参…一学期其ノ三
其ノ三です。至らない点があると思いますがよろしくおねがいします。
帰り道...僕と、陰人、陰娘とここまではいつものメンバーなのだが...火憐が一緒に僕達の家(といってもマンションなのだが)にむっかていた。火憐は、僕達と一緒に帰る前に『差別されてもいいから貴方達と一緒にいて理解したい』と言ったこともあるけれど、火憐自身の家が『奴』に奪われてしまったということも大きいと思う。僕自身の勝手な考えなのだが―、彼女がクラスの奴らに差別される事は絶対に見たくないし、させたくもない。だからこのマンションに住んでもいいのかと思う。なのでこう聞いてみた。
「ねぇ可憐ちゃん。なんでこのマンションにしたの?此処にいたら君だって僕達と同じような目に逢うかもしれないし、もしかしたらもっとひどいことをされるかもしれない...」
「大丈夫って言ったでしょ!教室にいたときにも言ったかもしれないけど...鶴河だっているからそんなに酷いことには、ならないと思う...」
「そうだぞ暁人。火憐ちゃんが自分から言ったことだし、もっと彼女の考えを尊重したらどうだ?過保護過ぎると思うぞ。」
「悠河に言われるとぐうの音も出ないな...わかったよ、尊重する。」
「ありがとう」
そんな会話をしながら家まで帰った。まぁもしもの時は、僕がなんとかすれば良いから今はこのままにしておこうと思ったのは内緒である。
マンションに着いた。見れば見るほどおんぼろでデカい地震が来たら倒壊しそうで怖い...でも僕はこのマンションを気に入ってるしここに住んでいる山(奥)の皆だって気に入ってると思う。後は、火憐が気に入ってくれるかどうかが問題である。一晩だか二晩だか、『奴』に火憐の家を追い出されてしまった時は、ただ僕の部屋に転がり込んで寝てしっまただけだし、次の日だって僕が一日中寝ていたので記憶にないが、火憐が一日中僕の世話をしていてくれたと聞いていたので多分これが火憐が初めて見るこのマンション・天狗莊になると思う…で、その感想はというと
「思っていたよりもおんぼろなのね…地震がきたら一発で倒壊してしまいそう…耐震基準満たしているのかしら…」
俺の思っていることすべて言われた…まさしくそのとうりなのだが…
「そんなわかりきっている事言うなよ~(笑)結構ダメージもらったぜ…」
「全く…そこまで…言わなくても…いいじゃん…」
「そうだぞ管理人さんに失礼だぞ」
待って!これって俺だけがおんぼろだと思っていたという事?え~罪悪感が半端ない黙っておこう。
「ごめんなさい。そんなつもりは無かったの…」
「まぁいいじゃん。おんぼろなのはいつものことじゃん!だから早く中にはいろうぜ?」
「おい!暁人!どういうことだ?おんぼろって?」
「すみませんでした!!!」
その後、お説教が暗くなるまで続いた(二時間くらい)…
またなぜだか知らないが僕の部屋の隣が火憐の部屋になった。しかし今日学校であったストレスがたまる出来事と、二時間近く続いたお説教で疲れてしっまたのか…やること(ご飯を食べたり課題をやったり等…)を全て終わらすとそのまま布団に入り寝てしまった。これでまだ月曜日なのである。もうやっていけるか不安になってきた。ただ今後の目標としては陸と山(奥)の関係をよくすることだなと思った。実際そんなことすることは絶対にごめんなのだが…火憐が安心して学校生活を送れるにはこれしか無いと思ったからこの目標にした。
あゝまた明日も学校が始まる面倒くさいな~僕の体力今週一週間もつかな~まぁこればっかりは運かなぁ~と思いつつ目を閉じた…
今回は下校中の話がメインになってしまいました。こうして火憐、暁人達の理解者が一緒の建物に住むことになりました。それでは、また次回で!お読みいただきありがとうございました。




