にいた3体の魔者もまた

アリシアの悲鳴に釣られ……

アリシアの方へと向かっていく。



くそ!

やめろ!!

今度はアリシアまでも!!

何か、何か無いか?何か気を引けるものは……!



……これは



「逃げろアリシアー!!」


ピー!!



俺は、先程のオカリナを

ポケットから取りだし。

片手で勢いよく吹いた。


大きな音がなり

音に釣られた5匹の魔者が振り向く。


そして……

興奮した魔者が一匹

俺に目掛けて走ってくる。


すまないアリシア……


ザシュ!

「グアッ!」


右ほほに鈍い痛みが走る……


目を開けると

魔者は後ろへと通り抜けていた


角がギリギリをかすれ

俺の頬は大きく裂けていた……。


そして、唖然としている中

残りの魔者もこちらへ突進してくる。


今度こそだめだ……

再び目を瞑る……。


ザシュ!

ザシュ!

ザシュ!

ザシュ!

「ッ……」



(……?)


「……大丈夫か?」


目を開ける俺

そこには、1人の騎士が立っていた。


「間一髪だったな。」


魔者は騎士によって倒されていた。

後ろへ抜けた魔者は、一瞬で仲間が殺された様を

目の当たりにし、逃げ出して居た。



そして……

騎士の腕の中ではアリシアが気絶し、眠っていた。


「……あんたは?」

「私は、王国騎士団団長 カイン・ハルベルトだ。」

本文少し長くなってしまいました。

それにまだ旅立てなかった・・・次辺りで旅立てるかな?


前回初めて評価貰えたー!

ヒャッハー!!


ありがとうございましたm(_ _)m


引き続き、感想、レビュー、評価を

何とぞ、何とぞ、よろしくお願いいたします。

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