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48.5話  自由視点

話の流れを良くする為に苦肉の策で主人公以外の今の状況を投稿する事にしました。


49話から元に戻ります。

 — —ゲル— —


 王子として生まれ国の者は目の前に立つだけで跪く。

 全てが思い通りの人生を歩んで来た男。

 そんなゲル王子は今窮地に立っていた。


 国家反逆の罪で捕らえた男は神獣を呼び出し、その神獣は男を友と呼ぶ。


「あぁ、どこで計画を間違えた」


 部屋の片隅て頭を抱えるゲル王子だが、当初の計画は全く違った。

 元々の計画は商人などを言いくるめてありもしない罪で国民を裁くこと。

 実際は昔から気が弱く人目を気にする小心者だったが、数年前貴族の奴隷を誤って殺してしまう。


 その罪を貴族になすりつけ裁いた事が全ての始まりだった。


 今も尚続く奴隷制度。

 人間やエルフ、サキュバスなどを一部の人間は性の快楽に、一部の人間は過労働を強いている。


 王族と深い関わりのある貴族の奴隷エルフを快楽目的で呼びつけたが、余りにも非人道的過ぎて目の前で自害される。


「持ち主が既に殺していた」


 初めての嘘だった。

 しかし奴隷の命は日雇いの1日分の稼ぎより軽いが、命を奪ったとなれば罰せられる。


 その嘘が奴隷を持たない国民達は正義と捉えられた。

 

「奴隷でも大切にしてくれる王族—この国はゲル王子がいれば安泰だ」


 罪をなすりつけても先に罰してしまえば手柄は自分のモノ。

 国王も家臣も国民も自分を称えてくれる。

 

 それが嬉しくて色々な人を冤罪で裁き続けた。

 

 それが例え身内であっても。


 こうして出来た今の地位を失うのは何より恐ろしい。

 

「神獣は神の存在。

 そんな事が国王に知れたら王位剥奪か?追放?それとも死罪?

 何とかして揉み消さなければ」


 王子直属の家臣で固めているが万が一情報が漏れると厄介だ。


 今の現状を揉み消すべく、部屋の隅で打開策を練る王子だった。



 — — — クラス — — —


「ルイスちゃん散歩に行きますよ」


 ルイスの世話を担当しているメイドのクラス。

 博愛主義だが基本的には笑う事はしない彼女だったが、ルイスの前だけは心の笑顔を絶やさない。


 散歩は基本的にリードを付けず、テコテコと自由奔放に歩き回るルイスの後ろを追いかけるだけ。


 メイドには散歩だが、ルイスは屋敷の周りにマーキングをさせて他の魔獣を牽制させている。


 見回りも兼ねているこの散歩は2時間ほどかかる。

 

 可愛らしいルイスの後姿を見ていると笑みが溢れてくる。むしろ愛おしくて堪らない。


「はぁぁ」


 思わず色っぽい声が出てしまう。


「?」


 ルイスは声がする度に振り返ってクラスを見るが、いつも無表情。


 メイドの中で唯一感情を表に出さないクラスの誰も知らない一面である。



——その他のメイド——


 ハクの父親に雇われる屋敷のメイドは全員が一流の美貌を持っている。


 異常なまでに全員の顔面偏差値が高く、おしとやかで気品がある。

 彼女たちに囲まれて生活しているハクは縁談で女性が来ても何も感じない。

 良くも悪くも彼女達を見慣れているから嫁いで楽をしようとする女性に騙される事はないだろう。


 少し前まではただの雇われメイドだった。

 雇い主はハクの父親であり、仕方なくハクの事を様付けしていたが、

 転生した事で性格が変わり、魔獣の一撃を片手で受け止め仲間を守るハクの姿を見て自分達の主人はハクだと考えが改まる。


 仲間思いで忠誠心はあるのだが、


「最近のハク様すごくない?」


「思った思った。

 なんか一皮向けて大人って感じあるよね」


「もし夜伽よとぎを申し付けられて子供が出来たらおめかけさんにしてもらえるのかな?」


「それならありじゃない?

 こらからずっと側でお仕えする事ができるし」


 年頃が多い為、ワンチャン狙いも多少いる。


 少しずつだが距離が縮まる•••気がする。



— — — ルイス — — —


 ハクの魔法で可愛らしいサイズ、外観に変えられてしまう。

 エサと屋根のある所で寝れることが嬉しいが、目を疑う光景を見てしまい


「あれ?•••あれ?」


 混乱した。


 メスだったのにオスにされてマーキングの時少し困っている。



  — — — ザン — — —


 ハクの執事であり屋敷の全てを網羅している凄いじいさん。


 ハクの父親にも信頼されている為、不備がないか監視役として常に側にいる。


 ルイスの可愛らしい姿に今すぐハグしたいが、動物アレルギーでルイスに近づけない。

 


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