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目覚めの気分は最悪とはいかないまでも、決して良いものでもなかった。

なにか頭が重く、ぼんやりとして思考が定まらない。丁度風邪のひきはじめに似た感じ。リディアンはぼやけた頭のまま、朝日を浴びて目を覚ました。

リディアン・エルド・ローレル。深い藍の瞳を持つローレル王国の王子は、ふわふわのベットから起き上がると、一つ欠伸をついて目をこする。とそこで自身の髪に違和感を覚えた。

サラリとした髪に触れる。リディアンの髪は青みがかった銀髪をしていた。それは見事な銀髪で城中の侍女から絶賛されるほどだ。その髪は今日も朝日を浴びてキラキラと輝いているが、よく見ると髪の長さが今までと違う。肩までしかなかった髪は腰ほどの長さにまで伸びていた。


「あれ?なんでいきなり髪が伸びてるの⁇」

そして違和感はもう一つ。自身が寝ているこの部屋だ。自分の部屋とは間取りが違う。


「ここはどこ?」


見慣れない部屋にリディアンは頭をかしげた時だった、部屋のドアがノックされ侍女が一人顔をだした。


「えーと、おはようございます?」


リディアンはとりあえず、部屋に入ってきた侍女に挨拶をした。

キャラメル色の髪にグリーンミントの瞳の侍女は、リディアンの姿に目を見開き身体を震わせた。手にしていた水差しが床に落ちる。

「あの…」

「だっ…誰か‼︎」


悲鳴のような声をあげ、彼女が部屋から出ていく。


「誰か‼︎クライフ様を!姫様が…姫様がお目覚めになりました‼︎」


ー姫てだれ?


リディアンのその疑問に答えてくれる人は残念ながらここにはいなかった。









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