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ミーちゃんとダンサン①

ミーちゃんダンジョンの新傾向について話し合った翌日、

ダンサンはダンジョン管理部に向かいしばらく帰ってこなかった。


彼は ダン菅職員であり、ダン菅本部から派遣された ダンジョンマスターであるミーちゃんをサポートする担当者であった。


前任者が、ミーちゃんとの関係を個人的に深めて彼女を囲い込もうとしたとき、

その不正行為をはねつけたミーちゃんは、しばらく、ダンジョン内にダン菅職員が立ち入ることを拒んでいた。


それゆえ、ミーちゃんの担当者であるダンサンとの初顔合わせは、ミーちゃんがダン菅本部を訪問するという形で行われた。


この頃、馬術協会から、ミーちゃんに対して、ダンジョン内で馬術競技大会を行うことについてオファーが出されていた。


この件に関して、ダンサンは十分な下調べをしたうえで、ミーちゃんに対して有益な助言を行い、契約後の馬術競技大会開催準備期間中にも なにくれとなくミーちゃんのサポートに勤めた。


ダンジョン担当者による ダンジョンマスターへのサポート業務は、情報提供がメインである。


ダンサンの前任者シツジ―は、情報を出し惜しみしたり あえて不確かな情報しか渡さず、「助言」と称する差し出口でミーちゃんを操ろうとしていた。


一方ダンサンは、ミーちゃんが立てた方針に基づいて 起きうる課題を予測して資料を整えてミーちゃんからの問い合わせに備えたり、あるいはミーちゃんからの質問にあわせ情報を素早く集めて提供することにより、ミーちゃんの決断を手助けした。


さらに みーちゃんからの問いかけにも過不足なく答えることにより、ミーちゃんの思考を助けた。


それだけでなく、ダンジョン経営に対してダン菅が提供できる各種サービスを、

わかりやすくみーちゃんに案内し、

ミーちゃんからの依頼に応じて、各種手続きを速やかに行なった。


たとえば、ミーちゃんダンジョン内とダン菅との通信設備を無料バージョンアップして、リアルタイム・24時間対応・双方向・画像つきの対話システムを導入するなど

である。


このシステム導入により、みーちゃんが望めば、毎日のようにみーちゃんはダンサンと話すことができるようになった。


さらに、ダン菅への事務連絡の時にも、連絡を受けたダン菅職員と顔を合わせながら手続きを進めることができた。


たとえモニターごしであっても 互いに顔と顔を確かめ合って対話するということは

連絡相手の個性・人格を確認しつつやり取りすることにつながる。

そこから 親しみがわいたり、信頼関係が築けたり、

あるいは不信を感じれば他の職員を呼び出して状況確認をすることにより

ダンジョンマスターがダン菅職員に操られたりだまされることを未然に防ぐことが役立つ。

 と言って、ダンサンは シツジ―の不正行為をネタに ミーちゃんダンジョンへの予算をもぎ取ってくれたのだ。


 このダンサンの影の奮闘ぶりは、ダンサン不在の時に、ミーちゃんからの事務連絡を受けた某職員がこっそりと教えてくれた。


(ダンサンは 自分の気遣い(=助力)を吹聴したりする男ではなかったから)




というわけで、最初のうち、ダンサンとのモニターを使ったやりとりは ただの業務連絡だけであったが、じょじょにうちとけ

やがて、ミーちゃんダンジョン内の執務室の一角にダンサンの机が置かれるようになり、ダンサンがダンジョン内に駐在して、ダン菅との連絡業務を行う日も増えた。


やはり 大量の資料を検討するには、モニター越しよりも、同じ空間で対面している方がやりやすかったので。


しかも ダンジョンの繁栄につれ、ダン菅との事務連絡が急増し、

一方みーちゃんは ダンジョンの設計とダンジョン生物の健康管理とフォローに多くの時間をとられていたので、ダンサンが ダンジョン内の情報をまとめて連絡書類を作成しないと手が回らなくなっていたのだ。


それでも、ダンサンの本来の業務、ダン菅内部でのミーちゃんダンジョンについてのアレコレ(ダン菅担当者としてのダンジョンを管理すること、ダンジョンマスター代理として、ダンジョン経営に必要な支援をダン菅からもぎ取るための折衝)のために彼は、本部とダンジョン内の事務机との間を行ったり来たりしていた。


 つまり ミーちゃんが ダンジョンの設計に専念できるように、その他の仕事をほとんどダンサンが代行するようになっていた。


 もちろん ダンサンは きっちりと報告し、マスター権限を侵さぬようにミーちゃんに必ずお伺いをたてていたが。


 そのようにして 月日が流れ、みーちゃんは、ダンサンに対して信頼と仲間意識を抱くようになっていた。


 ダンサンも、ダンジョン休園日やダンジョン内での祝い事の日に合わせて、

ダンカン職員としての年休を取って、完全に個人の立場で、ダンジョンを訪問して

ミーちゃんと一緒に 過ごすようになっていた。


それやこれやで、ダンジョン内に、ダンサン用の休憩室ができた。

元はシツジ―の部屋だったのを、改装したのである。


ダンジョンの中にこもりっきりのミーちゃんにとっては、

ダンサンの休日が ミーちゃんにとっての休養の日となっていた。

(彼女自身は あまり そのあたり意識していなかったが)



というわけで、今回、ダンサンがダン菅本部に行ったきりで

日誌の作成も、ミーちゃんが一人でこなしていて、

「書式にあわせて細々《こまごま》入力しないといけないのは、めんどいなー」と、ミーちゃんは思った。


(いつのまにか、事務的作業がずいぶん増えていた。

やっぱり ダンジョンが大きくなると 記録や報告する量も増えるんだなー。)

みーちゃんは つくづくと思った。


(うーん、最初は、エレンとジャックにこうした秘書的仕事をしてもらうはずだったのに、結局あの子達(精霊)は、ダンジョン生物(スタッフ)の取りまとめ役になっちゃったものなぁ・・)


(やっぱり 人間のスタッフが必要かなぁ・・・)

次は本日 夜8時公開です

 よろしくお願いします

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