さりげないナルシスト
初めまして、さくしんです!
初めてです!お願いします!
「フッフッフッ、僕ってのは本当に生きてるだけで罪だ…(ファサッ)嗚呼神よ…なぜ私をこの様な罪深い体にしたのか…お答えください神よ!!」
今日も加賀美 光輝は学校の窓際で、口にハンカチ、左手に赤い薔薇、右手で前髪をかきあげるという出で立ちで黄昏ている。
「はぁー、もてすぎるのも良くないものだ…。私がpassageを通る度に女性の心を鷲掴みにしてしまう…。はぁ、本当に困ったものだ…」
ちなみにコイツ、顔貌はいたって普通。中の上ぐらいだ。
服装に至っては、学校の制服を改造しまくり至る所にジュエリーが付けてあり、そして何故か肩パッドが長い。
密かに学校の生徒の間では《ナルシスト》又は《Mr.肩パッド》の名で通っている。
休み時間、「今夜僕とdinnerにでも行かないかい?マドモアゼル?」
すれ違った女子高生に声をかける光輝。
「はっ、嫌です。触んないでくれます?てか目が痛くなるんで。あと名前キモッ。何そのキラキラネーム(笑)」
手を払いのけられながら笑われる。
「んーっ実にいいねぇ。そんなに照れなくてもいいものを…」
実はMっ気があるのかもしれない。
それから片っ端に声をかけまくる。
「君!この僕と楽しいよるを過ごしたくはないかい?」
女子高生A「近寄んなよキメェな」
「あーそこのフラワーレディ?僕と楽しいティータイムでもどうかな?」
女子高生B「なにその肩パッド。趣味悪っ。目に入れたくないわ。てか死んで。」
「なあなあそこの身麗しい君。Shall we dance?」
女子高生C「はぁ?ダンスぅ?なに言ってんのこいつぅwwマジウケるんですけどぉぉwwちょっと写メらないみんなww」
その夜……
「全く何て罪深いんだ。僕は…。世の中の女性ってのはツンデレが多いんだな…まったく。何故あの子達はぼくを前にすると照れるのだろう…素直になればいいものを。ハハッ」
駄目だコイツ。もう手遅れである。
次の日ーーー。
朝六時ちょうどに目を覚ます。
そしてカーテンを開き、窓をあけて朝日を確かめる。前髪をたくしあげ
「嗚呼神よ!神よ!おはようございます...今日も私をキラキラと美しく輝かせてくれる!このような素晴らしい一日を始められるなんて私はなーんて罪深いんだ!!そして、何と言うおいしい空気!!スーハァー!スーハァー!んん!今日もいい空気を吸うことができた!これで私もはれてクレバーメェン!!」
意味のわからない言葉を大声で叫びつづける。
おかげで、近所のおばさんも呆れる始末である。
登校中ーーー。
一人の女子高生とぶつかってしまう。
女子高生と光輝はともにぶつかったことにより倒れてしまった。
「大丈夫かい!?私のこの柔軟剤の香りたっぷりのスンヴァラシイハンカチでそのヒザのよごれを落としたまえ!!」
「い、いえ...結構です。大丈夫ですから」
「何を恥ずかしがっているんだよ!さぁ、私のこのスンヴァラシイハンカチを使いたまえ!」
「わ、わかりました。そのかわりちゃんと洗濯して返すので」
女子高生は、一礼するとその場から立ち去っていった。誰だってこの光景からすると女子高生の言い分は正論だろう。
だが、1人違う思考回路をしている人がいた。
こ、この子...そ、そんなに私のスンヴァラシイハンカチの香りがいいからといって持って帰ったのか?
それに、また返すので。これは、またわざと言ったことで、またこの私と会いたいから、わざと言ったのか!!
はぁ...。やっぱりモテる男は辛いな。
そして、一人妄想をふくらませ、爽やかな気分で学校へ行く光輝であった。
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