『僕が僕である夜に』
黙り込んだままで
いいよって言って欲しい
歩幅を揃えず
我が道を歩いていたいさ
夜を濾過したようなコバルトが
指先に滲んで消えるだけ
胸の奥でぐらついた
壊せなかった言葉が今
音を立てたような
ヘッドライトも届かない
ワイパーが足りない窓で見ているから
心の路地裏で無理やり笑った
曇る空にそっとバツをつける
叫びたい衝動が爪を立ててる
(もう気付いてるんだろ?)
失くしたものしか
証明にならないなら
忘れずにいてやるよ
僕が僕である理由くらい