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第8話

ゆらゆらと僅かな振動を感じながら、

長い廊下を進むと、見えて来たのは重厚な扉。



…ここかな?


すとん、と床に降ろさると扉はより大きく見える。


…が、中が見えるとすぐ、誰かの足音が聞こえ

数秒前に降ろされた体はすぐに宙へと戻っていた。



「おぉ、メイ。もう大丈なのか?」



この人が…


「…お父様?」


「どうしたんだ?」



メイリンを甘やかしていたno.1の父親ね。


まぁ、そう書いたのは私なんだけど。



メイリンの深い海のような青い瞳は父親譲り。


ただ、切れ長の目と瞳に合った紺色の髪色のせいか、

メイリンとは醸し出す雰囲気が違うようね。



…どちらかと言えばメイリンは母親似なのかしら?


それなら、父親が娘を溺愛していたのも頷ける。



父は、隣国の王女だった母を自国へ連れてくるほど、

母を溺愛していた。


その母に似ている娘など可愛くて仕方なかっただろう。


あんな悪役令嬢になるなんてこの時は知る由もない訳だし…




それよりも…!



作中でイケメンと書いた覚えはあるけれど

まさかここまでとは…


「かっこいい…」


これが世に言うイケオジってやつね…!



「ん?」


抱かれた腕もこんなに筋肉質だし…

って、惑わされちゃだめよメイリン!



「ううん!なんでもない」


「そうか…よし、席に行こうか」



そのまま、父に抱えられ、

連れられたのは少年の隣の席。




「だいじょうぶ?」


「あっ、うん。」


メイリンと同じ、淡いブロンドヘアに青い瞳。



この子がメイリンの双子の弟で主人公の1人、ロナルドね。


作中で美しい青年とは書いたけど、

まだ小さな少年だから、

コテンと首を傾げる姿はまさに天使のよう。


「よかったぁ」


メイリンへ普通に話しかけているところを見ると、

まだ2人の仲は拗れていないようね。


まずは一安心だわ。



あとは…


「…はい、これ。」


「!?

えっと、ありがとう…?」


突然反対から伸びてきた手に驚き振り返ると

見覚えのない少年。


って、いやいやいや…!

何この儚げな少年!


こんな子、私が書いた物語に出てきたっけ?




「レオ、それはあなたのでしょう?

 メイの分はちゃんとあるわ」


レオ?


レオってもしかして…次男のレナード?



レナードは、魔法操作に秀でてはいたけれど、

少し変わり者で、学園在学中に魔道具研究所に

スカウトされその後は研究室に篭っていたから

学園にも殆ど通っていなかった。


その姿を見た者は少ない、なんて

設定も入れていたくらい。


だから、作中には出てこないだろうと、

見た目については触れてなかったんだけど…



「…メイが好きだって言ってたから」



こんなに綺麗な顔だったの…!?


青い瞳と、淡い紺色の髪色は父親寄りに見えるけれど、

中性的な顔立ちと線の細さでミステリアスな雰囲気がある。



「メイはそんなに食べられないわ」


「…そう。」


母に止められ、しょぼんと効果音が付きそうな表情で

私のお皿に入れられた魚が

元いた場所(レナードの皿)へと戻っていく。



「…えっと、ありがとうね。レオ、兄…?」



「…うん。」


ぽん、と頭に置かれた手。


表情は殆ど変わらないけど、

僅かに緩んだ頬は気のせいではないだろう。



これが、あの変わり者のレナードだなんて…。

お読みいただきありがとうございます。

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