平和な会話
結局のところ、あの仮説しか見つけれなかった。
試す価値はあるように見える、しかし試す機会自体が私にくるかはわからない。
もし、その時がきたら私は
試すことができるのだろうか…?
そんなことを考えながら朝食を食べる。
「梨穏〜学校は〜?」
皿洗いをしている母親が話しかけてくる、昨日のことを思い出しながら母親に尋ねる。
「あれ?お母さん…昨日学校からの連絡来なかった?」
少し考えながら母親は答える
「あ〜…ごめんね、仕事が遅かったからまだ見れてないのよね…」
どうやら夜遅くまで仕事だったようだ、そんな中自分に毛布をかけてくれたことを心の中で感謝する。
「そうなんだ…学校は休校になったよ。今話題になってる病気が生徒にもでちゃったみたいで…」
そう言うと母親は驚いた顔をした後、真剣な顔つきで
「……!それ本当…?」
と言った
私は少しその反応に困惑した感じに
「う、うん…どうしたの…?」
と答えた
「…梨穏…気をつけてね、私のところで何人もの人が急患で来てるから。
”何”で感染して”いつ”発症するかも、潜伏期間も何も分からないこの病気…対策も何も今のところ有効打がない状態だから。外出るならマスクだけでもしときなさい。
いいね?」
皿を洗いながら冷静に淡々と話す母親、中央病院で働く母親の真剣な話はリアルな現状を、現場を見ているからこそでる忠告を受け止めて
「わかった…お母さんも気をつけてね…一番危険なのはお母さんだから」
と母親と話をし、母親を見送る。
起きているうちにまた新しい仮説を探そうとパソコンの前に座ったタイミングで携帯が鳴る。
「誰からだろう…」
と見てみると
楓からのメッセージだった