2話
土曜日の朝。
いつも通り、連絡が鳴っている。
だけど――それも今日で終わりにする。
「やっと出た!! 心配したんだよ!! なんで昨日、途中から出なかったの!!」
「……」
彼女の声を聞いた瞬間、言う覚悟が少しだけ薄れてしまう。
「もう、何か言ってよ!! 心配で、まだ寝てないんだから!!」
「……」
「おーい、どうしたの? 本当にどうしたの? ねぇ、どうしたの? お願いだから何か答えてよ。昨日も話せなくて、私、寂しかったんだから」
「……嘘コク。」
「……えっ?」
「昨日、聞いたよ。嘘コクだったんだってね。」
「いや、待って。違うの――」
「違くないよね。付き合って最初の頃の態度で分かってた。」
「……っ、でも私、あなたのこと――」
「ごめん。俺はもう、嫌だ。」
「待って、お願い、聞いて!!」
「別れよう。」
「嫌だ!! そんなの嫌だよ!! 私、あなたがいないと……」
俺は携帯を切った。
寂しさと辛さ、悲しさが一気に込み上げてくる。
だけど――ほんの少しだけ、スッキリした気もした。
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