表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
短編集:私がダンジョンマスターになったわけ  作者: 木苺
(4)ダンジョンに泊まろう!:馬術大会でチャンスをつかめ!
24/92

  新しい存在(ダンジョン内で)

これまで ダンジョン内で働いていた一般の従業員はダンジョン生物なので、種族を問わず 比較的短命だ。

 それは うちのダンジョンの初期の生産パワーを反映しているからだ。

 だいたい半年くらいのサイクルで従業員たちは入れ替わっている。


果樹や家畜に至っては、一部例外を除いて1~3か月単位で入れ替わっている。

 その分成長速度が速い。


存在時間が短いということの利点は、個体数の管理が臨機応変にできることである。

欠点は、従業員たちに、経験の蓄積による個性が出にくいこと。

 職務に関する基本的な事柄はプログラムされた状態で従業員たちは生まれてくるし

 適応力も高いけど、経験に裏打ちされた熟練度とか個性に乏しいのだ。


そこで 長生きタイプの上級雇用人を産みだすことにした。

 種族特性も反映して生存は3年~5年以上

  よく食べ 健康に経験値を積み上げて行けば 10年以上長生きできるかもしれない

 この長生きタイプの上級雇用人たちを各現場・各部門の責任者にした。


ちなみに 私が意図的にダンジョン生物の存在を消すことはしない。

 「ダンジョン生物であっても 命に変わりはない

  ダンジョン外生物も ダンジョン生物も命に変わりなし

  私の保護領域であるダンジョン内の命は 私が守る!」


が、私の信念であり、だからこそ いわゆる冒険者たちが喜ぶ、狩りを主体としたダンジョン経営を

一番最後にしているのである。

 あれが 一番 顧客需要が多く、短期的に収益を上げやすいということを知っていはいるが・・

 今はまだ そこまで割り切れないのだ。


その一方で ダンジョン生物を従業員にしていると、余剰人員をレイオフ(排除)できないので

最初から短命に設定して 個体数管理=ダンジョン生物の生存を支える維持コストの節約をしてきたのである。



話を戻すと、新設の上級雇用人を統括する、総合支配人・私の秘書となる存在も産みだすことにした。

 念話も含めてテレパシー能力が使える存在が欲しかったので、精霊を作った。

 寿命は8年以上で 延長可能にしておいた。

 もし 私がダンジョンマスターを降りることになったときに、精霊たちがつらい思いをしなくていいように 自分の運命を選択できるように。


 私としては 自分がマスターの間は ずっとそばにいてほしいと思っているけど

 転職のできない従業員、つまりこのダンジョンの外に出ることのできないダンジョン生物たちが

 新マスタ―を前に苦しむことのないように、

 マスター交代という事態に陥ったときには 自分達の存在の在り方をリセットするのか、変わらずにいるのか、ダンジョン生物たち自身で選択できるようにしてやりたかったのだ。


客からの目線も考えて、日帰り施設の責任者は見た目男性の精霊。

私の個人秘書は見た目中性にしておいた。

 もともと精霊は中性だけど、来訪者が男性中心主義だったら、見た目男性の方がスムーズにあしらえるから。

 私が女であることにより いらぬ苦労に四苦八苦してるのに、同じ苦労を従業員にまでさせる必要がないだろうってことで。


名前は・・「ジャック・ターナー」と「エレン・ワーグナー」でいいかな?

 私は 気軽にジャック、エレンと呼ぶけど

 客の前では ターナー、ワーグナーと呼んでいればそれでいいだろう


・あっそうそう、動物ランドのペット役の動物たちは、いくつかの性格や特徴を割り振られて生まれている。そのようにプログラムしてあるし、客の反応や ダンジョン内のふるまいを見て、ペットの個性プログラムは調整を重ねている。

 これは 顧客には知らせないマル秘情報ネ


   うちは あくまでも 夢のダンジョン。客の夢は壊さない^^v 守りたい♡


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