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短編集:私がダンジョンマスターになったわけ  作者: 木苺
(8)社長業はじめました!
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Aチームの休日・精霊ジャッキー

第1チームが献立作りに取り掛かり始めたころ、

Aチームも 最初の仕事を終えて、2日間の休日に入った。



室長である教授

「ここの食事は 一流ホテルなみで良いのだが高級すぎる。

 そろそろ家庭の味というのが 恋しくなってきたよ。」



コリン、彼は背が高く引き締まった体躯を持つ白人保安官タイプの男だ。

「まったくです。私も庶民的なハンバーガーが食べたいですね」


 彼は フォークとナイフで切り分ける 分厚いパテやトマトなどが高く積みあがったハンバーガーではなく、手づかみでガブっといくチープなバーガーが恋しくなったのであった。



「フムスやファラフェルもいいぞ」と言ったのは、クイン。


 彼はアラブ系の顔立ちのイケメン。

 頭脳明晰だが あまりに自信たっぷりの余裕さを漂わせるものだから、

 魅惑的ではあるけれど嫌味スレスレの印象を人に与えることがある。



「クインは 菜食主義なの?」と質問したのはルポ。

彼女はGIジョーが趣味だ。



「いや。ただ ひよこ豆の良さを皆に紹介したかっただけだ」クイン



「材料があれば、モルガナは メニューのリクエストにこたえてくれるそうよ」

褐色の肌で小柄な美人であるアリソン。



「さすがアリソン。すでにリサーチずみかい」

黒い肌に縮れた髪、立派な体格に大きな口、柔和な印象のモートン。



というわけで 6人は Aチーム専属調理人である黒魔女さんのモルガナのところに行った。



☆ ☆



一同は モルガナが常駐している食堂の控室のドアをノックした。


モルガナがけた扉の奥には、

クジャクの体に 長い脚と首を付けた存在がいた。


「おや お客さんがいるのかい?

 私たちは 献立のリクエストに来たのだが、出直したほうがいいかな?」


教授もほかの5人同様驚いていたのだが、そこは年長者の務めをはたすべく

落ち着いた声でモルガナに話しかけた。


モルガナが ちらっと後ろを振り向くと、

そのクジャク型生物は 優雅に 羽を広げて1歩前に踏み出し

美しく足と首を曲げて 典雅なお辞儀をした。


「初めまして。クジャク型精霊のジャッキー、個体名をキンツー(金2)と申します。」


「丁寧なあいさつをありがとう。

 こちらこそ はじめまして。


 私はAチームの室長、ふだんは教授と呼ばれております。」


残る5人も次々と名乗った。



「私は Aチームに対する物品提供の管理係も務めることになりましたので

 その献立へのリクエストについても お聞かせ願えますか」キンツー



というわけで、Aチームの6人とモルガナとキンツーで、今後 Aチームに提供される食事メニューについて話し合った。


その話し合いには 途中から庭師のポイヤンとみーちゃんも参加した。

 ポイヤンは 若々しい雰囲気のコロボックルだ。



その結果 これから Aチームのメンバーは 余暇を使って、

自分たちの好みの料理の調理法をモルガナに教える一方

クインは ポイヤンと一緒に ひよこ豆の栽培と 栽培中の作物などのエネルギー循環の解析をすることになった。


参考)

アラブ料理

  https://www.tabikobo.com/tabi-pocket/nme/uae/article66576.html


・すみません、メンバー紹介のつもりの会話シーンで、モートンの描写が欠けていたことに気が付き 最後のクインの相槌をモートンの発言にかえました。

 申し訳ありませんでした(8月17日追記)

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