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短編集:私がダンジョンマスターになったわけ  作者: 木苺
(2)育て!ダンジョン:運も不運も気の持ちよう!厄払いは運気転換のチャンスです♡
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  思わぬ展開

勘の良い方は、さきの洗濯干し場の共用と、男女間のプライバシー問題について

「あれ?」って感じたかもしれません。


はい そうなんです。


女性である私にとっては、洗濯ものとして干されている男の下着を見ても、何の感慨もない。

 それこそ スーパーの男性用下着コーナーだってへっちゃらで

 むしろ 流行とか、機能性の追求とかの合理性にフムフムと感心するくらい。


 つまり女性用被服というのは、下着も含めて、男性の女性イメージににかなうことを最優先にして生産され、流行が生み出されるのに比べて、男性用の下着は、それを着用する男性の着心地や機能的ニーズに即応して改良され変化していくなぁと。


 男性用下着の変遷を見、また男の子たち・男達が傍若無人に あるいは若い女の子の反応見たくてわざと自分達が着用している下着談義などを唐突に私の傍でおっぱじめる(それも共同作業をしているさなか、つまり私が中座できない状況で)そういうセクハラの数々に直面している中で、自然と知ることのできた男子どもの下着事情などと照らし合わせても、男性用下着の進化は 使用者のニーズに沿った合理的なものであると推測できるのである。


 それに比べて女性用下着の 不合理なこと、10年たっても20年たってもだめだね!

 女性が自ら手縫いして 女性にとって着心地の良い、女性の為の実用的な下着の販売会社を立ち上げても、その会社が実績をあげて経営が安定したとたんに、社長の年齢を理由に、部下だった男達に会社を奪われて、その会社の製品が再び男性の発想に沿った製品しか製造売らなくなっている!!

 女性社長と同年齢の男社長ならば、実権握って社内でまだまだふんぞりかえっている年齢であっても!!


 下着一つとってみても、現代女性が今もなお男性の支配下に置かれた社会であることは明白!

 地道に声をあげ、女性の賛同者を募って社会を変えていかなくては!!

 との思いを固めたものです、男性用下着の変遷を見て(笑)


(ついでにいうと 男性間での下着談義程度にセクハラ抗議をしたら、かえって、痴女呼ばわりの言いがかりをつけられることなど、とっくに承知ですから完全無表情でスルーして、適度なタイミングで仕事上の話をぶっこんで かえって相手に己の言動を恥じる打撃を与えるくらいのことは 私の職業的日常スキルの一つでありました。


 ていうか うぶな中学生の頃、人の顔を見ながら突如 男性用下着について話し始めた男子に対して、困惑しながら抗議した時に、教室内に散らばっていた男子達が集結して散々からかってきて、

 それに抗議したら 今度は居直られて恫喝された経験がありますから、それ以来 男のセクハラ談義を嫌悪&そういうふるまいをする男性の人間性を完全否定しておりますの、私。


 逆に大人になってから、職務中に わざと私に話を聞かせようとセクハラ談義を始める男に困惑を示すほかの男子達の言動を見て、「セクハラ男をたしなめる勇気を持たない男ども、逆にあえて男子集団の中で女性に対してセクハラをして見せてマウントをとろうとする糞男 それに逆らえない阿呆ども(男達)」なんてものも観察して あきれ返りましたわ。


中には そういう出来事のあとで こっそりと私の元に来た男性とのやりとりから

女性に対するセクハラ談義に、その当事者の女性の前で抗議して かえってその話がセクハラだったと当の女性に気づかせるのもどうかと思って何も言わなかったと言い訳する男の心理に「はぁ~?」と不可解さを感じたことも。

 私が何も感じてないと思ってたの?ボケ!

 反応を示せば漬け込まれるから スルーしてただけなのに。

 セクハラが 加害行動だと認識はしていてても、女の子が反応しなければ自分もかかわらないって それ只のいいわけじゃないか

って うんざりしましたよ。


 しかも 世の中にはセクハラに困惑している女の子に対して、

その場ではスルーして、後からフォローに来たような顔をして 自分を被害者女性に「いい人」であるかのように印象付けて、その女性を自分の思い通りにしようなんて考える姑息男も珍しくないですからね!


女性が、男性集団に取り囲まれた職場での 些細なセクハラ談義をスルーするのは、それに抗議したら、今度は 個人的な報復=帰宅時のつきまとい、職場の人気のない場所でのすれ違いざまのいわれなき恫喝・職務妨害とか自宅への押しかけとか悪意ある虚言の流布と言った 深刻な攻撃を受けることを知っているからです!そして、ビッチはセクハラ男の妄言に迎合し、真面目な人間は沈黙・スルーを実行しつつ 覚めた眼で男を鑑定したり、神経を病んでしまうのですわ。)


とまあ そういう経験を重ねてきましたので、洗濯場に男性用下着があっても視線を自動的シャットダウンで、なーんも思いませんの、私。


その一方で 自分が洗濯ものを干すときは 「干してある被服の周りをカーテンで覆えばいいかなぁ。それとも 下着の周りを バスタオルなどを干すことで視界を遮るのでいいかなぁ、それだと 洗濯物の乾きが遅くなるんだが・・」くらいに思ってました。


女性に言わせれば 女性の下着に興味を示す男は全て変態!

