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30話 ズレ

 死後の世界からレックロームに帰って来たは良いが雰囲気が少し違う。

 とにかくパックの所に向かわなきゃ。


「じゃあ俺家に戻るから。

 送ってくれてありがとう」


「待たれよ。

 こちらに左手を出せ」


「え?」


 言われた通り左手を神獣の前に出す


————ガブ!!


「ぎゃぁぁあぁぁ!!」


「落ち着け。

 出血はしていないだろ?」


 確かに出血はしていなかった。

 でも今噛まれたよな?


「今左手に精霊の陣を付与した。

 これで主と我は契りを結んだ事になる」


 左手の甲には何か模様が浮かび上がって来ている。


「なんの契りだ?」


「なんて事はない。

 お互いに困ったら召喚出来るだけだ。

 会話も普通に出来る優れものだぞ?」


 タッタタァーン!

 神獣が仲間になった。的な?

 神様の類を仲間にしていいのかな?


「時に主はハクレイと言ったな。

 我に名前を付けよ。

 その方が色々と便利だろう」


 また名付けか

 得意じゃないがここは仲間として名付けした方が後々都合が良いな。


「んん〜•••レイでどうだ?

 精霊のレイとハクレイのレイ。

 呼び易いしかっこいいだろ?」


「レイだと?」


 おっとぉ、怒ってる?

 流石に雑だったか?


「良いだろう。

 我は今日からレイと名乗ろう」


 良かった。気に入ってくれたらしい。


「じゃあレイ、俺は一回帰るから、またな」


 俺はレイと別れシャネ邸へ向かう——予定だったが道が少し違う。


———無重力浮遊———


 空を飛んで見て少し違和感を感じる。

 レックロームだけど俺の知ってるレックロームじゃない。


 組合に向かってみた。

 組合の建物の前に着くと驚いた。

 建屋が全然違う。


 おかしい。また空を飛びシャネ邸に向かう。


 シャネ邸も少し変わっている。

 なんか違う世界に来たのか?

 

「レイ!聞こえるか!?」


 左手の甲の模様が光出す


「なんだ?

 今さっき別れたばかりでもう念話か?」


「すまない。

 それよりさっきから建屋が微妙に違うんだけど、ここは俺のいた世界なのか?」


「あぁそれか。

 多分だが時間が経って色々と変化したんじゃないか?

 死後の世界からその世界に移動する時のズレが出たんだろう」


「ん?言ってる意味が分からないぞ?」


「言ってなかったか?

 死後の世界は人間の世界より時間の経過が遅いんだ。

 多分ハクレイが死後の世界に居たのは1時間位だから、そっちの世界では5年以上経っている計算だな」


 浦島太郎的なやつか?

 1時間が5年以上ってやりすぎだろ?


 パックとかシャネはどうなったんだ?

 パックはともかくシャネに至っては31歳以上になってる計算だ。

 会うのが怖いな。


「まぁいいや。

 状況は理解した。ありがとう」


 念話を切ってシャネ邸に降りる。

 もぅ色々違和感しかない。庭におおきな噴水があるしバラの花が咲き誇っている。

 花に囲まれ優雅に休憩する為なのか?イスとテーブルまで用意してある。


 この5年でシャネは性格が変わってしまったのか?

 不安だ。

 入口のドアの前に立つと自動で開いた。自動ドア!?

 こんな近未来のモノをどうやって作った?

 中に入るとそこはもぅ豪華絢爛。


 天井はデカいシャンデリア。

 壁際には鎧が何体も飾ってある。


「おぉぉぉい!

 誰かいないのかぁ!?」


「何者だ!?」


 ビックリした。

 人は居たけどシャネに仕えていた人では無い。

 髪は黒く腰まである。瞳はブラウンだが、日本人のような顔立ちだ。

 シャネ邸でフル装備の奴は初めて見たな。


「ここってシャネの家だよな?

 申し訳ないがシャネに会いたいんだけど」


「私はサーモファルス王国第一騎士団所属アモ副戦士長だ!

 不逞の輩め!

 この邸宅は上級結界を張ってある。

 一体どうやって侵入したんだ!?」


「落ち着けって。

 別に侵入した訳じゃないんだ。

 この結界は俺が張ったんだから普通に入れるだろ?

 それよりサーモファルスって言ったよな?

 ここはレックロームじゃないのか?」


「・・・不思議な事を言う奴だな。

 レックロームは元のこの地の名だ。

 4年前の独立戦争・・・あの戦争に勝利してからこの地は名を変えたんだ!!」


 俺が向かうの世界にいっていた間に大変なことになってたんだな。

 でもたった一年で独立戦争に勝つなんて普通出来るのか? 

 

「じゃあこの王国は今誰が仕切っているんだ?

 シャネはどうなったんだ?」


「貴様のような怪しい奴に答える義理はない!」


 抜剣して構える副戦士長。

 興奮しているのか?

 話を聞く気はないのかな?

 俺も刀を持ってはいるが一瞬で殺してしまうので何とか話し合いに持って行きたい。


「待った待った!

 まず名乗るから!俺は怪しくない!

 元々この国で生活してたんだけど、異次元に飲み込まれて今まで『問答無用ぉぉ!!』わぁぁ!」


【思考加速開始】

【胴体視力向上】

【胴体視力超向上】

【相手の攻撃パターン先読み開始】

【筋力向上】

【反射速度向上】


 どうする?これなら瞬殺は発動しないけど女を吹っ飛ばすのは気分的に良くないな。

 軽く当てただけでもジェイド吹っ飛んだし、逃げる方が無難かな?


「副戦士長アモ!!戦闘を停止せよ!!」


 聞き慣れた男の声だ。

 声のする方向にはフル装備のオドが立っていた。


「オドォォォ!!久しぶりだな!」


 俺は嬉しくてはオド前まで走る。


「お前ハクレイか?本当にハクレイなんだな?

 よかったぁ。生きていたんだなぁ」


 目の前でオドは泣き始めた。

 副戦士長のアモは固まっている。


「なぁオド、何があったか説明してくれないか?

 俺が居ない間になにがあった?」


「この五年間の事を説明するにはかなり時間がいるな。

 応接間で再会を喜びながら話すとしようか」


 そう言うとオドは立ち上がり歩き出す。


「副戦士長アモ!

 お前も付き合え。コレは重要な話だ」


「承知しました」


 なんか雰囲気変わったな。

 冒険者じゃなくて完全な軍隊だ。

 3人で応接間?に向かう。

 部屋に入る前にオドはメイド姿の女の子に何か言っていた。


「座ってくれ。

 今紅茶を持ってこさせる。

 アモも座れ。そんな所で立ってなくてもいいぞ?」


「いえっ、私はここで大丈夫です」


「全く堅物だな。

 ハクレイもそう思うだろ?」


「それもそうだな。

 冒険者組合の時はもっと賑やかで、大ざっぱな奴らばっかだったもんな」


 軽い雑談をしているとメイド姿の女の子が紅茶を持ってきてくれた。


「今から重要な話をする。

 何人もこの部屋に通すな」


「承知しました」


 ほぇぇ。オドはそんなに偉い奴になったのか?元々隊長だったし出世したんだな。


「さてお前が居なくなってからのこの五年間だったな。

 何から話すか」


 悩んだ末に何か決断をしたのか、大きく頷いて静かにオドは話し出した。

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