15過去 辺境の姫との出会い 〜王子視点③〜
あっという間に意気投合して、俺のベッドに二人で座って布団を頭からスッポリ被った状態でヒソヒソ話をすることにした。
だって侍従や侍女にバレたらマズイような気がしたから。
「でさあ、どうしてお前俺に会いたかったの?」
「あのねえ、シルファと私を婚約させたいって伯父上が言ってるんだよね」
――え? それは初耳だぞ?!
「私ってさ〜、帝国の皇帝陛下とシルファのお父さん、両方の姪でしょ?」
「あ、うん」
「下手な貴族と結婚したら不味いんだよね。
国外貴族も不味いって言われちゃっててさ。
釣り合う相手がシルファかアジェスしか居ないって言われちゃったんだよ」
「アジェスって、アジェス・レイドか?」
――聞いたことがあるぞ、確か皇帝の甥で俺達と齢が近い筈だ。
「うん。
もうすぐウチの領地に帝国から来るらしいよ」
――見合いだろうか?
そう思ったら、何だかイラッとしたんだけど。
「フラフラ外国を放浪して手を焼くらしくてさ。
辺境伯領で魔物狩りでもさせて大人しくさせとこうっていう作戦らしいよ」
――・・・ホントかな?
「脳筋で、手に負えないヤンチャなんだってさ~」
「脳筋?」
「うん。
脳ミソまで筋肉が詰まってるっていう意味。
戦ったり動いたりする事しか考えてない人の事って言ったら分かる?」
そう言って彼女はケラケラと笑った。
「お前の婚約者候補じゃないのか?」
自分でそう言って、ちょっとムカついた。
――なんだコレ?
「エ~。
脳筋はなあ~ タイプじゃないんだよね。
私の好みは、ルパン◯世の石◯五右衛門様だから・・・」
「なんだソレ?」
「え?
あーわかんないかぁ。
えっとね、何でも刀で切っちゃう人」
「はぁ?」
「で、あとねえ無口でカッコイイの。
いざって時には仲間を助ける為ににパパっと動いて片付けちゃうんだよ。
普段はあんまり動かないで、瞑想とかしてて・・・」
何故かそのままソフィアの理想の男性像である◯川五◯衛門の話を一緒に布団を被って延々と聞かされ続け、気が付けば真夜中も過ぎて朝になりかけていた・・・
「あ、しも〜たっ!
朝になっちゅう!」
目をキラキラと輝かせながら語り尽くしたのだろうか、はっとして突然我に返るソフィア。
「いかんちやッ!
ばあやに部屋を抜け出してるの見つかったら怒られるき帰るッ!
バイバイ。又来るきね!」
聞き慣れない訛りをまくし立てるとソフィアは俺が返事もしてないのに、あっという間に消えてしまった・・・
彼女は思考と魔法が完全に一体化してるんだな、とその時に理解した。
俺なんか叶うわけ無い、というか王宮魔術師なんかより凄い魔力を直接肌で感じて正直身震いした。
「でも・・・ 斬鉄剣かぁ」
彼女の語った刀の使い手は魅力的だった・・・
そして、ソレが彼女の理想の男性像なら近づきたい。
そう思ったんだ。
ここで一旦回想シーンが終わり。
ダンジョン内にワープでえす(づ ̄³ ̄)づ




