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祟り屋・大阪難波店  作者: HasumiChouji
第一章:狂った形
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(13)

「この顔……明らかにフェミ婆ァですね」

「やっぱり、そう思いますよね」

 東京から、わざわざ応援にやって来てくれた彼は、得意の「認知バイアス・プロファイリング」で、水原の自称「同居人」をそう分析した。

「あ……あの……」

「そのアシスタントさんは、どう考えても、このフェミ婆ァに洗脳されてますね」

「え……えっと……」

「ああ、やっぱりそうか……」

「ちょ……ちょっと……その……」

「このフェミ婆ァを何とかしないと……そのアシスタントさんの洗脳は解けませんね」

「え……えっと……」

「何だッ⁉うるせえなッ‼ったくよぉ。男なら言いたい事が有るんなら、はっきり言えよッ‼」

 俺は何故かキョドってるアシスタントを、そう怒鳴り付ける。

「誰ですかッ⁉その変な人ッ⁉」

「ああッ?東京から、わざわざ来てくれた応援を言うに事欠いて『変な人』だぁッ?」

諂曲(てんごく)ゴロツキと名乗ってる者っす」

「だから、誰なんですかッ⁉」

「知らねえのかよ?東京だと区議に立候補した事も有るんだぞ。不勉強にも程が有るぞ」

「あ……あの……わざわざ、その格好で、東京から来たんですか?」

「そうですが……何か?」

 ガタ……。

 椅子から、わざわざ立ち上がって言うだけ言った、そのアシスタント(ところで、何て名前だったっけ?)は、完全論破されて絶望してるのが丸わかりな表情で、くずれ落ちた。

「ちょっと……」

 彼は、SNS上では、人気漫画「羅刹狩り」の人気キャラである「爆炎の修羅」こと諂曲焔鎚(ほのづち)と同じ「諂曲さん」の愛称で親しまれている超大人気インフルエンサーだ。

 いや、どうやら「羅刹狩り」の作者(何故かSNSなんかをやってないが)が、漫画家デビューする前は諂曲さんの舎弟だったんで、諂曲さんをモデルに、主人公の兄貴分である「『羅刹狩り』の諂曲さん」というキャラを生み出したそうだ。

 もちろん、そんなのデマだというデマをSNS上で喚き散らしてるデマ屋も居るが、この件に関しては「デマ」って主張こそがデマだ。

 俺の目の前に居る諂曲さんこそ、「羅刹狩り」の諂曲さんのモデルなのは揺ぎない事実だ。

 最近も、東京の新宿で、公金チュ〜チュ〜をやってたフェミ団体を実質的に活動停止に追い込んで称賛の雨嵐を受ける事になった。

 まぁ、悪意有る上に阿呆にも程が有る一部の陰謀論者は「寄付金チュ〜チュ〜バ〜」なんて渾名を付けやがったが、そんな事を言ってるのは極一部の阿呆だけだ。

「どうしました?」

 通称「諂曲さん」は、何かに気付いたようだ。

「ちょっと、あっちの部屋で2人で話しましょう。大事な話です」

「えっ?じゃあ、台所で……」

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