公園の道
「お願い!別れないでよ!」
「俺には好きな人ができたって言ってんだろ!」
「なんで・・・!?なんでよ・・・!」
私は、小野田梨帆。
高校2年生。
ここは公園。私の彼氏・間宮一希から別れ話をされているところだ。
私は、今でも一希が好き。なのに、一希は裏切った。
ずっと一緒って、約束したのに・・・!
ずっと信じてたのに・・・・!!
涙が止まんないよ・・・
「そのまんまの意味だろ!」
「待ってよ・・・!」
「うるせえ!!!」
バシッ
一希は、私を突き飛ばして行ってしまった。
なんで・・・!?
私は、家に帰ろうとした。
一人暮らしだから、家に誰もいない。落ちつけるけど、さみしい。
その時、私は伝説を聞いた。
「ねね、魔法の館伝説って知ってる?」
「あ、知ってる!魔法の館で願いを唱えると、その願いが叶うんでしょ!」
「そうそう。」
「でもさ、その館、どこにあるの?」
「それが謎なんだよね~~」
魔法の館・・・?
行ってみたい。そこで、「一希と一緒にいたい」という願いを叶えたい。
でも、どこにあるかわかんないなんて・・・
次の日。休日だから、暇。
私は、散歩に出かけることにした。
別れ話をさせられた公園。
綺麗な花が咲いている。
その先に・・・
いつもはなかった道があった。
嘘だ・・・見間違いだ・・・
それか、今まで気付かなかっただけ・・・
目をこすって見たけど、やっぱり道はある。
興味を持った私は、その道に進んでみた。
何分歩いただろうか?
ずっと一直線だった。こんな道、どこにもなかったはず・・・
ここは・・・どこ?
すると・・・私の視界を霧で覆った。
霧が晴れた。
すると・・・その前には怪しげな館がそびえたっていた――――・・・