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短編集:私がダンジョンマスターになったわけ  作者: 木苺
(5)憧れのキャンピング??
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計画

「グランピングの極意とは、風を感じ、大地とともに呼吸しながら、自然を愛で、快適に過ごすことである。」


ミーちゃんは花畑に寝そべって、青空に浮かぶ雲を眺めながら言った。


「私としては 鳥のさえずりも欲しいですね」

ダンサンが 足を投げ出し後ろ手で体を支えながら言った。


「森にインコ」みーちゃん


「インコは 熱帯果樹園がいいですね」ダンサン


「果物に フンがついたらヤダ」


「すぐに そういう夢の無いことを」


「いやー インコならジャングルというあなたこそ現実的」


開発が進んだ大陸では、自然とは 物語かアニメか図鑑の中にしかない光景なのである。

ちなみにダンサンは図鑑派、みーちゃんは物語派である。


「ここは 市場調査で、それぞれの占める割合を調べたほうがよさそうですね」ダンサン


そんな会話の3日後には、ダンサンが 調査結果を持ってきた。

「仕事 早いねー あいかわらず」みーちゃん


「ありがとうございます。

 さてと 調査の結果

 物語派:図鑑派:アニメなどメディアに影響されやすい派=3:1:6」でした。


「ん-、イメージ宣伝に影響される派が過半数かぁ・・

 だったら、

   インコの森

   フクロウの森

   ツアーガイドは オウムと九官鳥とフクロウ にしますか」みーちゃん


 「そこに カメレオンがガイドする熱帯雨林というのも入れてください」ダンサン


「熱帯雨林って 湿度が高くて暑そうなイメージなんだけど・・

 5分くらいで 通り抜けして、冷房の効いた部屋の中でガラスケースの中を覗き込むのなら楽しんだけどなぁ」みーちゃん


「スコールとかもありますし、必ずしも蒸し暑いとばかりとは限らないと思うんですけどねぇ」ダンサン


「そのへんは おいおいにということで、高原とか草原とか逍遥の森とかから手をつけましょう」


「セミやヒグラシの鳴く林もお忘れなく」ダンサン


「虫取り少年の夢ですか?」


「ですです」ダンサン


「カマキリ バッタ カブトムシとか?」


「いいですね」ダンサン


「少年の夢かぁ・・

 どう具体化するかが むつかしいなぁ

 私なら トンボが サラサラと流れる水辺で 産卵のために とんとんとおしりをうちつけている音のイメージならできるんだけど、虫を捕まえて そのあとどうするかが さっぱりイメージできない」


「虫かごに入れて死んじゃうのもかわいそうですし

 ダンジョン生物をお持ち帰りで飼育も無理ですしねぇ、そういえば」ダンサン


「かといって つかまえた虫を換金とかもいやだし「」


「じゃあ つかまえた瞬間 カードにかわるとかどうです?

 だったら 持ち帰れますよ」ダンサン


「うーわー、それで お客さん達 お子さん達 納得してくれるのかしら??」


「うーん 私ならカードでもいいですけど・・

 コストと技術的にどうなんでしょうねぇ」ダンサン


「それが問題だ」ダンジョンマスターみーちゃん


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