表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

17/120

17ただいま〜♡




 「あれぇ?」



 ソフィア嬢が意気揚々と従兄弟と隊長達を引き連れて廃棄ダンジョンの入口に戻ってきたのだが、眼の前で見張りに残っていた兵士達が真っ裸(まっぱ)(パンツは履いてる)の男達を縄で縛っているのを見て驚いた。



「何があったのかしら?」



 彼女らの元に副隊長の階級章の付いた制服を着た中年男性が駆けつける。



「賊をひっ捕らえましたッ!」


「「「賊?」」」



 首を傾げるソフィア達。


 副隊長の後ろから悠々と片手を上げて歩いてくるのは、袴姿のプラチナブロンドの王子様。



「ソフィー、アジェス」


「あ、シル。


 来てたんだね」


「よーう殿下。


 ああ、だからコイツら真っ裸なんか」




 ウンウンと頷くアジェスとソフィアに向かって



「で?


 ベヒモスはどこだ?」




 事も無げにそう彼女に言う王太子に驚く兵士達を他所に、



「ここだよ」



 ソフィアが片手に収まるサイズの青黒二色に塗り分けられたモン◯ターボールをポケットから取り出した。



 どうやら捕獲後に色が変わる仕様らしい。



「流石だな」



 片眉を上げるシルファにニンマリ笑うソフィア。



「青黒は中に対象物が入ってる証拠なの。


 赤白の状態は空っぽのサインなのよ」



 確かに分かりやすいから安全かもしれない。




 ×××




 ――ダンジョン内の数分前に遡る。



 象のように大きなベヒモスの足元に赤白ツートンカラーのボールがコロリと転がったのを見た小隊長一行は顔色が真っ青になった。


 もちろんソフィアは通常運転である。



「大丈夫だって。


 イケるイケるッ」



 彼女一人だけが甲子園のマウンドに残った星◯雄馬のように、仁王立ちでベヒモスに向かい指をさして堂々としていた。


 一方。


 額に何かが当たったのは分かったらしく一瞬だけ赤かった目が急に黒くなって首を傾げたベヒモスだったが、前足の先に転がるボールを見つけて踏み潰そうと片足を上げようとした・・・ のだが。


 その瞬間ボールの周りに金色の転移魔法陣が展開されたのである――







 かくして、全員が見守る中ベヒモスの姿は一瞬で搔き消え地面から30センチほど浮き上がっていたボールの色が変化してポトリと落ち、



「上手く行ったわねッ!」



 と、ニコニコ笑いながら残ったボールを拾いに歩いていくソフィア嬢。


 彼女が手に持ったのは青と黒の二色に白い帯模様が入ったボールであった・・・




 ×××




 「って言うわけで、この中に入ってるよっ」



 ニコニコ笑顔で見上げてくる婚約者はたいへん愛らしく、押えた鼻から赤いモノがツツーっと流れるのをこらえる為にそっと胸元から手ぬぐいを取り出した王太子。



 呆れ返った目でアジェスが彼を見ていたが、ソレはガン無視するシルファ王子なのであった。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