ドッグランと品評会
「わんわんコーナー」
最初は ダンジョン生物であるドックと遊ぶ世界でした。
コリーに フリスビーや枝を投げて「とってこい」をしたり
いっしょにかけっこしたり。
ハスキー犬と一緒に犬ぞり体験~犬ぞりレースをしたり
その為に もちろん 雪原エリアを作りましたとも
雪原エリアには おまけとして 雪だるまコーナーとか 雪のお城づくりコーナーも併設いたしました。
マメ柴にお手をさせたり、豆柴や獣人たちと一緒に鬼ごっこするコーナーも。
チワワに追いかけられながら、逃げ切ったら勝ち!という「迷路」も作りました。
その亜流として スピッツに追いかけられるアスレチック迷路も(笑)
チワワって体が小さいくせに ほんとにしつこく追いかけてきて怖いですからね。
しかも 群れになるとほんと大変
スピッツもキャンキャンうるさいし 意外と足が速いし
ワンコに追いかけられる迷路バージョンは ダイエットコースとして人気が出ました。
だって 黙々とランニングしたり アスレチックをするのってつらいじゃないですか、
なんかこう タイムとか耐久力とかスキルを磨く 技磨きの世界みたいで
なのに リアルでは 必ず己の技量の天井ってやつにぶつかるし
体づくりをしているのか 忍耐力を試されているのかよくわからない世界に突入しがちな「体を鍛える」世界
しかし ワンコに追いかけられながら がむしゃらに走り回るのって、コースに変化があって(ダンジョン製迷路は 毎日のように 微妙に変化しているw)、しかも追いかけられる興奮があるww
逃げ切った!出し抜いた! という快感♬ 勝利の満足感は言うに及ばず☆
しかも ダンジョン生物だから、かみつかれてそこで「終了ゴング」が鳴って試合終了でワンコが消えて実はケガがなくてホットしただとか、追いつかれたらハアハアしているワンコからなめられたり、へバッタ自分の横に立ち止まり しっぽを振って立っているだけのわんこをこっちから撫で繰り回すことができたり、と 負けパターン(追いつかれたときの有様)もいろいろと変化に富んでいるので、このあたりは除外パターンを選べるコースと完全ランダムコースがあるんだけど、要するにケガをするわけでもないし それなりに力の限り走り抜いた!という満足感は残る。
で 結果的にダイエットができると。
・・
がしかし どこの世界にでも 夢にリアルを反映させたがる人々は居て、
自分が飼ってる犬を連れてきて 迷路を一緒に走りたい、ドッグランで遊びたいなどなどと希望する人々が居た。
そこで
持ち込まれたペットに対する保障・補償は一切しません
持ち込んだペットが 人間をほんのわずかでも傷つけたり、ほかのお客様に怖い思いをさせたら、その瞬間にペットを消滅させ、お相手のお客様に賠償金を支払っていただきます!
という厳しい罰則規定を設けて ペットの持ち込みを可としました。
もちろん リアルペットの持ち込みは、それ専用区画を新たに設定しましたが。
そして 犬好きあるある話として、ペット連れのお散歩仲間ができたり、
あるいは ほかの方がお連れになるペットへの対抗心を持つ方も出てきて、
ペットとペットのお見合いイベントや、ペット品評会、ペットと一緒に参加する競技会イベントも行うことになりました。
このペットと一緒に参加する競技会というのは、迷路クリアのタイム競争♬
自分のペットと一緒に迷路を走り抜ける。
迷路には こっそりと犬の気を引く臭い物を隠して、ペットの犬の気をそらせる仕掛けもあったりなかったりw
もちろん ワンコ用の仕掛けがない時には 人間様にとっての障害物がさりげなーく通路にあることも・・
競技会で どの迷路が当たるかは 自分で指定して選ぶのも くじを引くのも自由ですから、
運要素も含めて競技そのものを楽しんでいただく趣向であります。
ガチで 勝った!負けた!になると 巻き込まれたペットがかわいそうですもん。
ペットのお見合いイベントは、最初は ペットと一緒に参加した飼い主さん達の出会いの場を貸すだけで、その後の繁殖活動は 各自リアルでやっていただくということになっていたのですが、世界各地から転移陣を使って このダンジョンに来たお客様方の居住地が リアルでは非常に離れていて 直接交流がむつかしいという声が多く上がり、ぜひダンジョン内で種つけまで済ませたいという希望も次々と。
しかし 日帰りダンジョンで そんな日帰りで種付けなんてできるもんでしょうかねぇ???
