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短編集:私がダンジョンマスターになったわけ  作者: 木苺
私がダンジョンマスターになったわけ
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あたった

「あたった~!」通勤列車の中で読んでいた新聞の宝くじ当選番号を見て思わずつぶやいたら、隣に立っていた気の弱そうなお兄さんに「すみません」とあやまられた。


「あっ すみません。あたったのは私のおなかで、あなたじゃないです。

 まぎらわしいことを言ってすみません」


「おなかがあたった?」怪訝そうに聞きかえされた。


「はい 今朝飲んだ牛乳が ちょっと古かったのかも」


「トイレ大丈夫かな?」

すると、ささっと周りの人が体をよじって私から離れようとする。


(あー馬鹿なことを言ってしまった)


「だ だいじょうぶです。すみません」


なんて言ってるうちに 駅に着いたので 慌てて降りた。

目的地ではなかったけど いたたまれない雰囲気だったので。


とりあえず 駅のトイレに駆け込んで個室にこもった。

そして 鞄のポケットに入れてあった宝くじと番号を確かめる。

やっぱり特賞にあたっていた。


あかん。今日は出勤しても仕事が手につかない。

というわけで 駅の公衆電話に走っていき 欠席連絡を入れた。

 管理職は交代で 始業1時間前には出勤して 当日欠席連絡じゃなかった業務連絡のための電話番をしている。


「すみません 実は牛乳に当たって云々」駅の構内アナウンスをバックに言い訳の電話。いつになくうろたえた話し方だったので すんなり信じてもらえた。

 日ごろ「馬鹿まじめ」と言われていた性格がこういう時に役に立つ。


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