 この世から存在消せよ、うっとうしい。めんどくさい。 ですわ。

 でもまあ 自己防衛のために、男性目線や男の感情に気を遣って行動するのが習慣化している。

 それだけです。


ところが!です


洗濯干し場と脱衣場が兼用だと知った、シツジ―さんが なんと言ったと思います!!


「洗濯干し場を男女別にしてください!」シツジ―


「はぁ~ 今のダンジョン・コアパワーにそんな余裕があると思いますか?

 空間がもったいない!」


「だったら 洗濯物は めいめい 自分の部屋に干しましょう」シツジ―


「部屋が湿気くさくなり、ひいては 居住区全体がカビや雑菌に汚染化されかねません」


「乾燥装置を」シツジ―


「各部屋の空調教化なんて それこそエネルギーの無駄遣い

 浴室と洗濯・更衣室を続き部屋にして その区画の独立性を高めて

 そこだけを空調に換気機能を加えたのは何のためだと思うのですか!

 馬鹿もたいがいにして下さい」


「私は 異性から 下着を見られたくないんです!」シツジ―


「だったら 自分が洗濯を干すときに 周りにカーテンを釣るとか

 シャツやタオルを干すときに 目隠し役も果たすように工夫すればいいでしょ」


「シャツも下着の一種ですから 見られたくないです」シツジ―


「だったら カーテンで囲えばいいでしょうが!」


「カーテンで隠したって そこにあると思われるのが嫌なんです」シツジ―


「女性の下着に妄想を募らせる変態男みたいなことを言わないでください。

 変態発想をする男、もしくは私がそのような変態発想していると言わんばかりの言動をとる人と 一緒には過ごせません!」


「あなたこそ 女性として恥じらいはないのですか?」シツジ―


「私にあるのは 男の変態性への警戒だけです!

 しかも 今 あなたは 私を侮辱しましたね

 「女としての恥じらいが欠如している」と決めつけることにより

  私の人格を否定をしましたね。

 許しません!。


 あなたが 私の補佐としてつくことにより得ていたすべての権限を私に移譲して今すぐ出て行ってください」


・・

というわけで、私とシツジ―のコンビはあっけなく解消した。


と言っても 私とシツジ―は個別にダン管で 取り調べを受けましたが・・

 性的志向や性的発想に関する調査も含めて


その結果 私は きわめて合理的な思考・数々の性的嫌がらせに対しても、正常な感情的反応&適応をしていると判定され、

シツジ―は、この社会でしばしばみられる、男性中心・女性を愛玩物として取り扱う性的嗜好・妄想に毒され、女性を男性と同等の人間と認めることのできない思考の持ち主ではあるが、理性により社会的に望ましい人の範疇に納まるように擬態もしくは適応反応を示していたと判定された。


ゆえに異性との同居を伴う共同作業には不適格と判定された。


(なんでそんな人と組まされたのよ?)と私は心の中で呟いたが

(同居でなければ 耐えられる範疇ではあったな、今までの所は。

 でも 私から見れば もともとにトレスの多い存在ではあったけど)

とも思った。


「困ったなぁ。

 ダン管の担当者は全員男性なのです

 そもそも うち補助職として短期雇用の女性は居ても

 正職員は全員男子ですしね。


 これまでのダンジョンマスター希望者もすべて男性でした。


 だから テスト結果で あなたが非常に優勝・期待の新人と判定が出ても

 だれもあなたと組みたいという職員はいなかったのです。

 唯一 彼が 積極的にあなたに興味を示して 名乗りを上げた職員だったのに」

 と 目の前の担当者がため息をついた。


「私と組めない理由というのは 同居前提の役割だったからですか?」


「そうです」担当者


「ならば 地上からバックアップしていただいて、

 私とその担当者との間での通信回線を確保するなり、連絡を密にすればいいのではありませんか?」


「その場合、ダンジョンマスターが 孤独にさいなまれて変調をきたすリスクが高くなります」担当者


「自分にとって 常に不愉快な刺激を与えてくる人と同居していても

 孤独であることに変わりはありませんよ。


 人としての基本的信頼関係を築くことが不可能な相手、たとえ潜在意識であっても こちらを見下し支配したいという欲望を持つ人間に対しては

職務上の付き合いを維持するためには こちらからの感情的関わりをシャットダウンせざるを得ないというのは 検査結果からも明らかになりましたでしょう?


 それに ダンジョンマスターが ダンジョンの外に出ることが まったくできないというのも 不思議な話です。」


「おっしゃる通りです。

 AI判定は あなたの今の発言と全く同じ内容でした。

 我々職員は その判定に困惑しておりますが。」


というわけで、私は ダンジョン内では、応答型AI機(実はシツジ―が利用していたもの)を使って ダンジョン経営に当たり

一方 私に対する新たなバックアップ要員が決まり次第、その職員は

ダン管にとどまったまま 私への支援を担当することとなった。

 

 

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― 新着の感想 ―
[一言] 昔(90年代位まで?)は女性用下着の方が男性用より進化していて、プロスポーツ(サッカーとか有名)選手が試合中着用する事も当り前だったりしたのですが、いつの間にか逆転していたのですね。
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