珈琲を飲むと
長門編
第三次世界大戦から既に10年も経ってしまった。
当時私は18歳で日本に住んでいた。
日本も例外ではなく、世界大戦に巻き込まれて大きな影響を受けた。
特に私にとっては人生を大きく変えるきっかけになった。
私はこの大戦で両親を亡くした。
もうこれ以上犠牲者を出したくないと感じ、新国際連合軍に入隊したのである。
第三次世界大戦が起きたのはある病気が発見されたからだ。
西暦2072年に発見されたその病気は進化型インフルエンザと呼ばれ、当時は治療方法が無く、終結の病という名で通っていた。
この病気は感染すると、最初は風邪のような症状が発生し、5日程すると目が真っ赤になる。
最後は高熱に苦しみながら死んでいくというものである。
私の周りでも何人かが感染していて、死に至っている。
現在では薬が開発され、治る病気となったが、世界中に広がったことにより、各地での混乱に繋がった。
結果的に世界大戦の種火となってしまったのである。
残念ながらおしゃべりの時間はとりあえずここまでだ。
私は缶に残った珈琲を一気に飲み干す。
午後からの訓練に参加しなければならない。
私の所属は新国際連合軍航空科第一艦隊である。
主に空中戦艦の操縦についてや、空中戦艦に関する技術開発を進めていくのが私の仕事だ。
私のここまでの経歴はまた後で話すので、今は午後の訓練に集中する。
また後で話を続けることにしよう。