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祟り屋・大阪難波店  作者: HasumiChouji
第一章:狂った形
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(4)

 連休2日目だが、漫画家なのでそうも言ってられない。

 アシスタント達も快く出勤して……。

 昨日は自分のチャンネル用の動画を撮ったはいいが、息子を撮影してる時とは勝手が色々と違って、結局10本近く撮り直した中で、一番マシなのを動画サイトにUPした。

「おい、水原、どうした?」

「いや、ですから……その……」

 アシスタントの1人の……えっと……何て名前だったっけ……ともかく若い男(オスガキ)のアシスタントがそう答え……いや、答えになってないぞ。

「水原、何で来てない?」

「あの……」

「何で、LINEも読んでないんだ?」

「みんな2連休のつもりだったのに、今朝になって、急に来いとか言われたんで……」

「はあ?お前、ウチをブラック企業扱いする気か?ああ、そうだ、いいアイデア思い付いた。更に次のエピソードの悪役は『自分の勤め先をブラック企業扱いするクソ野郎』だ」

「えっ?それ……面白いですかね?」

「面白くするんだよ。お前が」

「あ……あの……何を言って……?」

「今日1日、お前、休みでいいぞ。その代り、明日の朝までに、今、俺が思い付いたアイデアを詳細なプロットにして来い。A4のレポート用紙で5枚な。ああ、もちろん、ボールペンで手書きだ。鉛筆やシャープペンでの下書きは許さん。修正液を使うのも許さん。誤字が有ったら、その1枚丸ごと書き直しだ」

「ちょ……ちょっと待って下さい……」

「あと、覚えとけ。SNSなんかに、ここをブラック企業扱いするような投稿はするんじゃねえぞ。判ってるよな?お前みたいな未熟な奴を雇って給金まで出して修行させてやってる俺みたいな優しい男を誹謗中傷するようなアシスタントを漫画家としてデビューさせてくれるような出版社なんて()えからな」

「あ……あ……」

「返事はッ⁉」

「は……はいッ‼」

「あと、水原はどうした?」

「あの……2連休のつもりだったそうなので……デートみたいです」

「へっ?」

「専門学校の頃から付き合ってた彼氏と……その……」

 なななななな……何だとおッ⁉

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