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3転生脇役ヒロインの恋のライバル?




 「よう、リナ。


 元気だったか?」



 王都にある冒険者ギルドの独身者向けの共用宿舎、要は独身寮みたいな建物の1階には食堂がある。


 宿舎を利用してる冒険者だけでなく一般人でも気軽に入って食事やお茶が出来るようになってるファミレスみたいな場所だ。



 今日は2週間ぶりに王都に帰ってきてスタンさんと会う約束をしていたのでここで待ち合わせをしてたんだけど・・・



「えと、何でソニアさんが一緒なんでしょう?」


「ん? ああ、コイツは・・・


「受付業務のマネージャーの仕事で分からないことがあったから元上司に教えて貰いに来たんですよ」


 ・・・ま、そんなとこだよ。


 もうオマエ帰るんだろ?」



 スタンさんがそうソニアさんに言うと、



「ええ。


 お手数をお掛けしました主任」


「もう主任じゃないからそれ、ヤメてくれ」



 そう言って苦笑いをするスタンさん。



「いえ、でも完全に退職ではありませんから」




×××




 スタンさんは以前賭け事に夢中になって借金を作ってしまった。


 その返済は冒険者時代の貯蓄で全て支払い終ったはずだったけど、膨大な利息の支払いが残った。


 そのために割の良い依頼をギルドを通さず個人で冒険者に斡旋して中間マージンを利息の返済に当てる事を繰り返した。


 どうやらその斡旋先だった冒険者達はカジノ関係者だったらしくて、捕縛後事情聴取が進むうちにカジノ自体が人を選んでイカサマを繰り返していた事が発覚。


 経営者は取り調べを受け関係者は全員検挙されることになり王都は一時大騒ぎになった。


 スタンさんに声を掛けカジノに連れて行った人も同じように嵌められていて、搾取されてたけどスタンさんを生贄にすることでその人はどうやら開放されていたらしい。


 実はカジノ側は冒険者ギルドの主任という肩書があるスタンさんを取り込む事を目論んだようで、彼を嵌めて自分達の言うなりにした上で大勢いる冒険者をカジノに誘導させ金品を巻き上げる計画だったらしいのだが、幸いそこまで状態が悪化する前に事件の内容が発覚したのだ。




×××




 冒険者達の受ける依頼は危険なものも多く報酬は一般人が考える額とは全く異なっていて、冒険者ランクが高いほど依頼料金が高くなる。


 冒険者にはランクがEからS迄ありSクラスだと、私のような王宮騎士団に所属している魔術師や騎士の一ヶ月の給料より依頼料が高くなる場合も多いらしい。


 ――カジノの元オーナーはソレに目をつけていたのだ。



 自分達の言うなりにするためにスタンさんを借金漬けにしたのだが、彼自身が魔人に身体を乗っ取られ事件を起こした件で捕縛され、取り調べ中に冒険者達ギルドでの中抜き斡旋を自供。


 その為スタンさんは一時拘束されていたが調べが進むうちに芋づる式にカジノオーナーの悪事が発覚し、関係者全員の一斉検挙に繋がり全て白日の元に晒される事になった。



 スタンさんは情状酌量の余地ありという事で罰金刑にはなったが、保釈金を払うことで解放された。



 保釈金を支払ってくれたのは、王都のキルド長と副ギルド長。



 ギルド職員だったスタンさんは、元はランクの高い冒険者で、ギルド長と副ギルド長の二人は彼の友人で元パーティー仲間だったのだ。


 冒険者ギルドに支払わなければいけない中間マージンの着服をしていたスタンさんだったけど、ギルドからネコババしていた中間マージン料金と保釈金をギルド長と副ギルド長へ返済する為に冒険者に戻ったのだ。


 責任者の二人がギルドの帳簿を調べ直し、遡って全額肩代わりしてくれたので職場の地位は保留のままで法的にはお咎め無しとなったスタンさん。


 カジノで巻き上げられた分は返ってくるかどうかもまだ分からないし、友人達に返済もあるし、生活の事もあるという事から当分は冒険者活動を続けるらしい。





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