弐…陸と山(奥)其ノ中
中です。そろそろ此処に書くことが無くなってきました…
至らない点があるとは思いますがよろしくお願いします。
すっかり外は暗くなっていた。こっからチャリか〜と憂鬱な気分でいたところ、火憐が
「女の子を一人にして帰るんだ〜」
「そんなこと言われても…」
「送ってくれないんだ〜」
「……………クッ…わかったよ!送ってくよ!それでいいんだろ?」
「ふふ〜ん」
ムカツクものすごくムカツク。ウィンクされた時は、はっきり言って、うおおおおおおおとなったのだが?なんだこれ!うおおおおおおおおとなったのが恥ずかしい。こいつの家と僕の家は同じ方向だけれど、こいつの家の方が二キロぐらい遠い。もう…諦めるしか無かった。めんどい…まぁたまには女の子と帰るのも悪くないか〜と思って一緒に帰ることにした。
駐輪場に着いて、自転車の準備を僕がしているけど火憐は、していなかった。ひょっとして歩きなのだろうか?
「自転車は?」
「そんなの無いよ。」
「は?歩き!」
「当たり前じゃん。」
しょうがないから歩いて帰ることにした。この学校の近くの道は、大きい道(といっても二車線だが…)が一本と、今の時間だと薄暗い道が周りにあるだけだ。しかし、僕は幽霊とか、妖怪のようなものを信じるタイプなのでいつもは、大きい道を自転車で帰っている。しかし…火憐は、小さい道を選んだ。二人だったので良かったが一人だと考えると怖くて仕方ない…しばらく歩いて学校が見えなくなった頃、火憐が話し掛けて来た。
「まだ、陸の人達と話していないの?」
「うん、話すこともないから。」
「そう…」
「?」
「いつかどんなところに住んでいる人でも仲良く話せるようにならないかな〜」
そう、彼女は住んでいる地域で区別されている今の状況を、好ましく思っていないし、それを、変えようとしているのだ。素直に、凄い、と思った。
ん?なんか見える?いや、なんだあの黒いの?
「逃げて!早く!私の家までついてきて!」
余りにも突然で、あの黒いのは何?と、質問をする暇もなかった。しかも、何で私の家?でも、従ったほうが良いと感じたので
「う、うん!分かった!」
と、返事をした。
「…なんで今出たのよ!」
なんかワケアリのようだった。今までに無いくらい全力疾走した。これでもついてくる其れは、恐怖以外の何者でもなかった。恐怖といえば久しぶりに感じたな〜と久しくも思ったりもしたが…やべ、追いつかれた。でも此処は火憐の家の前だ。何とか助かった?火憐は呪文を唱えているらしい。でも、其れを払えなさそうだった。くそ!こうなったら!
「烈火!」
そう叫んで刀(対人外)を出して斬りつけた。其の得体のしれない黒いものは、消えて無くなった?そして体力を使いすぎたのか意識が遠くなっていった――――――――――
目が覚めると誰かの顔がこちらを上から覗いていた。そして、僕は誰かの太もも?の上で寝ていたんだな…と冷静に考えていると―
「何やってるのよ!『悪霊』に向かって刀で斬りかかる何て!貴方が死んでしまったと思ったわよ!良かった……」
なんだそんなことか…確かにちょっと無理をしすぎたかな?大丈夫、僕は大丈夫だ。
「で、何で、今、こんなことになっているのかな?」
「別にいいじゃない!」
あーうるさい―何か頭がガンガンするし―
「でも、おかしいわね。」
「何が?」
「さっきのあの黒いのの反応が―ないのよ。」
「は?当たり前じゃん。俺が斬ったんだし。」
「いえ、普通は、刀で斬られても払えないはずよ?もしかして貴方が、払ったというの?あり得なくはないかも。やっぱり神様だから?」
「神様と呼ばれる資格は無いけどね。―やっぱりこの刀―『烈火』が原因だったんだな。」
「何で?」
「僕がいつもの使っているコレ、『炎龍刀』は(対人)だけど―今回出した『烈火』は、(対人外)つまり、『悪霊』にも効くか試してみたんだけどどうだった?」
「…こんな危ない事してるから女の子を泣かすんだよ…」
出会って一ヶ月も経っていない女の子わ泣かせちゃったよ…
「わかったよ、気をつける。でもあの時僕が斬ってなかったらどうするつもりだったの?」
「――関係ないでしょ!」
「あるだろ。お互いの正体知ってしまったんだし。」
「私の体に取り組んでお祓いしようと思っていた…」
良かった。もしそうなっていたとしたら―今、こうして話していなかったかもしれないし、二人共、無事では無かったはずだ。
「あんたも、俺と同じじゃないか…」
「うん…」
「じゃ、僕は帰るよ!また明日」
「待って、貴方はまだ悪霊に狙われているかも知れないから今日は我慢して私の家に泊まってって。」
え〜〜〜〜〜
まぁ仕方ないかぁ〜
「わかったよ。」
それと、今日バックレタ奴等二ドウイウオ仕置キヲスルカ、考ヱエテオコウ――――家デカっ!こんな家中々無いぞ。豪邸というか…江戸時代の大名の屋敷か!というほど広い。まぁ僕はこういう家というか屋敷は好きなのだか…そんな感想を考えていたら部屋に案内された。畳が敷いてありいかにもという座敷、僕は中学までは自分の祖父母の家に住んでいたのでこういう座敷というものにも慣れているのだが…ここまで立派な座敷は見たことがない。掛け軸あり、屏風あり、どんな家系してるんだよ火憐…そして、
「布団敷くから手伝って。後、ご飯作ったから食べて、そしてお風呂に入って。」
と言われたので敷いて、ご飯を頂いて、風呂に入って、寝間着を貸してもらって、布団に入った。疲れていたのか…すぐに寝てしまった。そして明日は土曜日、うちの学校は休みの日だ、それが単純に嬉しかった。
はっきり言って自分でもこのような場所で自分の物語を投稿できるとは、思ってもいませんでした。教えてくれた友人に感謝です!
まだまだ物語は続きます。文章力など至らない点がありますがこれからもよろしくお願いします。