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第6話



「サイアーズ家については、こんなものかな…」


覚えている知識をフル活用してみたものの、

そもそもこの話はヒロインであるエミリーを中心とした物語。


主人公の1人のロナルドはともかく、

他の兄弟やサイアーズ家の情報が出てくる場面は少ない。


長男と次男に関しては名前と特徴くらいだもんね。




原作に書いていないところに関しては、

物語の辻褄に合うような性格なんだと思うけど…


メイリンの断罪シーンにも登場していない兄達。


…これって言い換えれば妹にかなり無関心なのでは…?

どうしよう…冷淡な兄とかだったら。



いや、でもメイリンは幼少期は大切にされたって書いたし、

きっと兄達からも、今は大切にされてる…はず。


だよね…?


そうだと信じたい。




「あとは、父親だけど…」


彼に関しては、まぁ心配しなくても大丈夫だろう。


娘に関心があったかはともかく、

メイリンの我儘な暮らしぶりからして

最後まで娘に激甘だったのは確かだ。


学園での多少の悪行は揉み消されていたし、

お金だって自由に使えていたんだから。



「でも、今回は我儘と思われないように、

必要最低限のもの以外は求めないようにしないとね」



●メイリン生存計画


1.欲張らず、質素に生きる

2.ロナルドと仲良くする

3.家族とも良好な関係を築く

4.学園では静かに、影を潜める

5.主人公達とは関わらない


そして、幸せに長生きする!


これが最終目標だ。



我儘悪女にさえならなければ断罪される事は無い、

のかもしれないけど何が要因になるかは分からないからね。


他の要因が断罪に繋がるかもしれないし…

特に、ストーリーに関わりそうな重要な人物達は

その引き金となる可能性が高い。


ヒロインだけじゃなく、主人公達とも

なるべく関わらないようにしなくては。




「そう言えば、メイリンが死んだ後って、

魔族と戦争があるんだっけ…」


まだ書いてはいなかったけど、

頭の中にイメージとして持っていた物語の続き。


この戦争によって主人公のうち1人が死に、

ヒロインが結ばれる、なんて考えていたっけ。



「…ま、魔力の少ない私には関係ない話ね」


メイリンには、戦争に駆り出されるような魔力も

戦闘スキルも持ち合わせていない。


生き残れたとしても、

戦争とは無関係で過ごすことができるだろう。




ノートを片付けて、危なっかしい足取りで

再びベッドへと戻る。



「…くっ、」


…あと、このベッドも少し下げてもらおうかしら。


それくらいは、我儘じゃないよね…?



大体、こんな小さな子供、しかも足が不自由な子に

足が付かないほどの高いベッドなんて向いてないのよ…。



「…ふぅ。やっと登れた」


…でも、このベッド、寝心地だけは最高だわ。

流石は帝国屈指のお金持ち。



前の世界で使っていたベッドの何倍も大きい

ふっかふかのベッドに吸い込まれるように潜り込むと、

すぐに瞼が重くなってくる。



目が覚めてからたった数時間だってのに、すごく疲れた。


本当はこの後、部屋の外に行きたかったのに…



家族との仲良し作戦は明日から決行、ね…。



そのまま私の意識は静かに沈んでいった。


お読みいただきありがとうございます。

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※何もお返しはできませんが、作者の制作モチベーションに直結します…!

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