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職員採用にあたって期待すること

次は 本日 夜8時公開です

「実際の採用活動に始める前に、この書類を読んでください。

 このたび ダン菅がまとめた「マスターが職員を個人採用する場合の採用候補者への条件」一覧です。」 とダンサンが書類を差し出した。


「条件づけがすさまじいわね。」

  書類を見ながら みーちゃんは言った。


「それだけ ダンジョンは貴重かつ危険なんです。

 だからこそ みーちゃんがマスターになる時も 審査が厳しかったでしょ」ダンサン


「宝くじを買うだけの山っがあって、金よりダンジョンという冒険心があって、何時間もの説得に耐え抜く根性に もろもろの能力ね」


「そうそう、

 だから マスターが外部の人間を雇う場合は、対象者をダン菅も厳しく審査して、さらに 雇用者の行動の結果への責任はすべてマスターが追うことになるんです。」ダンサン


「ダン菅としては、ダンジョン職員は 本部採用の人間のみにとどめておきたいというのが本音ですから」ダンサン


「でも その場合、私は ダンジョン乗っ取りをたくらむ敵に取り囲まれて仕事をすることになるわ。


 だって ダン菅職員の忠誠心は、あくまでも ダン菅に向けられ

 ダン菅というのは、結局のところ「マスターを使役して ダンジョンから利潤をあげる」組織なのだから。


 ダンジョン経営の失敗は、マスターである私の責任


 ダンジョンを運営する苦労は マスターである私に課せられる。


 ダンジョンの成長と経営が軌道にのってくると、これまでの投資分を回収し、将来の利益まで確保しようとダン菅から職員が送り込まれてくるなんて 断固拒否するわ!」みーちゃん


「わかっています。

 だからこそ、職員採用に当たっては、ミーちゃんが納得のいく人材採用を可能するための交渉を 私がしてきたのです」ダンサン


「その心は?」みーちゃん


「結論だけ言いますと

 私は、このダンジョンの成長ぶりを見続けたいのです。

 そのためには ダン菅とマスターとの間を取り持つ職員が必要だと考えますし、

 その役を私が果たしたい!というのが私の欲なのです。」ダンサン


「欲ねー」みーちゃん


「私は 冒険心もありますが、基本が安定志向なので、

 自分がマスターになるよりも、ダン菅職員として ダンジョンの発展を見守る方が向いていると 自分のことを考えています。


 だから ダンジョン管理部の職員になりました。


 破産の心配もないですし、勤続年数に応じた退職金や年金も付くので 堅実な生活を送ることができます。

 さらに担当したダンジョンが繁栄すれば担当者にもボーナスが出るので、心が潤います。

 が、一山あてたほどの儲けではなく、金銭面での誘惑や成功への渇望が生じるほどの金額ではありません。 


 そんな私ではありますが、

 みーちゃんと出会い、このダンジョンの成長ぶりを目の当たりにした私は

 これからも みーちゃんにマスターとして辣腕をふるっていただきたいと思いますし、

 ミーちゃんがマスターとして働きやすいように、

 ダン菅担当者としての立場で、ダン菅本部との交渉役を続けたいと思っております。」


「なんだか照れますね。」みーちゃん


「いずれにしても、私はきっちり、ダン菅の方でボーナスを頂いているので

 お気遣いなく 今後ともお付き合いいただければと思います」ダンサン


「それはすごく ありがたい。

 感謝します。

 そして 今後ともよろしくお願いします」


「はい こちらこそ」ダンサン


「ところで そのボーナス制ってどうなってるの?」


しかじかかくかくとダンサンは 担当するダンジョンの成長ぶりにあわせてダン菅担当者に支給されるボーナスの仕組みを説明した。


「それって ダン菅から派遣されてきた職員にも適応されるの?」


「基本的に ボーナス対象となるのは担当者一人なんですよ。

 技術スタッフとは 給料体制がちがうんです」ダンサン


「私が 個人で職員を雇ったとしても

 短期間で人が入れ替わると、ダン菅本部に都合の良い人間が最終的に残って牛耳られる可能性がある。


 かといって長期雇用の場合、へき地任務だとか 閉塞的な雇用環境なのに給料少ないとかって職員にストレスがたまりそう。


 正直言って 私 人間の雇用というか管理が苦手なのよ」


「なんとなく そんな気はしてました」ダンサン


「ダンジョン愛の強い研究熱心な技術職をスカウトできるといいんですけどねぇ」ダンサン


「有能で守秘義務を徹底して守る人が第一条件。

 その中から忠誠心の厚い人が育てばよいのだけど。

 クールな人とダンジョン愛の強い人と、バランスよく採用したいなぁ」みーちゃん

次は 本日夜8時公開です

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