「どうしてもっていうなら、お友達と一緒に過ごすわんわん個室のご用意まではできますが、受胎後のことなど 知りませんよ。まして転移陣使用による受精卵や胎児への影響なんて知りません!」 とお断りしました。
ちなみに 人間の場合、妊婦さんが転移陣を使用しても問題ないそうです。
むしろ胎児に染色体異常があった場合 それが修復される可能性もあるとかって・・
真面目に考えると ちょぴり怖い話も出てきました。
まあ このあたりは 一般的常識の範囲なので、妊娠中の方の場合、転移陣を利用するダンジョン来訪を避ける方もいれば、気にせず遊びに来る方もおられます。
はい。
・・
話変わって、迷路を使った「ペットと一緒に参加する競技会」がけっこう話題になりました。
きっかけは イラストレーターの卵や画家さん達が、この競技会の様子を、ユーモラスな絵にしたり、イラストにして発表し、そこから人気絵師が生まれたり、「犬と飼い主の触れ合い画作品展」が各地で開かれたことにあります。
(迷路の中を 上から撮影して それをリアル上映で楽しむスクリーンが
会場の横にはあるのです。
あるいは ご自分の目で 上から見たいという方の為の有料観覧席もあります)
その結果 権威あるドッグコンテストの主催者から、コンテストの会場としてダンジョンを使わせてほしいとの申し込みがありました。
なんでも 大陸全体から選出された優秀犬コンテストの場合、大陸各地から集まる犬と飼い主さんが 会場近辺に宿泊しなければならず、飼い主と犬の移動負担やら経費やらが高くついて、最近はコンテスト出場者が偏ってしまい、コンテストそのものが盛り下がってきているのが問題視されていたのだとか。
その点、コンテストをダンジョン内で開けば、大陸のどの地域の飼い主も、転移陣を使って日帰り参加できるから、出場者の負担も減るし、コンテストの観客の動員数も増やさせる、
それこそ 家族そろって出場犬の応援に来ることも可能だからということでした。
これに関しては、転移陣の使用料を稼ぎたいダン菅の意向にも沿う催しとして
ダン菅側からも積極的に後押しがありました。
もちろん 参加者が支払う転移陣使用料と、ダンジョンに支払われる入場料のバランスをしっかりととって ダンジョンとしての現金収入&収益の確保に努めましたが。
このあたりの査定については、AIを活用しました。
だって 今は良くても、10年後、ダン菅からの援助が切れた後も、ダンジョンの経営を順調に続けて行けるように、この10年間でいかほどの資金をストックしておく必要があるのか?とか 私はダンジョンにべったりだから ダンジョンマスターを引退した後の老後の資金もためておく必要もありますから、外部と連携してのイベント開催における収益の見積もりは 短期的視点のみならず、施設補修費等も含めた長期的視点で考えなければいけませんもの。
新築マンション購入時に、「長期補修計画」を見てそのマンションを購入するに値するか否かを検討するようなもんです。
一応ガイドブックには 「ダンジョン経営を長く続けるために」とか「ダンジョンマスターの引退後の生活のゆとりを実現させるために」といった、現金収入の貯え方のモデルケースも買いてあったのですが・・
AIだとずばり「個人資産として現金を貯金として蓄える目安:最低 これだけの金額は!」とか、「ダンジョンの経営資金として留保すべき金額とダンジョンの規模」なんていう対照表を出してくれました!\(◎o◎)/!。
(この件について ダン管担当者に聞くと、シツジ―は マスターに渡すべきガイドブック類もかなり自分の手元に隠匿して 私に渡さず どっかにやっちゃってたみたいです><)




